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Amazon.co.jp ・本 (372ページ) / ISBN・EAN: 9784061844407
作品紹介・あらすじ
7人の大学4年生が秋を迎え、就職、恋愛に忙しい季節。
ある日、祥子が自室で死んだ。
部屋は密室、自殺か、他殺か?
心やさしき大学生名探偵・加賀恭一郎は、祥子が残した日記を手掛りに死の謎を追求する。
しかし、第2の事件はさらに異常なものだった。
茶道の作法の中に秘められた殺人ゲームの真相は!?
加賀恭一郎シリーズ
みんなの感想まとめ
物語は、大学4年生たちの青春と謎が交錯する中で展開され、特に「どうやって」起こったのかを追求するハウダニットの魅力が際立っています。テンポの良いリズミカルな展開は、忙しい日常の中でもストレスフリーに読...
感想・レビュー・書評
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久しぶりに東野圭吾を手に取り、さらに久しぶりの加賀恭一郎シリーズへ戻ってきた。
しかもシリーズ第1作である『卒業』から読み直すというのは、ある意味で“原点回帰”のような読書体験だった。
これから少しずつシリーズを読み進めていくための助走として、本書はちょうど良い入口になるはずだ――そう思いながらページを開いた。
しかし読み進めていくうちに、東野圭吾作品としては珍しく、物語の世界にがっつり没入する感覚がなかなか訪れなかった。
もちろん、大学生活を舞台にした青春群像劇の空気感や、加賀恭一郎の若さゆえの硬質な雰囲気は魅力的だ。
だが、シリーズ後期の“完成された加賀恭一郎”を知っている身としては、まだ輪郭が固まりきっていない初期の加賀に、どこか距離を感じてしまう。
これは決して作品の欠点ではなく、むしろ“後の名探偵の萌芽”を味わう楽しみでもあるのだが、読者としての没入感はやや薄かった。
読後評価は☆3.3
徐々にシリーズを読み進めよう。
(´ρ`*)コホン
では、本書の内容を含めた感想を。
物語は、大学卒業を控えた男女7人のグループの中で起こる二つの死を軸に進む。
最初の事件は、牧村祥子の密室での死。
警察は自殺と判断するが、加賀と沙都子は違和感を覚える。
そして第二の事件――茶道の厳格な作法に従って行われる「雪月花之式」の最中に起こる、金井波香の毒殺。
静謐な茶室で、限られた動作しか許されない儀式の中で、どうやって毒物を混入できたのか。
この“動きの制限”そのものがトリックの核になっている。
だが正直に言えば、この「雪月花之式」での毒物混入トリックは、加賀による種明かしを読んでも完全には理解できなかった。
茶道の作法に精通していない読者にとって、どのタイミングで誰が何を触り、どの器がどこへ移動するのか――その流れを頭の中で再現するのはなかなか難しい。
東野圭吾は作中で丁寧に説明しているものの、茶道という“静の世界”を舞台にしたトリックは、どうしても読者の想像力に負荷をかける。
結果として、トリックの鮮やかさよりも「難しい」という印象が先に立ってしまった。
ただし、理解しづらいからといってトリックが弱いわけではない。
むしろ、茶道という日本的で閉じられた空間を巧みに利用した構造は、デビュー間もない東野圭吾の“挑戦”そのものだと感じる。
後年の彼が見せる、読者を一気に引き込む圧倒的な物語運びとは異なり、本書には“若さゆえの実験精神”がある。
読者に寄り添うよりも、自分が描きたいものを描く――そんな初期作らしい硬さが、作品全体に漂っている。
また、二つの事件をつなぐ“友情のひずみ”というテーマは、今読むとむしろ新鮮だ。
大学生活という閉じたコミュニティの中で、恋愛、嫉妬、将来への不安が複雑に絡み合い、誰もが少しずつ孤独を抱えている。
祥子の死の背景にある心の弱さ、波香が抱えていた感情の揺らぎ、それらが連鎖して悲劇を生む構造は、派手さはないが静かに胸に残る。
