- Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061852648
感想・レビュー・書評
-
人間というのは弱い。
あんなことを言わなければ仲のいい夫婦で一生を終えることもできたかもしれないという
陶吉のことばがあったが、
人間は罪ひとつなく人生を終わることはないのかもしれない。
そして誰しもが何かに傷ついて、悩んで、逃げたくなるような時がある。
覚せい剤というのは自分にとって身近なものではなく、
登場人物たちの行動は常軌を逸したものではあったけれど、
人間の弱さというものや人間関係の複雑さというものについて考えさせられた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
うちには宗教がない。
ハッとさせられる言葉ですね。
薬物中毒者が家族にいる恐怖が余り伝わってきませんでした。
最近も薬物使用で話題になっているスポーツ選手がいましたね。
弱いから手を出してしまうとか、本当に言い訳以外の何物でもないと思います。
三浦綾子作品の良さが今一出切ってない作品だなぁ。 -
大変な家だ。家業を守るためには、子供の生き方を親が完全に掌握するしかないようだ。
-
「この家には宗教がない」がキーワード。
医師・薬剤師一家と同居人の予備校生の物語。
宗教、戦争がストーリーに絡められている。 -
テレビのドラマを見ているようで、一気に読んだ。
-
病院・薬局経営の一家に大学生の主人公が居候する。
でもその一家は麻薬汚染されていた。 -
今から10年程前の作品なだけあり、古風な感じが出ている。
覚醒剤や麻薬の恐ろしさをもう少し強く表現してもよかったのではないかと思ったが、それよりもこの物語のテーマは「生きることの意味をさぐり、人間の絆を問う」こと。
初美や景子の、家族に対する思いが何とも切ないように思われた。
読みやすかったが、自分の中でもっと深く考えを掘り進められる気がする。 -
(メモ:高等部1年のときに読了。
その後、購入し、数回読みました。)