- Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061848825
感想・レビュー・書評
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まず自己分析をして、その人のセールスポイントを強調した経歴書を創る。今も昔も同じだ。
左高氏は大前の原発安全論に疑問を抱いていた。自律した魅力あるサラリーマンは大前に惑わされていない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最近あまり見かけなくなった作者、たまにはその気骨ある意見を聞いてみたい。
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職業欄に「会社員」と記入していたのは、1992年から2002年までの10年間だった。
それまでは「フリー」というと聞こえは良さそうだが、常に「不安定収入」と格闘しながらの日々を送っていた。
端からフリーランスでやっていこうと思っていたのではなく、大学卒業前に受験した北は北海道から南は九州までの十数社の放送局に、ことごとくそっぽを向かれたからであり、「それならしゃあないなあ」というので、無所属のままで仕事を続けていた。
なので1992年に「会社員」になったときは、かなりとうの立った新入社員ではあったけれども「会社員」という肩書きが妙に嬉しかったことを覚えている。
そんな会社員になったころ、この佐高信は辛口の物言いで、かなり話題になっており、各地で開かれる講演会なども満員だと聞いていた。
地元でも講演会が開かれたが、生憎都合がつかず聴くことができなかった。
この『「非会社人間」のすすめ』は、そのころに出版されたものであり、当時の「会社員」だったころのことを思い出しながらページを繰ったが、ここで取り上げられている「会社」は従業員数が3桁、4桁の大企業に限るのではないかしらと思った。
何しろ従業員数がやっと2桁という零細企業においては、会社はもう一つの「家族」であると言っても過言ではないように思うし、またそうでなければ小さな会社はうまくやっていけないのではないだろうか。
すっかり会社のいいなりになってまさに会社と心中するかのごとく「会社のため」に働く姿を彼は「社畜」と言い表しているが、少なくともあの当時、わが身を「社畜」と思ったことは一度もなかった。
「寄らば大樹の陰」ではなかったのが、幸いしたのかもしれない。
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