加賀が事件を解き明かす過程で見せる“人を見る目の鋭さ”は、後のシリーズで確立される彼の人格の原型でもある。
特に印象的なのは、加賀が“犯人を追う探偵”というより、“友人たちの心の奥に触れようとする青年”として描かれている点だ。
彼は冷静で理知的だが、決して無感情ではない。
仲間の誰かが犯人かもしれないという苦悩、真相に辿り着いたときの痛み、それらが静かに滲み出ている。
シリーズ後期の加賀は、もっと成熟し、もっと孤高だ。
しかし本書の加賀は、まだ“揺れている”。
その揺らぎが、本作の魅力でもある。
読み終えてみると、『卒業』というタイトルが持つ意味がじわりと効いてくる。
事件の真相だけでなく、友情の終わり、若さの終わり、そして加賀自身の“探偵としての始まり”――さまざまな“卒業”が物語に重ねられている。
派手なカタルシスはないが、静かに幕を閉じるラストは、初期作らしい余韻を残す。
没入しきれなかった部分や、理解しづらいトリックに戸惑いはあったものの、それも含めて“シリーズ第1作を読む醍醐味”なのだと思う。
ここから加賀恭一郎がどのように変わり、どのように“あの加賀”になっていくのか――その成長を追っていく楽しみが、むしろ本書を読んだことで強まった。
これからシリーズを読み進めていく中で、本作の“未完成さ”がどんな意味を持ってくるのか。
それを確かめるためにも、次の一冊へ進みたくなる読後感だった。
<あらすじ>
物語の舞台は国立T大学。秋、卒業を控えた加賀恭一郎と、彼が密かに想いを寄せる相原沙都子、そして高校時代からの友人を含む男女7人は、それぞれ就職活動や恋愛、将来への不安を抱えながら、学生生活最後の季節を過ごしていた。彼らは時間を見つけてはバー「首を振るピエロ」に集まる仲良しグループで、表面上は穏やかな日々が続いていた。
しかし、その均衡は突然崩れる。メンバーの一人・牧村祥子が、下宿先「白鷺荘」の自室で遺体となって発見されたのだ。部屋は内側から鍵がかかった密室。警察は自殺と判断するが、祥子の親友である沙都子は納得できない。加賀もまた、祥子の最近の様子や部屋の状況から、単なる自殺ではないと直感する。祥子が残した日記を手がかりに、加賀と沙都子は独自に調査を始める。
祥子の死の真相を探る中、第二の事件が起こる。高校時代の恩師で茶道部顧問だった南沢雅子の自宅で開かれた、毎年恒例の茶事「雪月花之式」。厳格な作法に従い、参加者が順に茶碗を扱う静謐な儀式の最中、メンバーの金井波香が突然倒れ、そのまま息を引き取る。死因は毒物。衆人環視の中、誰がどうやって波香だけに毒を盛ることができたのか。茶道の複雑な手順そのものが、巧妙な殺人の舞台装置となっていた。
加賀は二つの事件の関連性を疑い、仲間の誰かが犯人である可能性に苦悩しながらも、冷静に推理を進める。祥子の死は密室での自殺に見せかけた他殺の可能性が高く、波香の死は「雪月花」の作法を利用した計画的犯行であると考えられた。調査が進むにつれ、表面上は仲の良い友人たちの間に、嫉妬、恋愛感情のもつれ、将来への焦りといった複雑な感情が渦巻いていたことが明らかになる。
やがて加賀は、祥子の死の背景に、彼女が抱えていた深い孤独と、ある人物への依存があったことを知る。また、波香の死には、彼女自身が抱えていた復讐心と、それを利用した第三者の意図が絡み合っていた。二つの事件は偶然ではなく、友人たちの心の闇が連鎖的に引き起こした悲劇だったのだ。
真相に辿り着いた加賀は、事件の全貌を明らかにするが、その結末は決して派手ではない。むしろ静かで、苦く、胸に残る。友情とは何か、人は本当に他人を理解できるのか――加賀は痛みを抱えながら、仲間たちとともに“卒業”という節目を迎える。
本の概要
7人の大学4年生が秋を迎え、就職、恋愛に忙しい季節。ある日、祥子が自室で死んだ。部屋は密室、自殺か、他殺か?
心やさしき大学生名探偵・加賀恭一郎は、祥子が残した日記を手掛りに死の謎を追求する。しかし、第2の事件はさらに異常なものだった。茶道の作法の中に秘められた殺人ゲームの真相は!?
