「新説邪馬台国の謎」殺人事件 (講談社文庫)

  • 講談社 (1992年6月15日発売)
3.00
  • (0)
  • (2)
  • (3)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 19
感想 : 3
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784061851672

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • これはミステリなのか?しかし、検索したら「邪馬台国殺人事件」の多いことよ。

    北海道の千歳空港で画家の野々宮の死体とキャンピングカーが見つかり、捜査が始まるが、野々宮は殺される直前まで和歌山にいたはずということになり、捜査は混迷する。また、生前に「本当の邪馬台国を見つけた」との連絡があったことから、邪馬台国をキーワードに画家の最期の足取りを追っていく…。

    そうなんじゃないかなとは思ったが、邪馬台国の話と殺人事件の話が完全に分離しているため、その2つの話題の温度差すごくて、片方を読んでいくと片方が頭に入らないという落ち着かない本である。

    殺人事件の話に重心を置くと、容疑者は何人か挙がるものの、むりやり容疑を薄めさせるために何人も後付けで用意した感が強いし、動機も有るんだか無いんだかという状況。一方で邪馬台国の話については、刑事荒尾のひとり語りで分岐や議論が有るわけでもないので、正直なところ図もいらんかったんじゃないのかな。

    殺人事件側については、明らかに最初から目くらましを入れてるなあと思った方向に行くため、非常に弱いオチ。邪馬台国側については「そうだったらいいね」という結論である。

    非常によく文献等を調べられているのはわかるし、それを隠すわけでもなく、まえがきやあとがきに書いてしまうれべる。ただ、荒尾の話をひっくり返そうとする人がいても良かったんじゃないのかねえ。

    ていうか、殺人事件要るんかな、この話?邪馬台国を探す新聞(雑誌?)記者と、取材先の人々というドラマ仕立ての普通の小説で良かったんじゃないのだろうか。読後感も「完全分離」というのが正直なところである。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1933年小樽市生まれ。早稲田大学で心理学、北海学園大学で土木・建築学を修める。日本SFの第一世代の主力作家の一人。1970年、SF評論『術の小説論』、SF短編『大いなる正午』で「SFマガジン」(早川書房)デビュー。以来、執筆活動に入り現在に至る。単行本著作数180冊以上(文庫含まず)。1990年代の『紺碧の艦隊』(徳間書店)『旭日の艦隊』(中央公論新社)で、シミュレーション小説の創始者と見なされている。1972年、第3回星雲賞(短編部門)を『白壁の文字は夕陽に映える』で受賞2012年、詩集『骸骨半島』で第46回北海道新聞社文学賞(詩部門)2013年度札幌芸術賞受賞2014年2月8日~3月23日まで、北海道立文学館で「荒巻義雄の世界」展を開催。2014年11月より『荒巻義雄メタSF全集』(全7巻+補巻/彩流社)を刊行。2017年には『もはや宇宙は迷宮の鏡のように』(彩流社)を満84歳で書き下ろし刊行。2019年、北海道文学館俳句賞・井手都子記念賞、伝奇ロマン復活第一弾『有翼女神伝説の謎』(小鳥遊書房)を刊行(続編『高天原黄金伝説の謎』『出雲國 国譲りの謎』)。『SFする思考』で第43回SF大賞受賞・現在も生涯現役をモットーに、作家活動を続けている。

「2025年 『聖シスコ電説』 で使われていた紹介文から引用しています。」

荒巻義雄の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×