- Amazon.co.jp ・本 (420ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061849648
感想・レビュー・書評
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1987年の西村寿行作品。
タイトル通りの犬が活躍する作品で、1970年代の西村寿行のサスペンス作品『犬笛』や『黄金の犬』を、時代に合わせ進化させたような作品。
ケニアの日本外交官夫妻が、現地の二人組強盗に殺され、その復讐として二人組を捜しだし咬み殺した夫妻の飼い犬・十兵衛が、一番の友だちである外交官夫妻の一人息子の大学生・刈羽哲人に会うために日本に向けて旅をする、という物語。
哲人も十兵衛を保護しようと現地に向かう、という序盤の展開には、泣かされました。
辛い旅の末に、哲人と十兵衛は巡り会えるだろう、とは予測できても泣けてしまいましたが、中盤に差し掛かる辺りで、十兵衛の首輪に生物兵器のマイクロフィルムが隠されてから、様子が変わります。
物語は、すっかりスパイ戦がメインになり、それが完全に解決しない中で、更にアルメニアでは遺跡に隠された黄金を巡る争いに巻き込まれる、と、物語は壮大になっていきますが、登場人物が増えていくのに伴って、哲人と十兵衛の物語という物語の軸が埋もれていきました。
クライマックスは、スペインでのスペイン軍対ソビエトの戦闘でしたが、そういうクライマックスは、全然求めてなかったので、軽く欲求不満になる作品でしたね。 -
寿行先生お得意の犬もの......なんだが、とにかく文章も構成もひどく粗い......
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著者プロフィール
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