著者について
東野圭吾
1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学工学部卒業。エンジニアとして勤務しながら、85年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。99年『秘密』で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 使命と魂のリミット (ISBN-13: 978-4043718078 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最近は感覚で考える方のフーダニットばかりで脳みそ労わってばかりだったので、トリックに悩まされたくなりハウダニットを手に取ろうと。と、言う事で久々の東野圭吾。
物語のテンポが良く挫折を許さないリズミカルな展開はストレスフリー、忙しい中でもスムーズに読み進めることが出来た。狙い通り、「誰が」よりも「どうやって」な本作品。茶道の心得など微塵もない私だが、丁寧な説明とそれに沿ったキャラ達の行動はとてもわかりやすく、展開につまずく事はありませんでした。「へぇ!!」「ほぅ!!」「ソウナンダ!!」ばかりではありましたが。
と言えど、やはり知識をその場で吸収した所で解明されるトリックは「だってそーゆールールだから」の前提が成り立っており、新しい知識で謎が解けると言うのはなるほどスッキリ感は薄めだ。
密室といえば の、ー針と糸ートリックのような、未更新の脳味噌でも納得出来る様なものを求めていた。つまり、鎖にまみれた謎が解き放たれる開放感はあまり感じられなかった。
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読み進めるにつれ、「誰が」の部分に少し期待はしていたもののここはセオリー通り、大きな驚きは無かった。結局この作品を読んで自分が最後のページをめくるまでに求める真実は、
『何故』 つまり動機になってしまい、「結局そうなるのか自分よ...」と本来の目的は果たせなかった模様。と言えど、手に取った目的と作品内容がミスマッチしてしまっただけで、大変面白かった。
キャラクターはシリーズ1作目という事もありやや薄めな印象だったが、読み終えた今となっては不思議と愛着が湧いており早く続編を読みたいと思っている。そんな彼 彼女らの魅力的な存在感が加賀恭一郎初めこの作品の素敵な所の1つなのでしょう。
我ながら他人事感満載のレビューだなと思うが、これからの続編に期待です!-
yyさん、こんばんは^ ^
いつも素敵なレビューと今回のコメント、ありがとうございます...♪*゚
今更ながら加賀恭一郎シリーズ読み始めて...yyさん、こんばんは^ ^
いつも素敵なレビューと今回のコメント、ありがとうございます...♪*゚
今更ながら加賀恭一郎シリーズ読み始めてしまいました...なるほどやはりここがワクワクの始まりであり、私はこれからそれを体験できるのですね\✡/
yyさんのお陰で、これからこのシリーズが追えることが大変楽しみになりました///
祈りの幕が下りる時 までの道程はひたすら長いですが
ゆっくりまったり追わせていただきますね(。ᵕᴗᵕ。)
いつもありがとうございます☆*°2021/06/16 -
NORAさん、ありがとうございます。
お節介だったかなぁと、ちょっと反省してました。
NORAさんのレビューに 大好きな加賀恭一郎が...NORAさん、ありがとうございます。
お節介だったかなぁと、ちょっと反省してました。
NORAさんのレビューに 大好きな加賀恭一郎が出てきて、ついテンションがあがってしまったのです。
ふんわり スルー してくださって大丈夫です。
それで、さらにお節介というのも矛盾してますが (^^)「新参者」のドラマも面白かったので紹介させてください。
ご存知かもしれないけど、阿部寛さんと溝端淳平さんのコンビで 10話まであります。
Paraviで、2週間無料体験で観られると思います。
あ、これも適当にスルーしてくださって結構です。
100%、私の自己満足。
お付き合いいただいて、ありがとうございます☆彡2021/06/17 -
yyさん、こんにちは^ ^
いえ、とんでもございません!!むしろyyさんのメモリーを刺激する事が出来たようで嬉しく思います(*´ω`*)
...yyさん、こんにちは^ ^
いえ、とんでもございません!!むしろyyさんのメモリーを刺激する事が出来たようで嬉しく思います(*´ω`*)
紹介嬉しいです。
とりあえずは原作を堪能してからドラマの方も楽しんで行けたらと思います。
