ほのかに白粉の匂い―新・女が愛に生きるとき (講談社文庫)

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感想 : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061846890

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった!

    36年前に出版されたそうだけど、現在・未来にぴったりだと思った。
    時代が戦後すぐということもあって、今と全然違う環境の中書かれているけど、現在にも通じる。
    日本が戦後からあまり変わってない証拠でもあると思うけど……。
    たぶん当時はすごくラディカルな考え方だったんじゃないかな。

    本当に的確に捉えていて、首がもげるほど頷いたし、勉強になった。
    色々問題を認めて指摘しつつ、それでも生きていかなきゃいけないことを受け入れてた。
    私も、知れば知るほど嫌だなと感じる事が増えてきて、その度に怒ったり憤ったりしていた。
    でも田辺さんは、そうやってしかめっ面な人生を送るのは楽しくないから、程よく発想を転換して共に生きていこうとしているように思えた。
    そこに私は救いや感銘を受けた。

    田辺さんとは反対意見のことも認めてたのも素晴らしかった。

    古典作品も取り上げられてて、さすが田辺さんだと思った。
    古文が得意ではない私でも読みやすかった。
    そういう味わい方があるのか、と新鮮だった。

    時には身も蓋もない表現がなされてたりするけど、そういう所も含めて田辺さんらしく、ユーモラスで軽やかに感じた。
    響くフレーズが盛りだくさんで、人生のステージに合わせて何度も読み返したいと思った。
    これは、女性へのエールだと思った。

  • 23歳(もう少しで24歳)の今の自分が読むのにぴったりの本だった
    知的腕力ほしい

  • 「知的腕力とは、その人にしかない自分の言葉を持つということ。」
    「人生の意義は、まあ、いろいろあろうけれど、自分が何回、笑顔になったか、ヒトの笑顔をどれ程見たかで、充実度がはかられる、そんなところがある。」

    「自分の言葉」…自分の気持ちや考えをぴったり言い表せないことが多い。もっと言葉を自由に扱えるようになりたいな。

  • 女性誌などに掲載したものを章ごとにまとめてある。
    読みやすい。女性に向けての聖子さんの言葉が詰まってる。
    面白く、ためになる。

  • おせいさんのエッセイ本。

    最初の方はハイ・ミスと若い女の子たちの結婚観や人生の面白みについて。

    後半は本の中に登場する愛すべき男たちについて。

    頭がいいというか、本当によく人を観察してる人だなと毎度感心させられる。

  • 2010年7月9日再読

    女性について、男女について、結婚について・・・。このエッセイを読むと元気が出ます。人生は楽しんだもの勝ち!(笑)という気持ちになる。

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著者プロフィール

1928年、大阪市生まれ。樟蔭女子専門学校卒業。64年『感傷旅行』で芥川賞、87年『花衣ぬぐやまつわる……』で女流文学賞、93年『ひねくれ一茶』で吉川英治文学賞を受賞。『むかし・あけぼの』『ジョゼと虎と魚たち』など著作多数。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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