- Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061851269
感想・レビュー・書評
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十数年前、喫茶店の片隅で、女に振られて盛大に涙を流していた美しい男。大学時代から勇介だけを密かに見つめ続けていたフリー編集者の郁子は、31歳の引越しを機に最後のチャンスに賭けたーー。十年間ひとりの男を思い続け、ひとりで在ることを選びとる郁子を通して、人間の弱さと純粋さ、自由である意味を描く傑作恋愛小説。
(1989年)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
素敵だった。
読後感がなんか爽やかだった。 -
主人公・郁子が、十年間一人の男・勇介を愛し続け、そして自称ジゴロと名乗る年下の圭祐への愛。
心の快適さを支えるのは「自由」であって、自分独りでいる自由もあるが、他者からの愛情や友情が付随している場合もある。
そしてその他者もまた「自由」であってほしいと著者は思う。
著者はあとがきの中で『ひとりの男(女)を、十年間愛し続けることは、このスピーディな現代では、ほとんどありえない、と思われる方もいるだろう。
しかし私は、あえて「いる」と断言したい。自分にとって大切な人ということを、じっくり考えた場合、歳月など関係なく人はその人を愛し続けてゆく。
たとえ、十年・二十年逢えなくとも。人間の心は、はかないけれど、そういった強さを確実にもっているものだと思う。』
わかるわ〜〜〜;;;
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