ふふ、本当に加賀恭一郎シリーズがお好きなのですね...♪*゚
愛が伝わりました。
そこまで刺激してくれる作品に偶然ながらも触れられた事、幸せに思います。
とんでもない、こちらこそ素敵な情報提供をありがとうございます\★/2021/06/17
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爽やかさを感じない青春学園ミステリー笑。友情、仲間とは?そんなものは人としての尊厳を奪う事で簡単に崩壊する。1989年刊行というバイアスのせいか、古さを感じる。この状況で加賀恭一郎の強メンタルすご。
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こんばんは。「放課後」と言う作品が加賀恭一郎登場第1作なんですか。ありがとうございます。読んでみます。こんばんは。「放課後」と言う作品が加賀恭一郎登場第1作なんですか。ありがとうございます。読んでみます。2023/09/10 -
yhyby940さん、コメント有難うございます!そうなんです。まだ加賀が刑事になる前の、いわばエピソード0的な作品です。ぜひ読んでみてくださ...yhyby940さん、コメント有難うございます!そうなんです。まだ加賀が刑事になる前の、いわばエピソード0的な作品です。ぜひ読んでみてくださいね♪2023/09/11
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初めての加賀恭一郎シリーズ
大学の友人どおしの茶道を利用した殺人ゲーム。
茶道のカードトリックは私には難しくて諦めました。
何事にも動じない鋼のようなメンタルな大学生が今後の加賀恭一郎になっていくんだなと納得。
終わり方がどうなのかなと思いましたがタイトルが卒業だからこれでよいのかな…
話に時代を感じましたが最後の解説にある青春推理小説という呼び方がぴったりだと思いました。 -
加賀恭一郎シリーズを買いだめて、積んでました。
因みに、以下の順番らしいです。
◯卒業→読んだ
◯眠りの森
◯悪意
◯どちらかが彼女を殺した
◯私が彼を殺した
◯嘘をもうひとつだけ
◯赤い指
◯新参者
◯麒麟の翼
◯祈りの幕が下りる時
◯希望の糸→読んだ
◯あなたがだれかを殺した
ちょっと昔っぽく、物理的な謎解き小説感はありますが、東野圭吾さん20代、デビューして2年目の作品で素晴らしい。やっぱり天才ですね。
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東野さん作品はあまり読んでないなあと思い、
ドラマで観た新参者加賀恭一郎の学生時代という事で手に取りました。
初版が1989年という事でバブリーな時代という事もあり、ちょっと違和感を感じて読むのがあまり進みません。
後半の加賀の推理から少しずつ面白くなりましたが、今は他を読もうという気がしませんでした。
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加賀恭一郎シリーズの記念すべき一作目。
先に加賀が警察官である作品から読み始めたため、学生の加賀は新鮮だった。
中盤までは読み応えがあったが、第二の殺人があった茶道ゲームの複雑なクダリからペースが失速してしまい、ストーリーから現実に引き戻されてしまったのが残念だった。 -
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『希望の糸』を読みたくて、加賀恭一郎シリーズ1作目となる本作を読んだ感想として、ちょっとページの行き来が多い構成で、トリックも分かりづらくて、ん〜というのが素直な感想。
ただ昭和61年に刊行された時代背景を考えると、当時の読者には青春ミステリとして良作であったのだろうと思える。
意外と1ページ内の文量が多く、フォントサイズも小さめなので、文庫本よりも電子書籍で読むのが良さそうかと思われる。
さて、加賀恭一郎シリーズ2作目『眠りの森』をいつ読むことになるのだろうか?
そして、本来の目標である『希望の糸』まで辿り着くことは出来るのであろうか?
ん〜。-
マメムさん
こんにちは。
この「卒業」、たしかに「ん~~」だと私も思いました。
でも、是非次を読み進めてほしいなぁ。
私、加...マメムさん
こんにちは。
この「卒業」、たしかに「ん~~」だと私も思いました。
でも、是非次を読み進めてほしいなぁ。
私、加賀恭一郎シリーズは全部読んで、
ドラマシリーズがDVDを借りてみたくらい大好きなんです。
『眠りの森』以降は面白いんです。
そして、全部読み終えての『希望の糸』は、もう格別!
