水車館の殺人 (講談社文庫 あ 52-2)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061850996

作品紹介・あらすじ

古城を思わせる異形の建物「水車館」の主人は、過去の事故で顔面を傷つけ、常に仮面をかぶる。そして妻は幽閉同然の美少女。ここにうさんくさい客たちが集まった時点から、惨劇の幕が開く。密室から男が消失したことと、1年前の奇怪な殺人とは、どう関連するか?驚異の仕掛けをひそませた野心作。

感想・レビュー・書評

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  • 古城を思わせる異形の建物『水車館』の主人は、過去の事故で顔面を傷つけ、常に仮面を被る。そして妻は幽閉同然の美少女…

    やっと『館シリーズ』二作目読めました。
    現在と過去が交互に書かれていて進んでいく。とにかく読んでてわくわくと次が気になり楽しかった。

  • 仄暗い世界観。いかにも殺人が起こりそうな設定。楽しめました。私も塔の上でずっとピアノ弾いていたいな。

  • 館シリーズ第二弾。
    読んだはず。

  • ラストが好き。独特な雰囲気が魅力的。

  • ミステリ好きには少々物足りないように感じてしまった。というのも1つ目の『十角館の殺人』を読んでしまったために、割と想像の範囲内でことが収まってしまう。しかしながらミステリ入門として、この類のトリックは絶対に抑えておきたいので読む価値は十分にあると思う。
    情景の書き方は非常に素晴らしく、まさに自分自身も水車のある館に取り残されたような没入感を味わえてどんどん読み入ってしまった。

  • 自宅本。再読。中学生のとき以来かな。古城の建物に住む仮面の主人と幽閉された美少女。一年ごしに起こる殺人事件。

    有栖川有栖の解説欄にもあるように、凡手にかかるとギャグにしかならない設定であるが、幻想的なラストも印象的で、やはり新本格らしい傑作。分量もちょうどよく読みやすい。やはり、登場人物を深掘りするようなエピソードがなく、記号的なのがよい。余分なペダントリーがないので、シンプルなパズラー小説として楽しめる。

    一人称と三人称が交互に章立てされている、唐突な血液型論議、頭ひとつ分しか通らない密室の窓、えんじ色の絨毯に緑色の封筒(不自然じゃね?)、そして仮面の男。再読ということもあるが、こうして見ると伏線がシンプルで分かりやすい。

    館シリーズの再読続けたいけど、暗黒館で心折れそうな予感。 

  • 綾辻行人氏の本、2冊目を読了。
    謎解きミステリーは楽しいです。小説の中で、ミステリーが1番人気なのがこの年になって初めて解りました。本当に面白い。
    読後、自分の小説に対する深読みが全然足りなくて情けなく感じました。いくつもの伏線ははられているのだから、そこからいろいろな可能性を、自分で無理にでもこじつけをしながら読めるようになりたいと思いました。
    自分の常識、当たり前をかなぐり捨てることが大切ですね。

  • 仮面の主人が美しい幼な妻と住まう、藤沼一成の名画に埋もれた水車館。そこには年に一度知人たちが集う。主人が厭おうと彼らはやってくる。たとえ1年前に殺人が起こった場所だとしても・・・

    なんていう筋立ての雰囲気満点のミステリー。
    仮面の主人は車椅子に鎮座し、美しく若い妻は永らく館の塔で起居し、数々の名画に彩られた中村青二が設計した館、島田潔という風変わりな名探偵、舞台は嵐の夜ー。
    これで何か起こらなかったらおかしいですよね!(ぇ?

    あまりにも舞台が整い過ぎていて、勘繰りながら読み過ぎました。
    星の少なさは、やはり冒頭からおおまかなところがわかってしまったから。トラディショナルすぎてミスリードされようがなかったことと、解決編が急すぎて、ちょっと・・・。

    この作品はミステリーだけれども、ロジックだとか物理的トリックだとかそんなものは置いといて、幻想的な雰囲気にまかれてしまうのが正しい読み方なのかもしれない。殺人事件に焦点をあてているけれど、水車館の住人の人間模様にフォーカスしてもなかなか深いお話になりそうです。

  • これまた難解なトリックだったな~
    私が思った犯人は合っていたけど、まさかそういう形で、だったとは…
    このまま、気づかれなかったら水車館で暮らし続けるつもりだったのだろうか。家政婦を殺した時点で無理かな。

  • 密室、陸の孤島、怪しい登場人物達
    久々に本格的古典のようなミステリーを読みました。
    やっぱり、これはこれで良いですね。
    館シリーズ読み続けようと思いました。

    それと10年以上前に十角館の殺人を読みました。
    探偵役の島田さんが十角館の島田さんだと気が付くまで時間がかかりました。
    因みに私が館の主人なら、どんな理由があるにしろ島田さんを家には絶対入れません!

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著者プロフィール

1960年京都市生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年、大学院在学中に『十角館の殺人』でデビュー、新本格ミステリ・ムーヴメントの契機となる。92年、『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。2009年発表の『Another』は本格ミステリとホラーを融合した傑作として絶賛を浴び、TVアニメーション、実写映画のW映像化も好評を博した。他に『Another エピソードS』『霧越邸殺人事件』『深泥丘奇談』など著書多数。18年度、第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2023年 『Another 2001(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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