犬だつて散歩する (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 37
感想 : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061845244

感想・レビュー・書評

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  • 昭和60年(1985)の出版なので、ずいぶんと古い。まあ面白いんだけど、どうでもいいことが多いね。著者がコアラを抱きたかったなんてことや、アメリカのジョンソン大統領が電動ハミガキを人に贈るのが好きだったなんて(その理由もせこい)、はあそうですかてなもんです。それにしても、またまた阿部定の話題を書いているけど、よっぽど好きなんだねえ。吉田茂や吉田健一、ホームズも好きなようです。長大なポルノ漢詩を紹介しているけど、エロいことも大好き。

  • ▼「犬だって散歩する」丸谷才一。初出1986年。講談社文庫。2020年1月読了。

    ▼”日本が徴兵制だった頃、(徴兵検査に)よほどの変わり者でない限り、みんなが何とかして不合格になりたいと願つていた。ほうぼうに、徴兵のがれに霊験あらたかな神社があつたといふ。”

    ▼と、いうような話題をはじめ、シャーロキアンのオモシロ話、うまい料理屋の条件、食堂車の歴史、目覚まし時計の歴史、泥鰌はなぜ"どぜう"なのか、などなど。まったく不要不急の話題ばかり。

    ▼更には1986年の本なので、全体に昭和なセンス。ではありますが、「へえ~なるほどの好奇心」には新旧の別がないんだな、という納得の面白さ。
     疲れたときの清涼剤。その上、旧仮名なのが個人的には快感。

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著者プロフィール

丸谷才一
大正十四年(1925)、山形県鶴岡市に生まれる。作家、批評家、翻訳家。昭和二十五年(1947)、東京大学文学部英文科卒業。『年の残り』で第59回芥川賞を、『たった一人の反乱』で谷崎潤一郎賞、『後鳥羽院』で読売文学賞、『忠臣蔵とは何か』で野間文芸賞、「樹影譚」で川端康成賞を受賞、『輝く日の宮』で泉鏡花文学賞、朝日賞を受賞。ほかに、『笹まくら』『横しぐれ』『女ざかり』『日本語のために』『文章読本』『新々百人一首』『思考のレッスン』『闊歩する漱石』など多数。

「2023年 『作家の証言 四畳半襖の下張裁判 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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