走れ! タカハシ (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061844445

感想・レビュー・書評

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  • タカハシヨシヒコが盗塁すれば告訴されない。
    タカハシヨシヒコが満塁ホームランを打てばツバメにならない。
    タカハシヨシヒコを紹介すれば証言台に立ってもらえる。
    タカハシヨシヒコがレシーブすれば結婚しなければならない。
    いろいろな人の人生がタカハシヨシヒコによって左右される。

    いろいろな人生とは言っても野球選手に賭けちゃうくらいだから
    結構ちゃらんぽらんな人生だけれども。しっかり者の話は結構好き。
    タカハシヨシヒコ選手は輝いていたんだろうなぁ。

  • 最後の話が一番良い、本当にありそうだし、登場人物がチャーミングだし。
    しかし何でこんなに所謂猥褻な言葉を並べるのかなぁ、昔から疑問に思っておりましたが、今もって不明。これで何かに刺さるとは思えないんですが。まぁ人それぞれってことかもしれません。
    ただ最後にひとつだけ。「走れ!ヨシヒコ」じゃないですかね、本当は。タイトルだけから、という強引さをあえて否定しませんが、この作家、野球を心から楽しんでいないと思われても仕方ないなと正直感じます。

  • 高橋慶彦は今でいう「イケメン」ではなく「男前」だった。
    顔だけでなくプレーにも華があった選手というイメージかな。もう30年くらい前の本になるんですね。
    出て来る現役選手がもう昭和(笑)
    そうだね、ジャイアンツの4番は原辰徳だったね。
    各主人公達がカープの高橋慶彦選手のプレーに賭ける。
    一人は告訴を取り下げて欲しい、一人はヒモになりたくない等々。皆その想いを載せて声をかける「走れ!ヨシヒコ」と。
    その高橋選手自身は全くセリフも何もない。
    ただプレーするのみ。
    ところで人間の三大欲求は「睡眠欲」「食欲」「性欲」だそうな。
    ここに登場する男どもはまぁ「欲」に素直だ。特に「性欲」。
    人間ストレートにバンって書かれると読んでても流せるものなんですね。(まどろっこしい所がなく)この本を読んでてそう思った。

  • 約15,6年ぶりに再読。
    当時大学2年生くらいだったと思いますが村上龍を読み始めた頃で
    とても刺激が強くて面白い作品という印象でした。
    最後のタカハシの真似をして工事現場で盗塁をするおじいちゃんの話だけは
    強烈に印象に残っていて覚えていましたが他の話はすっかり忘れていました。
    基本的にタカハシヨシヒコがちょっとだけ出てきて物語に彩を添える
    (あるエピソードは重要な役割で、あるエピソードではちょい役で)
    という流れは共通でどの話も面白くはあるのですが
    とても面白かったというイメージだけが先行して期待が膨らみ過ぎたのか
    どれもあと一歩期待に足りないというかそんな感じでした。
    (おじいちゃんの話は相変わらず良かったですけど)
    自分もちょっと大人になったということでしょうか。
    それとも最近プロ野球の試合を全く見なくなったからでしょうか。
    (前に読んだときはそれはプロ野球大好きでした)

    でもこの話を読んで(奥田英朗の「どちらとも言えません」も同時期に読んで)
    せっかく神宮球場の近くに住んでいるのだから野球見に行こうと思いました。

    この作品の中で印象に残った場面。
    男がオカマになっていく様子が面白いPART10で主人公の娘が
    母親と一緒に出て行かなかった理由が最近「クレイマー、クレイマー」を見て
    感動したからといっていたところ。
    この娘は一緒にアイスクリーム食べようと思ったと言っていますが
    私はフレンチトーストを一生懸命作るシーンがとても好きで
    息子が出来たら一緒に作ろうと思ったのを思い出しました。

  • 高橋慶彦出てくるけど、内容は何にも関係ない。

  • カープの高橋慶彦の話?と言うにはちょっと違う、高橋選手の盗塁による人間ドラマを扱った作品。ある時は盗塁するかしないか、ホームラン打つか打たないか、テニスで勝負というのもあった。読みやすく、面白い作品だと思う。

  • 高橋は必要なのかなぁ 「あたしってほら美人だから怒ると恐いらしいのね。ブスは怒ってもおかしいだけでしょ」 私も自信を持って図々しく生きよう。ニッポンハヘイワダ

  • あらすじ
    元広島東洋カープのショート・高橋慶彦を軸とする11編からなる連作短編集。

    感想
    元広島東洋カープの高橋慶彦の全盛期に広島ファンであった私にとっては,懐かしさを感じた作品だった。野球選手に限らず,当時の有名人などの固有名詞がたくさん出ていた。そして,都会に住む様々な人々が,高橋慶彦と様々な形で関わっているエピソードがコミカルに描かれており,楽しめた。

  • 覚えてないけど、高橋慶彦話題がところどころに出てくるという話しだったかなあ

  • この本で出てくるタカハシってのは、広島東洋カープの高橋慶彦。
    22歳で、日本記録の33試合連続ヒットを樹立した選手。らしい。

    たぶんリアルタイムで見てないから、知らなかった。

    まぁ、同じタカハシっていう安易な理由で、手に取ってみました。

    短編集で、登場人物が、タカハシ走れーとか、がんばれー、打てーとかって言ってるお話。

    実在のしかも野球選手が出てくるフィクションなんてこの世に2冊とないんじゃなかろうか。


    こないだ、ランニングホームランを打ったんだけど、灼熱の日に打つもんじゃないね。。。その後のプレーに大いに支障が出る…w

著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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