8の殺人 (講談社文庫 あ 54-1)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061851009

感想・レビュー・書評

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  • 登場人物が個性的ですばらしい。
    ドタバタ具合も良い感じ。
    トリックはありがち?

  • タイトルのイメージとは全く違って、終始コメディタッチで、清く楽しい
    本格ミステリーという印象。ただ、デビュー作で、書かれたのが20年
    以上も前だからなのか、全体的に古臭い青さのようなものを感じずには
    いられなかった。

    事件や謎解き、動機の解明までとにかくライトで、肩に力を入れずに読めた。
    なので、良いのか悪いのか、読後読んだった感があまりなく、引きずるものも
    ない。トリック自体も、片方は犯人の罠にハマり、もう片方はよく状況が飲み
    込めないままに降参という感じで、楽しめた。

  • 推理小説というので、ストーリー的にシリアスな話だと思っていたが、吉本新喜劇のようなコミカルな話の進み方でびっくりした。書き方が、最近読んだ森尾登美彦の作品に少し似ている。
    殺人事件の解決までの道筋は論理的で、いわゆる推理小説と同じなのだが、関係者の人間関係やら犯人の動機は、いわゆる…と比べてだいぶライトである。なので、登場人物に感情移入することはなかったが、純粋に推理を楽しむならこんな形式もありなのかな。話の主人公は警部補なのだが、事件の捜査にあたる彼と彼の部下が、何とも抜けていて面白い。実際にいたら、ちょっと頼りにならなそうだが。

  • 兄妹の掛け合いが楽しいです。

  • 8の字の洋館みたいなとこで起きる殺人の話。
    もうね、事件開始から10ページぐらいで、トリックと犯人が予想できるの。でもまさかそんなはずはあるまいと読み進めていくと、物凄く雲行きが怪しいの。どんどん予想通りの展開になっていって、最後にはなんと!まさに想像したとおりのオチなの。
    大抵は、こちらの幼稚な予想を覆してくれるはずなんだけど、一分のズレもなく予想通り。
    今まで何百冊もミステリー読んできたけど、ここまで一致したのは初めて。逆に新鮮。
    あと探偵役がウザい。その妹もウザい。主人公も若干直情的過ぎてウザい。

  • 推理モノに必要な要素として“トリック”と“冷酷な殺人者”である。最近は殺人者の殺人にいたるまでの理由であったり、同情したり、怒りを覚えたりする面が強調されがちだが、これは純粋に推理、トリックが全面に押し出されている。8の家、因縁の家族、それに立ち向かう三兄妹。一回読んでもよくわからない、飽き足らないという人は二回、三回読んでもいいのではないだろうか。

  • 本人曰く習作だそうですが、かまいたち含めこういうオーソドックスな推理物の方が安定して好きです。我孫子氏自身は一風変わったものをやりたい性分らしいですけどね。

  • トリックの予想がだいたいつく。

  • 速水三兄弟の話。 
    結局、トリックには最後まで気付けなかったがそのトリックに驚きの要素は、あまりなかった。しかしユーモアたっぷりの作品であり時には、笑いを堪える事が出来ずミステリアスでありながら非常に明るい作品になっている。

  • 高校生の頃に読んだ初めてのミステリ。だから、読了日は不明。

    今も当時購入した本が手元にあって、時々読み返すのだけど、最初にこの本を読んで良かったなと思ってます。

    当時は「新本格」という謳い文句で、いわゆる謎解きをメインにした推理小説を盛り上げようという風潮だったようなのだけど、文章を読ませるということにおいては今ひとつ、という感想を抱く人も少なくなかったようです。

    かくいう私も、他の「新本格」の作家さんの本を幾つか当時読んだのだけど、残念に思うことが多かった記憶があります。

    でも、我孫子武丸さんの本は違いました。

    後半、事件を検証する「密室講義」なるパートがあるのだけど、そこもすんなり読めましたし、むしろ推理小説に触れることの少ない人にとっては興味深い内容なんじゃないかな、と思います。考え方を知るという意味で。

    もちろん、テンポも分量もほどよいです。

    老練なミステリ読者には、トリック等々きっと物足りないと感じるでしょうけど、ミステリ入門書としてはお勧めの1冊です。

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著者プロフィール

1962年、兵庫県生まれ。京都大学文学部中退。在学中は推理小説研究会に所属する。89年、『8の殺人』で作家デビュー。主な作品に、『人形はこたつで推理する』にはじまる「人形」シリーズほか、『殺戮にいたる病』『ディプロトドンティア・マクロプス』『弥勒の掌』『眠り姫とバンパイア』『警視庁特捜班ドットジェイピー』『さよならのためだけに』『狼と兎のゲーム』『裁く眼』『怪盗不思議紳士』『凜の弦音』『修羅の家』などがある。小説の枠を越えマルチに活躍し、ゲームソフト「かまいたちの夜」シリーズの制作でも知られる。

「2022年 『監禁探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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