中国の歴史(一) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (574ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061847828

作品紹介・あらすじ

中国の歴史は奥深い。三皇五帝の時代から夏・殷へ、そして孔子や老子など諸子百家が輩出した群雄割拠の春秋戦国時代へ、数多の英雄が登場し、やがて消え去る。-覇権を争い、権謀術数の渦巻く滔々たる時の流れを、豊かな史料から考察し、祖国への愛と憧憬をこめて綴る中国五千年の歴史シリーズ。

感想・レビュー・書評

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  • 2024/3/20読了
    神話~春秋戦国時代。
    本書か書かれたのは’80年代。まだ夏の遺跡が発見されていなかったので、夏王朝も、半ば神話として語られている。

  • 以前に購入し、読破した本を再読。当時の記憶がほぼ無いため、初めて読んだような感想。
    中国の神話から説き起こし、字が発明されるまでの中国の人々の生活を推察している。それには考古学の成果も役に立っている。
    考古学の知識から、甲骨文字が発見され、今までは本当にあったか不明な殷という国家の存在が確認された。殷は商ともいい、商人や商業という言葉もこれが語源らしい。
    殷から周に政権交代が起こるが、その際、中国の人々は神を絶対視しない文化を手に入れたようである。ただ、その周も統一王朝というよりは、やや強い地方国家、という存在のようで、やがて同じような地方国家が乱立する春秋戦国時代が始まる。
    春秋戦国は、地方国家間で頻繁に戦争があり、逸話が多い様子。いずれの事件により、春秋と戦国を分けるかは諸説があるらしいが、この本の内容はざっくりいうと春秋末までを扱っている。
    歴史は繰り返さないがパターンはある、という著者の主張が分かるほど、古代とはいえ国家は同じパターンで興廃しており、また、その後の歴史でもそれが見出されるように感じた。
    春秋戦国のことも知れば知るほど面白そうだと感じた。中国史をもう少し勉強していきたい。

  • 内容は難しいところがなくとても読みやすく、そしてとても面白い。中国史に興味はあるもののその壮大さに何度か挫折したことのある私でもこの本は夢中になって読むことができた。巻末には古代の遺跡や都の名前に現在の省も記入された地図があり、本で登場する国の位置関係を地図と照らし合わせながら読むことができ、歴史を地理の面からも学ぶことができる。少し古い本ではあるので最新の歴史がアップデートされていない部分はあるだろうが、中国史を通史で学びたいと思う人にはぴったりの本。

  • [評価]
    ★★★★★ 星5つ

    [感想]
    様々な逸話や伝承を挟みながらの解説は知的好奇心を満たし、どんどんと読み進めたくなる内容となっていた。特に夏、殷、周の時代を各部族の始祖に関連させ、異なる部族による勢力争いであることがわかり、面白かった。
    後半の春秋時代はそれまでとは異なる統治方法が生まれ、辺境に新たな国家が誕生し、覇者と呼ばれる存在が国家間の仲裁するといった部分がその後の中国の歴史と大きく異なり、しっかりと解説されていたことは良かった。

  • こんなに近くの国なのに、その歴史をほとんど知らないなと思い読んでみた。五帝紀から15年戦争まで、5千年くらい?の歴史本。そして長い。全七巻のすべてが500ページを超える大作で、週末のみの読書では読み終えるのに2か月掛かった。また、あとがきにも書いてあるが、阿片戦争以降がやや駆け足に書かれている。ちょっと物足りないなと思っていたら、中国の歴史 近・現代篇なるものがあるらしい。しかも全10巻とか。いつか読んでみようかなぁ。。。

    追補 あとがきを読んで近・現代篇が全10巻と書いたけれど講談社版で全2巻らしい。どういう感じなのだろう。尽きることのないような資料を読み込んで、咀嚼と反芻を繰り返して自分の血と肉にする。推敲する。それは圧搾機ではなくて適切な言葉を択んでとか。自分が分かっていればいいはずなのに。表現者ってのはどんな感じなのだろう。狭いと思っていたのに見果たせもしない。長いと思っていたのに勝手に期限がくる。車谷長吉の言葉を思い出す。かなわない。

  • 中国の歴史の概観を知りたいと思ったのだが、予想外に細かい「点」にこだわった記述になっていて、ついていくのが難しかった。

  • 高校生の時に陳舜臣さんのこのシリーズをひたすら読みまくっていました。
    その後の進路にも大きな影響を与えてくれた本で、北方謙三先生に「君、ずいぶんと中国史にくわしいねぇ」とお褒めの言葉をいただけたのもこの本のおかげです。

  • 神話時代から春秋の終わり(戦国の始め)までが述べられています。

  • 中国の黎明期から近代までを一気に理解できる。
    中国通史に興味がある人におすすめ

  • 一巻だけ読んでみた。

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著者プロフィール

1924年-2015年。神戸市生まれ。大阪外国語大学印度語部を卒業し、終戦まで同校西南亜細亜語研究所助手を務める。61年、『枯草の根』によって江戸川乱歩賞を受賞し、作家活動に入る。その後、93年、朝日賞、95年には日本芸術院賞を受賞する。主な著書に『青玉獅子香炉』(直木賞)、『玉嶺よふたたび』『孔雀の道』(日本推理作家協会賞)、『実録アヘン戦争』(毎日出版文化賞)、『敦煌の旅』(大佛次郎賞)、『茶事遍路』(読売文学賞)、『諸葛孔明』(吉川英治文学賞)、『中国の歴史』(全15巻)などがある。

「2018年 『方壺園 ミステリ短篇傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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