眠りの森 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 12022
レビュー : 1047
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061851306

作品紹介・あらすじ

美貌のバレリーナが男を殺したのは、ほんとうに正当防衛だったのか?完璧な踊りを求めて一途にけいこに励む高柳バレエ団のプリマたち。美女たちの世界に迷い込んだ男は死体になっていた。若き敏腕刑事・加賀恭一郎は浅岡未緒に魅かれ、事件の真相に肉迫する。華やかな舞台の裏の哀しいダンサーの悲恋物語。

感想・レビュー・書評

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  • 加賀恭一郎シリーズ第2弾。
    なんだか儚い話でした。先のことがわからないけれど2人はこれからどうなるんでしょうか?
    知りたいなぁ。

  • 個人的には、イマイチな印象。
    ただ、この本って1992年に書かれてるんですね。既に30年程前に書かれたとは、とても思えない。
    東野さんの描写は、やはり素晴らしいですね。
    時代錯誤かも知れませんが、当日、人が亡くなった劇場で、予定通りバレエが行われるのには違和感が。。。今ではあり得ないような気がしますが、当時の常識だとOKだったんですかね。
    でも、全般的には、なかなか面白いストーリーでした。

  • 美貌のバレリーナが男を殺したのは、ほんとうに正当防衛だったのか?完璧な踊りを求めて一途にけいこに励む高柳バレエ団のプリマたち。美女たちの世界に迷い込んだ男は死体になっていた。若き敏腕刑事・加賀恭一郎は浅岡未緒に魅かれ、事件の真相に肉迫する。華やかな舞台の裏の哀しいダンサーの悲恋物語。

  • 3.5 加賀刑事シリーズ。壮絶なバレリーナの世界。思ったより面白かった。

  • バレエダンサー界の悲恋、人間模様、バレエに懸ける情熱や躍りの豊かさ、、、
    ミステリーながら、トリックよりも心情が豊かに描かれていておもしろかった。
    主人公の加賀の恋模様も見物です。

  • 【感想】
    少し言い方に語弊があるかもしれませんが・・・・
    メジャーな団体スポーツではない特殊なスポーツをしているプロフェッショナルは、どこか天才肌ながらも世間とズレている人が多いよなーと共感しながら拝読。
    本作品のスポーツは「バレエ」だが、「体操」然り、「フィギュアスケート」や「水泳」然り、プレイヤーというかそのジャンルそのものが浮世離れしているイメージが個人的にある。
    その原因は完成度への飽くなき執念であったり、貪欲さやこだわり、プロ意識などが高さなど、多岐に渡る。
    ちょっと古いが、「あしたのジョー」の登場人物のようなストイックさをこのジャンルのスポーツのプレーヤーには感じる。

    閑話休題のつもりが些か長文になりましたが、、、
    さて、大好きな加賀恭一郎シリーズを読み進めていくにあたって、特にさしたる理由なく「読まず嫌い」だった本作品に初めて着手。
    (読んでいる途中で、「あ、この本なにかで目にしたことがあるなぁ」と思っていたが、石原さとみ主演でTV放映していたなと読み終わってから思い出した。)
    優秀な頭脳を持ち、気遣いや人情味あふれながらも、どこか他人と一線引いている。そんな加賀恭一郎には珍しい、彼の切ないラブストーリーが主題の一作。
    結果、刑事と犯人という立場で悲恋に終わってしまうのだが、加賀恭一郎の人間性が素晴らしすぎて、2人の恋愛がどこか綺麗なもののように映った。

    あと、終わり方がまたニクイというかキザだね~
    加賀恭一郎シリーズでやはり目を引くのは、いちいち加賀恭一郎が吐く台詞がキザで素敵すぎるところかもしれない。
    男前すぎる。。。男なのに惚れそうだ。。。

    ただ、一つマイナスのことを言うとすれば、同シリーズである「悪意」「赤い指」「新参者」「麒麟の翼」「祈りの幕が降りるとき」と比べたら、少し作品のクオリティは下がるかな・・・
    (この5作品はいずれも後作だし、完成度が凄すぎるから仕方ないが。)