読み続けることを お勧めしたいで~す☆彡
2023/01/22 -
yyさん、コメントありがとうございます。こんばんわ♪
『眠りの森』以降は面白いんですね♪それなら良かったです(*´ω`*)
...yyさん、コメントありがとうございます。こんばんわ♪
『眠りの森』以降は面白いんですね♪それなら良かったです(*´ω`*)
『希望の糸』だけでも泣けると聞きますが、やっぱり加賀恭一郎の人物背景も追ってから感動したいと思っているので、気長に読み進めていきます!!2023/01/22
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ついに読むことができた加賀恭一郎シリーズ1作目。面白かったし、切なかった。
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いつも『いいね』ありがとうございます。
加賀シリーズ僕も全部読みました~
たしかに、1作目加賀恭一郎
切ないよね~いつも『いいね』ありがとうございます。
加賀シリーズ僕も全部読みました~
たしかに、1作目加賀恭一郎
切ないよね~2024/05/25 -
2024/05/26
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うん。加賀恭一郎シリーズじっくり楽しんで下さい。僕が小説を好きになったきっかけです。1作ごとに恭一郎や取り巻く環境の変化にワクワクし、赤い指...うん。加賀恭一郎シリーズじっくり楽しんで下さい。僕が小説を好きになったきっかけです。1作ごとに恭一郎や取り巻く環境の変化にワクワクし、赤い指、新参者あたりからのめり込み加速すると思います(*^^*)2024/05/26
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加賀恭一郎シリーズ一作目。この頃は刑事では無く、まだ大学生。
正直ミステリ部分はそんなにだったけど、群像劇の人間ドラマは楽しめた。終始重苦しい雰囲気が続くんだけど、それが複雑な人間関係やホワイダニットにマッチしていたように思う。
東野圭吾作品ということもあって、流石のリーダビリティでスラスラ読めたが、茶道の心得は全く持ってないので中盤の「雪月花之式」のくだりはイマイチ理解出来ていない...俺の読解力のせいかもしれない... -
煙草の描写が多く、きっとかなり前の話なんだろうなと、今との違いも感じられる作品だった。
とにかく難しい。
何回読み直してもトリック?がよく分からず、描写でも浮かんでこないので、理解が出来ないところは多かったが、それでもサクサク読める一冊だった。 -
『卒業』:完璧なトリックと崩壊する友情――加賀恭一郎はいかにして「覚醒」したか
東野圭吾の『卒業』を読み終えたとき、最初に胸に去来したのは、謎が解けた爽快感ではなく、どうしようもない喪失感だった。これは単なるミステリーではない。人生の岐路に立つ若者たちの、心理的崩壊の記録だ。
物語は国立T大学の仲良し7人組、加賀恭一郎、沙都子、波香、藤堂らが卒業を数ヶ月後に控えた秋から始まる。ある日、友人の一人である祥子がアパートで手首を切って死んでいるのが発見された。部屋は密室、日記には自殺をほのめかす記述。警察は自殺と断定するが、祥子をよく知る加賀たちは違和感を抱く。そして冬、祥子の死の謎を追う中で行われた茶道の「雪月花之式」の最中に、第二の悲劇が発生する。波香が毒殺されたのだ。衆人環視、かつ運に左右されるはずの儀式の中で、なぜ彼女だけが狙われたのか。加賀は自身の剣道の試合、そして父親との葛藤を抱えながら、友情の裏に潜む冷徹な計算を暴いていくことになる。
本作を読んで何より心を動かされたのは、やはり「未完成な加賀恭一郎」の姿だ。後のシリーズで見られるような、神の如き洞察力を持つ刑事はここにはいない。感情を露わにし、愛する友を疑わなければならない事実に苦悩し、時に判断を誤る一人の青年がいる。特に、教師との不倫や就職への不安など、登場人物たちが抱える悩みは現代の学生にも通じる普遍的なものであり、そのリアリティが事件の悲劇性を増幅させていた。動機の人間臭さも印象的だ。トリック自体は機械的で冷徹だが、その奥にあるのは、卒業という焦燥感が生んだエゴイズムであり、誰しもが持ちうる心の闇だったからだ。
一方で、この作品の評価を分ける点があるとすれば、それはトリックの難解さだろう。特に第二の殺人、「雪月花之式」を用いた殺害方法はあまりに複雑だ。茶道のルール、札の引き方、役の決まり方……そこに数学的な確率操作が絡み合い、文章だけで完全に理解するのは至難の業だった。正直なところ、何度かページを戻って読み返しても、頭の中に完璧な図を描くことはできなかった。ミステリーとしてのカタルシスを得る前に、このパズルで挫折してしまう読者がいるのも無理はないと感じる。
しかし、その複雑なトリックの中にこそ、東野圭吾らしい緻密な伏線が張り巡らされている点は見逃せない。最も重要な伏線は、「雪月花之式」における「偶然の排除」だ。一見、札を引いて役を決める偶然のゲームに見えるが、犯人は事前に札の配列や座る位置関係から、ターゲットが「毒入りの茶」を飲む確率を極限まで高める仕掛けを施していた。運任せに見えた儀式が、実は必然の処刑台だったという事実は、犯人の執念深さを物語っている。また、第一の事件における密室トリックでも、部屋に残された日記の記述や、何気ない物理的な小道具(水の性質を利用したもの)が、解決編で鮮やかに回収される様は見事という他ない。
物語のラスト、加賀たちが迎える卒業は、決して明るい門出ではない。けれど、ほろ苦い結末は読者に「大人になることの代償」を突きつける。加賀恭一郎という稀代の名探偵が誕生する瞬間に立ち会える本作は、ミステリーファンにとって必読のバイブルと言えるだろう。
書名:卒業(旧題:卒業―雪月花殺人ゲーム)
著者:東野圭吾
発行元:講談社
単行本発売日:1986年5月20日
文庫本発売日:1989年7月15日
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加賀恭一郎シリーズ第1作
加賀がまだ大学生の頃の話
加賀恭一郎シリーズを読み返そう!
