- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061848672
感想・レビュー・書評
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初めましての作家さん。
歌麿の浮世絵に絡んだ連作短編集です。
北森鴻さんの陶子堂シリーズが好きなら楽しめます。
陶子堂シリーズと違うのが、骨董商同士の化かし合いじゃないこと。
美術雑誌の編集者と私立大学で近世庶民文化史を講義している
研究家がメインキャラになるので、信用問題が絡んでくる。
そんな中での化かし合い。
騙しのテクニック合戦って感じなのです。
歌麿の蘊蓄もありで、これがまた面白い。
歌麿だけでなく、研究家のことも取り上げられていて
これは本当の話なのか?と思ってしまうほど。
面白かったです♪詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
★2.5か。
久方ぶりの再読、その昔読んだ時は面白かった記憶がありますが、今回手にして読んでみますと、設定などの古さはさておき、何よりまず文章のまどろっこさに戸惑いました。
つまりそれだけ乗れないまま終わってしまった感ありという訳です。
内容も歌麿を写楽に見立てるという建付けも、作品内での説得力がなく。まぁ、本作はそこに主眼があるのではなく、浮世絵にまつわるビジネスの裏を描き出すことかもしれませんが。 -
浮世絵シリーズは三部作だと思っていましたが、まだ続きがあったのですね。
今回は美術現代社の杉原氏と研究家 塔馬氏の2人が浮世絵関連の詐欺師と相対する連作短編集。
津田氏が存在しないおかげで浮世絵作家の知られざる姿を推理するという趣向は無くなったものの、詐欺をテーマにした本書は別の意味で興味深い内容でした。 -
高橋克彦は時代小説を結構読んでいるが、現代物は短編集程度。まぁ、いつか読もうと思っていた浮世絵シリーズだけど、この歌麿はシリーズの番外みたいになるのかな?6章で独立しており、美術雑誌社員と浮世絵研究者のコンビが悪徳美術商と駈引きで戦う感じ。まぁまぁ楽しめるかな。時代小説もそうだけど、キャラが弱く単純。ヒロインの筈の研究者助手なんか透明な雰囲気でいくら美人と説明されても個性が感じられない。だから気楽に読めるとも言えるか(笑)
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浮世絵シリーズ、短編連作集。
今作では「美術現代」の編集者・杉原の視点で。塔馬と杉原の最初の出会いだったり、奈津子さんが塔馬の研究室にやって来た経緯だったり、浮世絵シリーズの裏話的な要素も楽しめる。詐欺師まがいの相手を罠に嵌め、返り討ちにしてくれる塔馬が格好イイ。 -
浮世絵ミステリシリーズ短編集。
長編では練達の体(てい)を見せる塔馬双太郎の、駆け出し時代の未熟さや師弟愛、先人への敬意、詐欺紛いの仕返し、真贋勝負の痛快さなど、バラエティに富む『殺贋』を揃えた良作集。
まとまりのある収拾で、充足感を楽しめる。 -
高橋さんの浮世絵シリーズに興味をもったら、まずこれから読んでみる、というのも良いのでは?
現実に起きるミステリーと浮世絵、時間軸が違いそうなこの組み合わせでどんな推理小説ができるのか、が分かると思います。
私はこれでハマって浮世絵シリーズを一気読みしました。おススメです。 -
浮世絵シリーズ番外編、みたいな。安心して読めるしお得感がある。岬先生には本編レギュラーで登場してほしかったなあ…それからこの短編読みたかった!短編といえど全部でひとつの話という趣も。
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2007028
再読。
内容はすっかり忘れていた。浮世絵美術の蘊蓄を語りつつコンゲーム的な面白さがあって面白かった
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