    次の加賀恭一郎シリーズは、本作品と同じく読まず嫌いで敬遠していた「どちらかが彼女を殺した」と、「私が彼を殺した」を読もうと思います。


    【あらすじ】
    美貌のバレリーナが男を殺したのは、ほんとうに正当防衛だったのか?
    完璧な踊りを求めて一途にけいこに励む高柳バレエ団のプリマたち。
    美女たちの世界に迷い込んだ男は死体になっていた。

    若き敏腕刑事・加賀恭一郎は浅岡未緒に魅かれ、事件の真相に肉迫する。
    華やかな舞台の裏の哀しいダンサーの悲恋物語。


    【引用】
    p149
    加賀は結局マンションの前まで送ってくれた。そして時間が遅くなったことを、さかんに詫びていた。気にしないでください、と未緒はいった。
    「どうせ帰っても一人だから。今夜は楽しかったです」
    「俺もです」
    「今度、剣道を見せていただけます?」
    未緒がいうと加賀は一瞬だけ目を伏せた。小さな動きだったが、まるで一番デリケートな部分に触れられたような反応に、未緒には見えた。
    「今度」と彼はいった。「必ず」
    未緒は頷き、マンションに向かって歩きだした。


    p185
    柳生は加賀の考えを察したのか、にやりと口を曲げ、「だけど役を狙って誰かが俺を殺そうとしたなんてことは、絶対に考えられないぜ。賭けてもいい」
    「そうかな」
    「そうさ。ダンサーはそんなことはしない。出来ないんだ。よくドラマなんかでさ、プリマの座を狙って相手を陥れるなんていう臭いシーンがあるだろ。だけどあんなこと、絶対にないぜ。ダンサーというのは踊りに対しては潔癖だし、他人との実力差を客観的に捉えているものなんだ。自分より優れた者がいる時に、その者をおしのけて自分が踊るなんてことは本能的にないんだよ。役が欲しい時には実力で奪う、それしかないね。傍目には優雅だけど、なかなか生存競争は厳しいんだぜ」


    p297
    「話してください。あなたが沈黙を続ける限り、色々な人たちの苦しみは消えない。誰もが深い傷を負ったまま生きていくことになるし、俺はその人たちを最後まで追い続けることになるのです。どちらにとっても、不幸なマラソンでしかない」


    p303
    すべてはあの夜が始まりだった。
    あの日のレッスン後、未緒は亜希子から自主練習をしないかと誘われた。
    二人はとりあえず食事に出かけた。そしてそのあとで稽古場に戻ったのだ。
    問題はここだった。
    前後の状況を考えると、どうやら風間はずっと二人の行動を追跡していたのだ。
    未緒がいなくなるのを見た風間は、建物に近づいた。一方未緒は買い物を済ませて帰ってくると、玄関の鍵を開けて中に入った。だがこの時に、見知らぬ男に襲われている亜希子の姿があった。
    プリマを守らなければ、と未緒は思った。今、彼女の身にもしものことがあれば、最後の夢も叶わなくなる。
    彼女は身を低くして中に入って花瓶を取ると、男の頭目がけて両手で思いきり振った。


    p319
    「聞こえますか」と加賀はいった。彼女はさすがに少し驚いたようだが、彼がなぜこの秘密を知っているかということは聞かず、「近くなら」と答えた。
    「加賀さん、あたしを逮捕してください」
    「ええ、あなたを逮捕します」
    「これでようやく罪の償いができるんですね。とても長い日々でした」
    「償いは必要です。しかし、公正な審判もまた必要です。あなたにとっても今度の事件は不運だった」

    「俺があなたを守ってみせる」と彼は言った。
    「加賀さん。あたし、加賀さんの声を忘れません」
    声が詰まった。その彼女の体を引き寄せ、加賀は囁いた。
    「大丈夫。耳のこともきっとなんとかしてみせる」
    彼はフロリナ姫の顔のままの未緒に、静かに口づけした。
    「君が好きだから」
    加賀は未緒の身体を強く抱きしめた。