仕事も詰まり気味
あふれる積読本
そして致命的な遅読
なかなかに無謀なプロジェクト
まぁ、あちこち寄り道しながら
読み倒そうと思います
ということで、第1作目の本作
若者の正義心、身勝手さ、承認欲求、葛藤に
痛々しさを感じつつ
謎解きと鮮やかな伏線回収も楽しめる
読み応えありのミステリーとなってます
茶道のお点前のひとつである「雪月花之式」
非常にこんがらがりそう… -
今年こそは絶対読もうと決めていた作品。
加賀恭一郎シリーズ1作目。
国立T大の女子大生が入居している「白鷺荘」の一室で遺体が発見された。彼女の親友であり、遺体の発見者である相原沙都子は仲間とともに残された彼女の日記帳から真相を探っていく。彼女は自殺か?それとも他殺か?
今作は昭和61年刊行。
登場人物たちの会話の言い回しに時代を感じた。
剣道経験者なので、剣道の試合の場面は様子を思い浮かべやすかったし、胸が熱くなった。
あまり読んだことはないけれど、スポーツものも読んでみたら結構好きかもしれない。
自分は友達の何を知っているのか?
本当の友達とは?
考えさせられる内容だった。
東野圭吾さんは初期からすごかったんだな。
トリックも人間ドラマも面白かった。
いろんな意味を持つ「卒業」。
最後は少し切ない。 -
加賀恭一郎シリーズを読もうと思い、まずはその第1作であるという本作からスタートしてみた。
やはり、東野圭吾初期の作品ということで、文体も内容も古く感じる。30年近く前に乱歩賞受賞作「放課後」を読んだ時は純粋に感激したのだが…。
本作は、文章なども稚拙と感じる部分もあり、また雪月花式の茶会でのトリックは全く理解できず、めんどくさくなって読み飛ばしたりした。
また、殺人の動機などもとても納得できるものでは無い。
要するに、推理小説としては、私の求めている面白さはあまり感じることができなかった。
ただ、評価の高い加賀シリーズの出発点と言えるこの作品では、青春ミステリーの雰囲気を味わえたことや、加賀恭一郎の刑事としての資質を垣間見ることができたことが良かった。
これから加賀恭一郎がどう成長していくか楽しんでいくことにしよう。 -
加賀恭一郎の第一作目。
固い絆で結ばれていたはずの仲間たちが、ある事件をきっかけに崩壊していく。
雪月花のロジックは難解であまり理解できなかったが、東野圭吾さんらしい理系な仕掛けはもうこの時から完成されていたよう。
読み終わった後の苦い感覚は独特のものがあった。 -
デビュー作の『放課後』と同じく『卒業』も学園ミステリー作品である。著者の人気シリーズでもある加賀恭一郎シリーズの第一作であり、加賀が大学生のときの話である。雪月花を用いたトリックは図が用いられていることで、茶道に造詣が深くない読者にもわかりやすく解説されているが、それでも理解するのに少々時間がかかった。ストーリーの展開も事件だけにフォーカスされているのではなく、加賀が所属する剣道部の試合の話であったり、事件に関係のある話以外の部分についても詳細に語られていて、登場人物がどのような人物であるか窺うことができた。
本書のタイトルにもなっている「卒業」には二つの意味があることに気づいた。この作品を読み、彼らの人生の一つの節目である大学の卒業と、様々な動機が絡み合うことで起きてしまった事件による仲間との別れという意味での卒業の二つの意味を自分なりに解釈した。
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