眠りの森 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 11342
レビュー : 1006
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061851306

作品紹介・あらすじ

美貌のバレリーナが男を殺したのは、ほんとうに正当防衛だったのか?完璧な踊りを求めて一途にけいこに励む高柳バレエ団のプリマたち。美女たちの世界に迷い込んだ男は死体になっていた。若き敏腕刑事・加賀恭一郎は浅岡未緒に魅かれ、事件の真相に肉迫する。華やかな舞台の裏の哀しいダンサーの悲恋物語。

感想・レビュー・書評

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  • 幕が開き、やがてそれが降りるまで、ずっと釘付けになってしまう、
    まるで、バレエの舞台を観賞しているかの様な読み心地であった。

    華やかな世界のなかで起こった殺人事件も、
    加賀恭一郎が、関係者である美しいプリマに心奪われるシチュエーションなども加わって、
    視覚的に楽しめたような、
    そして
    甘い余韻がいつまでも残る、

    東野作品のなかでは(稀な類だなぁ)と、思った。

  • とても切なくて美しくて、まるで静謐なクラッシックのような印象が残る物語だ。
    加賀の若さゆえの真っ直ぐさが、現在の加賀を知っているだけにまぶしく映ってしまった。
    未緒の内に秘めた激しい情熱が、深々と物語の底流に流れている。
    バレエ界という特殊な世界。
    狭い世界で起きた事件は、すべてをバレエに捧げて生きてきた者たちの哀しみであふれていた。
    バレエを踊る。思い描いたように、自分の持てる力を出し切ってステージで舞う。
    それだけのために、彼らはたくさんのことを犠牲にしてきたのだ。
    込められた多くの思いが交錯し、事件を複雑なものにしてついには第二の事件を招いてしまう。
    哀しいけれど美しい。
    美しいけれど切なすぎる。
    そんな物語だった。
    あらためて読み直してみると、加賀恭一郎シリーズの中でも「眠りの森」は異色だったことがわかる。
    「あぁ、加賀にもこんなときがあったなぁ」と懐かしく思えたし、若い加賀も悪くない。

  • 「祈りの幕が…」の図書館順番待ちをしているところなのだが、レビューによると加賀恭一郎シリーズであり、今までのそのシリーズを読んでおいた方が良さそうだということを知る。
    それで、シリーズの内の読んでいなかったものを読んでいるところ。

    そんなわけで加賀シリーズは本書で6冊目になるのだが、オバチャン、本書ではとうとう加賀恭一郎に惚れてしまった…。
    今まで読んだ作品でも加賀恭一郎は心優しい良い刑事だと思っていたけれど、本作では恥かしながら胸がキュンとしてしまったよ。
    どの作品を読んでも加賀恭一郎は阿部寛の顔が浮かんできちゃうのだけれど、いいの、阿部寛も元々好きだから。

    話の進行通りに、つまり未緒と加賀との接触する過程通りに、女だったらこれは恋しちゃうよ…。
    でもごめん、オバチャン、バレリーナとは似ても似つかぬ体型で!って誰に謝っているんだか?

    あと、加賀も含め、刑事達の捜査会議や、捜査を進めていく段階での何気なく普通っぽい会話も良い。
    本当の刑事さん達を知らないけれど、なんとなく本当の刑事さん達ってこんな感じで捜査しているのかなと想像すると、派手なテレビドラマより好感が持てる。

  • 華やかなバレエ舞台の裏側に隠された秘密とは…加賀シリーズ第二弾。いくつもの悲劇が折り重なり美しくも悲しい物語。主人公の恋愛模様もはたして…。最後の最後まで謎が解けなくてじれったいながらも続きが気になってしまう

  • 初読はずいぶん前で大好きな作品ですが、レビューを書いていなかったのでこの機会に。ドラマ化をきっかけに久々に読み返しました。

    バレリーナの正当防衛から物語は始まります。
    殺された男との関係が掴めないまま次の殺人が起こり…。
    なかなか捜査が進まず出てきた情報もつながりが見えてこないのですが、途中で中だるみすることもないのはさすが。

    華やかに見えるバレエの世界も続けるにはとても大変だということをこの作品で初めて知ったことを覚えています。
    事件の展開ももちろんですが、ダンサーたちの強いつながりにとても切なくなりました。
    加賀が未緒に惹かれる描写に加賀の若さが感じられますね。
    最後はとても切なくて、でもよい終わり方だと思います。

  • 加賀恭一郎シリーズは何冊か読んだが、加賀恭一郎に魅力があると初めて感じた。

  • 加賀恭一郎シリーズ2作品目。やっぱり加賀さんは優しい!というのが率直な感想です。前作から数年が経ち、所々で経歴が披露されているため、読者はその年月を想像で埋めていくことになります。これからの作品でさらに加賀刑事の人となりが深まっていくことに期待しています。

  • いわゆる推理小説。

    加賀恭一郎モノの最新作をプレゼントで貰ったため、シリーズの未読作品を急いで読まねば!!!!と、手に取った一冊。

    (現在、既読は「卒業」「どちらかが彼女を殺した」「赤い指」と、もうひとつ「(タイトル失念)」、読順不同)

    相変わらず、最後まで誰にも感情移入できないまま進んだが、結末には納得。

    加賀の恋(?)の行方が気になるかな。

    ★3つ、6ポイント半。
    2017.12.28.古。

  • 評価は4。

    内容(BOOKデーターベース)
    美貌のバレリーナが男を殺したのは、ほんとうに正当防衛だったのか?完璧な踊りを求めて一途にけいこに励む高柳バレエ団のプリマたち。美女たちの世界に迷い込んだ男は死体になっていた。若き敏腕刑事・加賀恭一郎は浅岡未緒に魅かれ、事件の真相に肉迫する。華やかな舞台の裏の哀しいダンサーの悲恋物語。

    加賀刑事シリーズだが・・・私の中の彼のイメージは冷静沈着。しかし、これは初期なのか?恋心を抱いたり父親に反抗的な言葉を吐いたり・・・かっこいいイメージでは無かった。
    ミステリー自体はこんな事で身代わりを?と平凡な一般庶民では理解しがたかったが特殊な世界では才能を守るためにはコレくらい普通なのか?

  • 加賀シリーズ。
    恋愛小説にもなっていて、面白かった。
    悲しくなる物語だな。

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著者プロフィール

東野 圭吾(ひがしの けいご)
1958年大阪市生野区生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。大学在学中はアーチェリー部主将を務める。1981年に日本電装株式会社(現デンソー)にエンジニアとして入社し、勤務の傍ら推理小説を執筆する。
1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタート。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞を受賞。2013年『夢幻花』では第26回柴田錬三郎賞を受賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。現在、直木三十五賞選考委員を務めている。
テレビドラマ・映画化された作品が多い。代表作としてガリレオ・新参者シリーズに加え、映画化された『手紙』『ラプラスの魔女』。ほか、映画化が決まっている作品に2018年11月16日公開予定『人魚の眠る家』、2019年公開予定の木村拓哉主演『マスカレード・ホテル』、同年公開予定に玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太らの共演作『パラレルワールド・ラブストーリー』。

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