オンリィ・イエスタデイ (講談社文庫)

著者 : 志水辰夫

• 講談社

感想・レビュー・書評

[Tetchyさんの感想 · 2017年6月21日]

雨の降る夜に拾った女、というドラマの1シーンを切り取ったかのようなベタな始まり方をする本書。しかし物語はなんとも行き当たりばったり感が拭えず、消化不良。シミタツ節もこれといって特に感じず、どうしたんだ!?と叫ばずにはいられない凡作。
題名からどうしても読んでいる最中にカーペンターズが流れてしまうのだが、全く内容とは関係がない。

著者プロフィール

1936年、高知県生まれ。雑誌のライターなどを経て、81年『飢えて狼』で小説家デビュー。86年『背いて故郷』で日本推理作家協会賞、91年『行きずりの街』で日本冒険小説協会大賞、2001年『きのうの空』で柴田錬三郎賞を受賞。2007年、初の時代小説『青に候』刊行、以降、『みのたけの春』（2008年　集英社）『つばくろ越え』（2009年　新潮社）『引かれ者でござい蓬莱屋帳外控』（2010年　新潮社）『夜去り川』（2011年　文藝春秋）『待ち伏せ街道　蓬莱屋帳外控』（2011年新潮社）と時代小説の刊行が続く。

「2019年 『疾れ､新蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」