ノルウェイの森 下 (講談社文庫 む 6-10)

著者 :
  • 講談社
3.56
  • (310)
  • (325)
  • (790)
  • (58)
  • (20)
本棚登録 : 3434
感想 : 276
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061848931

作品紹介・あらすじ

あらゆる物事を深刻に考えすぎないようにすること、あらゆる物事と自分の間にしかるべき距離を置くこと-。あたらしい僕の大学生活はこうして始まった。自殺した親友キズキ、その恋人の直子、同級生の緑。等身大の人物を登場させ、心の震えや感動、そして哀しみを淡々とせつないまでに描いた作品。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 鬱な時に読むと、余計鬱になる本。
    分かっているんだけど、ああ、久し振りに読んでしまいました。

    限りない喪失の物語。
    最初読んだ時はワタナベ君と同世代で、先が読めない中どんどん魅き込まれて、最終章の冒頭で計り知れない衝撃を受けました。
    結末を知って再読する今は、ただ、ただ、読むほどに寂しくなってきます。
    それでも読んでしまうのは、ラストに希望が持てるせいなのか。

  • 私たちは不完全な世界に住んでいる不完全な人間なのです。定規で長さを測ったり分度器で角度を測ったりして銀行預金みたいにコチコチと生きているわけではないのです。でしょ?

    村上春樹の小説の中ではファンタジー感が少なくて共感しやすい恋愛小説。もう少し大人になったら読み直したい。

  • あらっ

    緑って結構、可愛いとこもあるし、ちょっと見てると可哀想になってきちゃったわ。ガンバレ!

    の下巻。

    でも最後の直子のあれは反則!
    あんなしたら結局直子のとこに戻らざるを得ないじゃんねぇ。

    レイコさんの存在がピリ辛スパイシー。

  • 最初に読んだのは高校生の時。
    友人に勧められて読んでしばらくおかしくなった。
    入り込み過ぎたんだと思う。
    それから封印したまま20年近く経ってから読んでみた。
    前回読んだときとは違うカンジ。
    前よりもよく内容がわかる。

    でも、より一層傷ついた。
    つらい。つらい。

    振り回されることはなくなったけど、
    やっぱり痛めつけられた。
    しばらくまた、封印かな。

  • これまでの人生の中で、一番繰り返し読んだ本。
    映画を見て、自分の好きだったせりふやシーンが含まれていないことからも、人それぞれ感じ方が違う本だと思うし、自分自身でも、読むたびに印象が大きく変わる本。これからも、定期的に読んでみようと思う。

  • 授業の課題で何年だかぶりに読みなおしたのだけれど、やはりなにかが引っかかって、どうにもたった二千字だかが書けなくって、放ったらかしたのでした。
    助けたいとか、波長が合ってしまうとか、不完全とか、平等とか。

    余談:
    クラスメイト男子が「大学生ってこういう(ワタナベ)みたいな生活なんだと思ってた」と言っていておどろいた。
    言いたいことはわかるけど、でも、さあ!(なにか引っかかる、っていうのは私はワタナベくんが嫌いだからってこともきっと大部分を占めている)(だって、むかつく!あなたって面白い喋り方をするのね、とか なにそれ。この、私の理想像、的なもの)

  • 登場人物たちの、会話が好きです。
    洒脱でユーモアがあって。特に、ワタナベと緑の会話。

    印象に残ったのは、レイコさんからの手紙の一文。
    「事態がどれほど絶望的に見えても、どこかに必ず糸口はあります。まわりが暗ければ、しばらくじっとして目がその暗闇に慣れるのを待つしかありません。」

    私は、周りが真っ暗な時、「傷だらけになっても動く」という方法だって、あると思う。自分も含めて、世の中には「傷だらけになっても動くしかない」と思っている人間が多いのからこそ、この一文が印象に残ったのかもしれないと感じた。

  • 再読
    何度目だろう

    やみくろも騎士団長も出てこないけど、喜びや、悲しみや、その他ありとあらゆる感情が揺さぶられる物語です。
    そしていちいち気障ったらしくて最高
    ピツァなんて発音する日本人いるんですかね。。

    辺土はきっと誰の中にもあるのでしょうね。
    その入口は井戸だったり、あるいは腎臓のかたちをした石だったりするのかもしれません。

  •  どのような真理をもってしても愛するものを亡くした哀しみを癒すことはできないのだ。どのような真理も、どのようか誠実さも、どのような強さも、どのような優しさも、そこ哀しみを癒すことはできないのだ。我々はそこ哀しみを哀しみぬいて、そこから何かを学びとるしかできないし、そしてその学びとった何かも、次にやってくる予期せぬ哀しみに対しては何の役にも立たないのだ。

  • ノルウェイの森なのか、ノルウェイの家具なのか? ただの曲名でいいのか?

全276件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

村上春樹の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×