羊男のクリスマス (講談社文庫)

  • 講談社
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本棚登録 : 2002
レビュー : 203
  • Amazon.co.jp ・本 (110ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061845763

作品紹介・あらすじ

聖羊祭日にドーナツを食べた呪いの為クリスマスソングが作曲できない羊男は、穴のあいてないねじりドーナツを手に秘密の穴の底におりていきました。暗い穴を抜けるとそこには――。なつかしい羊博士や双子の女の子、ねじけやなんでもなしも登場して、あなたを素敵なクリスマスパーティにご招待します。

感想・レビュー・書評

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  • 村上春樹的、不思議の国のアリス。

    意地悪な下宿のおかみさん、導いてくれる羊博士、
    ねじれた頭の左ねじけと右ねじけ、
    そっくりな双子の女の子の208と209、
    勝手な海ガラスの奥さん、恥ずかしがりやのなんでもなし、
    小柄でかわいい聖羊上人。

    陰と陽、悲と喜、怒と笑、東と西、右と左、夢と現実。
    相対するものが合わさってできる不思議に満ちた楽しい世界。

    羊男の夏は暑い。
    "羊服"の耳が扇風機の風にパタパタとはためく姿、かわいいなぁ。

    ものごとのすべては相対するものと発想の転換。
    下は上、右は左、楽しいは悲しい、幸せは寂しい。
    でも人生はやっぱり色とりどりで美しい。

  • 羊の着ぐるみ姿の羊男。
    何から何まで羊尽くしの羊博士。

    聖羊祭日にドーナッツを食べてしまった羊男は聖羊上人の呪いでクリスマスソングの作曲ができなくなり・・・

    呪いをとくため、穴のないドーナツを持って穴の中へ・・・
    そこで出会ったのは左ねじけと右ねじけの兄弟、双子姉妹、海ガラスのおくさん、なんでもない、、
    そして・・・

    ドーナツ食べたくなります。

  • 触れ合えなくても、実在が不明であったとしても、愛すべき存在はある。
    心があたたかくなる存在って、いいな、と思った。

  • 再読。リング・ドーナツを思い浮かべながら本書を開くと、昨年のこの日と今年のこの日がドーナツみたいにふんわり円く丸くまるくつながっていく。中心の穴から噴き出してくる思い出は甘やかなものもあるし、焦げついて苦いものもあるし、スパイスの効いたものもある。あのときのわたしたちの交感をもう一度見届けたなら、そのドーナツはきっと味わい深いものなのです。それをおだやかな気持ちでパクリとほお張ります。
    いまここにいる人たちも去ってしまった人たちもみんな。呪いを祝いに、祝いを祈りにかえて。いつまでも幸せでありますように。

  • クリスマスソングを依頼されたがなかなか作曲出来ない羊男。それは聖羊祭日に穴の空いた食べ物(ドーナツ)を食べたせいで呪われたからだ、と羊博士に言われてその呪いを解こうとする羊男の話。

    羊男って羊を擬人化したものだと別の作品で出て来た時、最初は思ってましたが、どうやら違うらしいと分かってからも曖昧なイメージしか持っていませんでした。
    今回冒頭で「羊衣装」という単語が出てきて、佐々木さんの絵もあって「あ、やっぱり着ぐるみ着た人なのね」と納得。
    ちょっと変な人じゃんwとも思いますが、羊耳がぱたぱたとはためく姿を想像するとクスっと笑える。

    そんな不思議な存在の羊男ですが、今回はより不思議なキャラクター達に振り回され憤慨する。
    なかなかシュールで面白かったです。

  • 双子の女の子も登場する、羊男世界、楽しかったです。海ガラスもねじけもよかった。

    佐々木マキさんとの出会いのエピソードも、はじめて知りました。

  • 大好きな作家、絵本作家(画家?)である村上春樹と佐々木マキさんの合作。
    これぞ村山ワールド、なストーリーに、ぴったり寄り添う佐々木マキさんの絵が可愛くて、とても大好きな一冊。

  • 夏に読んでしまった~!!

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「夏に読んでしまった~!! 」
      クリスマス前の予行練習と言うコトにしましょう。。。聖羊祭日にドーナツを食べないためにさ、、、
      「夏に読んでしまった~!! 」
      クリスマス前の予行練習と言うコトにしましょう。。。聖羊祭日にドーナツを食べないためにさ、、、
      2013/07/16
  • クリスマスが近いのだから、読まねばなりますまい。

  • 挿絵がすごくよかった。
    自分がクリスマス会を開き、みんなをいろんな形で招待したくなる本。おっとりしたクリスマスもいいけど、今年のクリスマスは、誰かと大冒険したいなー。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「挿絵がすごくよかった。」
      佐々木マキは天才ですね。。。
      「挿絵がすごくよかった。」
      佐々木マキは天才ですね。。。
      2012/09/14
    • kiyさん
      この本は人から借りたのですが、
      自分で持ちたいような本です!
      挿絵のある本を読んだのが久々だったので、
      すごくうれしい気持ちになったんですよ...
      この本は人から借りたのですが、
      自分で持ちたいような本です!
      挿絵のある本を読んだのが久々だったので、
      すごくうれしい気持ちになったんですよね、、、
      2012/09/15
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「挿絵のある本を読んだのが」
      どっぷりと文字の海に溺れる派!なのでしょうか?
      好みが分かれる作品ですが、機会がありましたらショーン・タン「ア...
      「挿絵のある本を読んだのが」
      どっぷりと文字の海に溺れる派!なのでしょうか?
      好みが分かれる作品ですが、機会がありましたらショーン・タン「アライバル」をどうぞ。。。
      2012/09/19
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著者プロフィール

村上春樹(むらかみ はるき)
1949年、京都府京都市伏見区生まれ、兵庫県西宮市芦屋市育ち。早稲田大学第一文学部映画演劇科卒。大学在学中にジャズ喫茶「ピーター・キャット」を国分寺・千駄ヶ谷に開店していた(1981年、店を人に譲渡)。1979年にデビュー作の「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞。谷崎潤一郎賞、読売文学賞、朝日賞など数々の受賞歴がある。2006年にフランツ・カフカ賞、2009年にイスラエルのエルサレム賞受賞。ノーベル文学賞に最も近い作家の一人と言われており、毎年発表時期に日本国内でニュースになる。事実、村上春樹作品は全世界で翻訳されており、アメリカ・アジアでの評価がとりわけ高い。フィッツジェラルドやレイモンド・カーヴァーなどの作品の翻訳も手がけ、翻訳家としての仕事も高い評価を受ける。翻訳と創作活動を交互に行うことで、作風を変化させ、作家としての成長を続けている。新作が発表されるたび大きな話題となるが、近年は特別番組「村上RADIO」にてラジオDJも務め(不定期放映)、数々の名言も注目を集める。代表作に『風の歌を聴け』『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』。2019年7月31日に『神の子どもたちはみな踊る』が舞台化。アメリカのサックス奏者スタン・ゲッツの伝記翻訳を2019年8月刊行。2019年9月10日発売の『文藝春秋』10月号で「至るところにある妄想 バイロイト日記」を寄稿。

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