黄昏のベルリン (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 66
感想 : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061849532

作品紹介・あらすじ

40余年の時の流れに塗り込められた驚異の秘密の謎解きに、一人の"日本人"が巻き込まれた。-リオデジャネイロ、ニューヨーク、東京、パリ、そしてベルリンと、世界の大都市を結んで展開する国際的謀略事件が、一転また一転、意外極まる結末へ。壮大かつ緻密な仕掛けの、長編ミステリー・ロマン。

感想・レビュー・書評

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  • 〜2006

  • 序盤、作品全体に霧がかかっているようで、ストーリーの行く先が見えない。霧が晴れると今度は、登場人物の多さと、それぞれが背負う“謎”にしばし悩まされた。テーマは暗くて重いし、それに対する解釈の仕方は途方もないのだが、そこはやはり連城作品──上質なリズムでしっとりと流れるように進んでいくので、気がつくとその筆致の魅力に押され、なよなよしたまま受け入れる自分がいた。浅く目立たず伏線が張られ、お約束のサプライズも用意されている。それでも万人が興味を持つテーマとは言い難いので、読み手を選んでしまうのがこの作品にとってのデメリットなのだろう。

  • こんなにスケールの大きなミステリーも描けるんですねぇー!
    すいません、でもこれ賛辞ですよ。すごく良かったです!連城ベスト3に入ります。

     1991年

  • 一年の最後の日にブロンドの髪のエルザと知り合ってから青木の周りで運命が動き始める。
    そしてそれはある組織の緻密な罠であった。
    ええっ!?という衝撃が何度も何度も襲ってくるような、そんな本。

  • 壮大なスケールで描かれるミステリーです。
    舞台は、リオデジャネイロ、ニューヨーク、東京、ベルリン、パリ。
    ひとりの日本人(?)画家を中心に、いくつもの謎と、巧妙な罠?仕掛け?がからまり話は展開していく。読み応えのある作品です。

  • リオデジャネイロ・ニューヨーク・東京・ベルリン・パリ
    各都市でこれから起きようとしている事件の前兆が互いに絡み合って描かれていくカットバック手法は映画を観ているようだ。
     それぞれの土地の情景が強烈に焼き付けられながら、私は その世界へ惹きこまれて行った。
    国際謀略小説と宿命的にに結ばれた男女の恋愛小説の融合で あるが、本当に描きたかったのは・・・
    いちおしミステリー・ロマン

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著者プロフィール

連城三紀彦
一九四八年愛知県生まれ。早稲田大学卒業。七八年に『変調二人羽織』で「幻影城」新人賞に入選しデビュー。八一年『戻り川心中』で日本推理作家協会賞、八四年『宵待草夜情』で吉川英治文学新人賞、同年『恋文』で直木賞を受賞。九六年には『隠れ菊』で柴田錬三郎賞を受賞。二〇一三年十月死去。一四年、日本ミステリー文学大賞特別賞を受賞。

「2022年 『黒真珠 恋愛推理レアコレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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