薩摩藩経済官僚―回天資金を作った幕末テクノクラート (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.17
  • (0)
  • (1)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 18
感想 : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061844582

作品紹介・あらすじ

膨大な額にふくれあがった借金をすべて踏み倒す。この役目を誰にやらせるか?思案に暮れた島津重豪は、茶坊主の調所を大抜擢、駄目でもともとと大坂に派遣する。回天の事業はまさにこの時はじまった-。地位も財力もない身で瀕死の薩摩経済を再建、維新の胎動に挑戦した不屈の男の経営手腕を描く長編。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  19世紀の前半に、つまり幕末の一歩手前の時期に薩摩藩家老として活躍した人物である調所広郷の生涯を描いた物語。

     巨大な負債に苦しんでいた薩摩藩の財政を自身の生涯を賭して見事立て直すも、名君として有名な斉彬ににらまれ自殺に追い込まれる。皮肉なことに調所という人物が薩摩にいたからこそ斉彬は金に糸目をつけず西洋の技術を積極的に導入することが出来たし、薩摩藩は維新の事業に長州に遅れを取らずに参入することが出来た。

  • 削除

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

佐藤 雅美(さとう・まさよし)
1941年兵庫県生まれ。早稲田大学法学部卒。デビュー作『大君の通貨』で第四回新田次郎文学賞を受賞。1994年『恵比寿屋喜兵衛手控え』で第110回直木賞を受賞する。著作に『御奉行の頭の火照り 物書同心居眠り紋蔵』『頼みある仲の酒宴かな 縮尻鏡三郎』『関所破り定次郎目籠のお練り 八州廻り桑山十兵衛』『知の巨人 荻生徂徠伝』などがある。2019年7月逝去。

「2021年 『恵比寿屋喜兵衛手控え 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

佐藤雅美の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×