小説十八史略(四) (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061851252

感想・レビュー・書評

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  • 漢の後、三国志の時期を経てから、なかなか世の中が定まらなかったとは記憶していたが、思わず世界史資料集を見返す。
    こんなにも乱れた時期が長かったとは思わなかった。隋、唐に至るまでの歴史は骨肉合い争い、家臣が(ほとんどが丞相)が皇帝に取って代わるの繰り返し。
    なるほど、だからこんなにも姓の入れ替わりが激しかったのか、と改めて知る。

  • 三国時代終わったら急に他民族が出張ってきて超複雑になりわけわかんなくなったがわけわかんなくても面白かった。

  • この巻の前半は三国志から始まるのだが、
    巷で語られてるような内容と、少し違う。
    面白く脚色してあるんだということが分かった。

    この時代はまだ、強くなければならない。
    強い者が良き心の持ち主で善政を
    行ってくれれば良いが、そういう人物は
    生き残れない。
    どの派閥に属するか、どの権力者を担ぐか
    それで将来が決まる。
    権力を持つ側についても、
    謀反やら謀略で叩き落とされ
    奈落の底に落とされる。

  • 三国の成立から晋、混乱の時代を経て隋による統一まで。
    三国志のその後が、こんなにグズグズだったとは。平和な世の中がいかにありがたいことか身に沁みる。

  •  吉川英治の三国志などは劉備の徳を強調しすぎて彼に魅力を感じず、なんで関羽がこんな奴について行くんだと思いながら読んでいた。しかし陳舜臣の描く劉備は、諸葛亮と出会うまで関羽、張飛、趙雲ら戦しかできない武人たちをまとめて、一人で戦略を立て、乱世をしぶとく生き抜いてきた英雄という感じがした。徳とか宗室の末裔とかを前面に出すより、大将としての劉備をしっかり書いた方が面白くなると思う。

  •  三国志の時代の逸話は懐かしいものもあれば、吉川三国志に登場しない話も。関羽が今一つ知恵に欠ける存在だったり、赤壁の戦いがほとんど周瑜の戦いであったり、これが事実に近いのだろう!呉の呂蒙に対して魯粛が「呉下の旧阿蒙に非ず」、「男たるものは三日も会わねば刮目すべき」のやり取りはここだったのだ!孟獲が7度降伏したという逸話が知恵の人・孟獲と孔明の間の八百長だったとの解釈は目から鱗!面白い!!確かにそのようの宋・斉・梁・陳、そして北朝は北斉の滅亡と北周による統一、隋に至るまでの、酒と美女に溺れる乱脈の数々。そして美女皇后たちも醜い姿。この繰り返しには呆れかえる。これが南朝の六朝文化、北魏での仏教文化など華やかな成果の陰の部分としての現実だったのだ。そして統一後の隋の煬帝もまた…。いよいよ唐の登場である。

  • もー五胡十六国時代いい加減にして!!!と思いながら読み終えた。隋が出てきたときにはホッとしたけど、隋も二代で滅んでた。遣隋使のお手紙のエピソードがあるから日本では有名なだけで、諸外国では隋も、どマイナーな王朝だったりするのかな?

  • 魏蜀呉の三国志から五胡十六国までの歴史である。

    三国志は横山光輝のマンガを読んでからだとわかりやすい。
    と同時に本書とマンガで若干の違いがある。
    歴史は複数の文献を参照した方が良いということに実感できる。

    五胡十六国は高校時代の世界史の授業でも混乱したが、やっぱり複雑。。。
    同時期にいろいろな国が乱立し、各々が独立的ではなく複合的に建国しては滅亡しの繰り返し。

  • 中国通史はこの人が1番!

  • 2015/7/30百足さんから借りた。

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著者プロフィール

1924年-2015年。神戸市生まれ。大阪外国語大学印度語部を卒業し、終戦まで同校西南亜細亜語研究所助手を務める。61年、『枯草の根』によって江戸川乱歩賞を受賞し、作家活動に入る。その後、93年、朝日賞、95年には日本芸術院賞を受賞する。主な著書に『青玉獅子香炉』(直木賞)、『玉嶺よふたたび』『孔雀の道』(日本推理作家協会賞)、『実録アヘン戦争』(毎日出版文化賞)、『敦煌の旅』(大佛次郎賞)、『茶事遍路』(読売文学賞)、『諸葛孔明』(吉川英治文学賞)、『中国の歴史』(全15巻)などがある。

「2018年 『方壺園 ミステリ短篇傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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