    • きのPさん
      >>kuma0504さん
      コメント有難うございます!
      確かに同シリーズの別作品で美緒の裁判で証人として出席したみたいなエピソードもありま...
      >>kuma0504さん
      コメント有難うございます!
      確かに同シリーズの別作品で美緒の裁判で証人として出席したみたいなエピソードもありましたね!
      加賀恭一郎シリーズの外伝として、是非この恋物語の続編を書いて欲しいですね。。。
      2019/07/04
    • kuma0504さん
      何故か誤作動で、フォローが外れていました。すみません。直しときました。
      「祈りのー」では「恭一郎最大の謎が明らかになる」という意味の煽り文句...
      何故か誤作動で、フォローが外れていました。すみません。直しときました。
      「祈りのー」では「恭一郎最大の謎が明らかになる」という意味の煽り文句があったと思うのですが、恭一郎にとっての「人生最大の謎」は美緒と経緯だと私は思っています。絶対これだけで一冊本を作るべきだ、と5年くらい前からいろんな所に書いています(^_^;)。
      2019/07/04
    • きのPさん
      >>kuma0504さん
      再度フォロー頂き、有難うございます(笑)
      確かに加賀恭一郎シリーズにおいて、美緒の存在(というか、美緒の現在の...
      >>kuma0504さん
      再度フォロー頂き、有難うございます(笑)
      確かに加賀恭一郎シリーズにおいて、美緒の存在(というか、美緒の現在の状況)は大きな謎の1つですよね!
      そこに触れる作品は欲しいものです。何より、加賀恭一郎の恋物語は個人的にもニーズ大です(笑)

      ただ、それ以上に加賀恭一郎の生い立ちというか母親のエピソードも凄く気になっていたので、「恭一郎最大の謎」という煽り文句も個人的には激しく同意できました。

      ちなみに・・・
      もう観られたかもしれませんが、「麒麟の翼」と「祈りの幕」は実写版もとても良い作品ですよ。
      両方とも、何度も見てその都度号泣です。
      2019/07/05
  • 最初の殺人と第二、第三の事件の関連性の隠し方がうまかった。色んな人が事件に関わっていてトリックも面白かったが、犯人一人で犯行を行なって欲しいとも思った。

  • それぞれの主人公と繋がっている過去から現在への糸が複雑に絡み合い、結果として招かれた殺人事件。

    その真相は、最後まで読み進めないと解き明かされない。

    なんとも切ない締めくくりに、胸が痛くなる。

  • 悲しくも美しいと感じた作品。

  • 加賀くんが女性を選ぶきっかけや基準がよくわからないw
    しかし映像化に似合うストーリーだ。バレエ然りNY然り。
    東野圭吾、うまいなあ

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著者プロフィール

東野圭吾(ひがしの けいご)
1958年大阪市生野区生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。大学在学中はアーチェリー部主将を務める。1981年に日本電装株式会社(現デンソー)にエンジニアとして入社し、勤務の傍ら推理小説を執筆する。1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタート。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞を受賞。2013年『夢幻花』では第26回柴田錬三郎賞を受賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。現在、直木三十五賞選考委員を務めている。代表作としてガリレオ・新参者シリーズに加え、映画化された『手紙』『ラプラスの魔女』。ほかにもテレビドラマ・映画化された作品が多い。2018-19年の作品では、『人魚の眠る家』、『マスカレード・ホテル』、『ダイイング・アイ』、そして今後の映画化作として玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太らの共演作『パラレルワールド・ラブストーリー』(2019年5月31日映画公開)がある。なお、中国で『ナミヤ雑貨店の奇蹟-再生-』が舞台化・映画化され、映画はジャッキー・チェンが西田敏行と同じ雑貨店店主役で出演する。2019年7月5日、「令和」初の最新書き下ろし長編ミステリー『希望の糸』を刊行。

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