- Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061848931
作品紹介・あらすじ
あらゆる物事を深刻に考えすぎないようにすること、あらゆる物事と自分の間にしかるべき距離を置くこと-。あたらしい僕の大学生活はこうして始まった。自殺した親友キズキ、その恋人の直子、同級生の緑。等身大の人物を登場させ、心の震えや感動、そして哀しみを淡々とせつないまでに描いた作品。
感想・レビュー・書評
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鬱な時に読むと、余計鬱になる本。
分かっているんだけど、ああ、久し振りに読んでしまいました。
限りない喪失の物語。
最初読んだ時はワタナベ君と同世代で、先が読めない中どんどん魅き込まれて、最終章の冒頭で計り知れない衝撃を受けました。
結末を知って再読する今は、ただ、ただ、読むほどに寂しくなってきます。
それでも読んでしまうのは、ラストに希望が持てるせいなのか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あらっ
緑って結構、可愛いとこもあるし、ちょっと見てると可哀想になってきちゃったわ。ガンバレ!
の下巻。
でも最後の直子のあれは反則!
あんなしたら結局直子のとこに戻らざるを得ないじゃんねぇ。
レイコさんの存在がピリ辛スパイシー。 -
最初に読んだのは高校生の時。
友人に勧められて読んでしばらくおかしくなった。
入り込み過ぎたんだと思う。
それから封印したまま20年近く経ってから読んでみた。
前回読んだときとは違うカンジ。
前よりもよく内容がわかる。
でも、より一層傷ついた。
つらい。つらい。
振り回されることはなくなったけど、
やっぱり痛めつけられた。
しばらくまた、封印かな。 -
授業の課題で何年だかぶりに読みなおしたのだけれど、やはりなにかが引っかかって、どうにもたった二千字だかが書けなくって、放ったらかしたのでした。
助けたいとか、波長が合ってしまうとか、不完全とか、平等とか。
余談:
クラスメイト男子が「大学生ってこういう(ワタナベ)みたいな生活なんだと思ってた」と言っていておどろいた。
言いたいことはわかるけど、でも、さあ!(なにか引っかかる、っていうのは私はワタナベくんが嫌いだからってこともきっと大部分を占めている)(だって、むかつく!あなたって面白い喋り方をするのね、とか なにそれ。この、私の理想像、的なもの) -
登場人物たちの、会話が好きです。
洒脱でユーモアがあって。特に、ワタナベと緑の会話。
印象に残ったのは、レイコさんからの手紙の一文。
「事態がどれほど絶望的に見えても、どこかに必ず糸口はあります。まわりが暗ければ、しばらくじっとして目がその暗闇に慣れるのを待つしかありません。」
私は、周りが真っ暗な時、「傷だらけになっても動く」という方法だって、あると思う。自分も含めて、世の中には「傷だらけになっても動くしかない」と思っている人間が多いのからこそ、この一文が印象に残ったのかもしれないと感じた。 -
私たちは不完全な世界に住んでいる不完全な人間なのです。定規で長さを測ったり分度器で角度を測ったりして銀行預金みたいにコチコチと生きているわけではないのです。でしょ?
村上春樹の小説の中ではファンタジー感が少なくて共感しやすい恋愛小説。もう少し大人になったら読み直したい。 -
再読
何度目だろう
やみくろも騎士団長も出てこないけど、喜びや、悲しみや、その他ありとあらゆる感情が揺さぶられる物語です。
そしていちいち気障ったらしくて最高
ピツァなんて発音する日本人いるんですかね。。
辺土はきっと誰の中にもあるのでしょうね。
その入口は井戸だったり、あるいは腎臓のかたちをした石だったりするのかもしれません。
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ノルウェイの森なのか、ノルウェイの家具なのか? ただの曲名でいいのか?
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