遺留品 (講談社文庫)

制作 : 相原 真理子 
  • 講談社
3.43
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本棚登録 : 838
レビュー : 52
  • Amazon.co.jp ・本 (508ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061853133

作品紹介・あらすじ

虐殺されてゆく恋人の血まみれの姿を眼前に見せつけられたあげく、命を奪われた少女。その母親は次期副大統領候補と見なされている財界の大物だった。二人の殺害は最近起っている連続アベック殺人のひとつなのか?殺人訓練を受けているCIA内の変質者のしわざなのか?検屍官ケイの苦闘はつづく。アメリカ・ミステリー作家協会賞、イギリス推理作家協会賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 検屍官も犯罪捜査の現場に積極的に赴くとは知らなかったのでびっくりするとともに、DNA鑑定の難しさなども描かれておりなかなかシビアな現場なのだと再認識。今回の被害者はほぼ白骨化した死体ということもあり、さらに難しくなる。
    前作でも、なぜ死体と向き合う仕事についているかなど、主人公ケイのねじれた性格も深みを増してきているけれど、相棒のおっさん警部とのからみも絶妙。日本でも音道刑事シリーズで似たような関係が描かれていますが、スカーペッタとマリーノ部長の方が断然深みがある。

  • 検死官シリーズ第三作。
    一作目では10歳だった姪のルーシーが、16歳。
    当初はぎこちない関係だったマリーノとはいい相棒になっているし、前作でよりが戻ったマークとは再びすれ違いつつある。
    時間は流れている。

    相変わらず多方面で活躍し、多忙を極めるスカーペッタに、今回の事件はあまりにも残酷な結末を迎えることになる。
    それというのも、肝心なところでいつもスカーペッタは勘が鈍くなって危険区域に入ってしまうから。

    政界の大物パット・ハービー。娘が殺され、FBIやCIAが事件の真相を隠そうとしていると思ったとき、彼女は一線を越えてしまう。
    彼女を追いこんでしまったもの。
    信じられるものがないと思ったときに、彼女は孤立してしまうのだけど、残された二人の息子のことはどう思っていたのかな。
    パット・ハービーの母としての無念はわかるんだけど、息子たちは今後誰を信じて生きていけばいいんだろう。

  • 最近読みたい本が無くて、実家の本棚から引っ張り出してきたシリーズ。
    女性が活躍する作品は大好物なので、無論このシリーズも大好きです。日本のミステリーにありがちな、犯人は冒頭にちょこっと出てきた地味な使用人だったー!的な無理やりは無し。小さな遺留品や遺体の状態、個人の生前の行動から犯人を割り出して行く…夢中で読んだ。
    ラストは考えさせられる。でも、被害者の親が法律で裁けない加害者に復讐する、のは個人的には賛成です。
    マリーノどんどんいい感じになって行く。そして、アビーは残念でした。

  • ネタバレ 「検屍官」シリーズ第3弾。オチは一捻りしていていい感じ、人物描写もまあまあ。特に、ベントンが何も語らないまま話が進んでいくのは、謎を際立たせる意味でいいかなと思う。ただまぁ、機関の人間が犯人か、というミスリードは少し話を広げすぎのようにも…。しかし、機関の人間が犯人という構図がないと、ベントンが情報開示しない理由がはっきりしないしなぁ。痛し痒しである。

  • 検屍官ケイ・スカーペッタもの、三作目。このシリーズは作品ごとに当時の最新の犯罪捜査方法が取り入れられているのが特徴です。それを駆使しつつ、主人公であるケイの行動力や推理力、直感が合わさって犯人を追い詰めていく展開はいつもスリリングで読み応えがあります。この作品あたりで既に、これ以降の作品でも活躍する人物たちはほとんど出てきています。

    この作者、コアなキャラクターを結構さらっと死なせます。この作品でも、ある重要なキャラクターが死んでしまいます。
    主要キャラはそうそう死なないだろうという、フィクション世界の常識みたいなものを簡単にひっくり返してくれるという意味では面白いんですが、後の作品を読み進めるにつれ、「あの時に死んだあのキャラが生きていたら、こんな風に活躍してくれたんじゃないのかな」と思ってしまうこともあります。重要な役割を担う人を作品世界から落としてしまいながらも、その後のシリーズを続けていけるというところに、この作者の創作力の高さが伺えます。

    実際の世界でも、人はあまりにもアッサリと死ぬことがあります。その人物がいなくなっても世界は続いていくということ、その人物がいない喪失感や虚脱感を抱えながら他の登場人物たちが生きていくということ、そこにこの作品群のリアリティがあり、その点がこの作品群に一定の評価を与えている所以なのではないかと感じます。

  • 発売当時、夢中になって読んだ検屍官シリーズが読みたくなり、3作目を再読。

    半ば白骨化した死体の人差し指につけられた小さな傷と、骨から抜き取った弾丸をもとに犯人像や犯行の様子を推理していく検屍官スカーペッタの推理が鮮やか!

    前2作と同様、ケイは犯人とすれ違い、危険な状況に陥ってしまう。またもや同じパターンね、と思いつつも主人公が犯人に迫る緊迫感があるから盛り上がるので、そこはご愛嬌。

    シリーズが進むにつれてスカーペッタとマリーノの関係が微妙に変化している点も興味深い。
    当初マリーノの粗野で無神経ぶりにイライラし、疎ましく感じることが多かったが、二人の付き合いも6、7年に渡っている本作では、スカーペッタがマリーノを温かな眼差しで眺めているのが感じられる。

  • やはり長編は読み応えあり!内容は日本と海外の違いがなかなかあり、どーにも大胆だなー?と思うこともあるものの、三作目にもなると主人公たちが生き生きとして、まるで友人かなんかの話を聞いているような現実感とともに犯人探しにのめり込みます!!!!

    意外性とかはとくになく、ミステリーとしての起承転結もしっかりあり、とっても妥当な線をいく一冊。

    裏切るとか云々も特になく、淡々と進む内容。

    どんどん身内が死んでるけど、いつか登場人物が一新されてしまいそうな気もします。

    笑。

  • ★★☆ 2.5 再読2回目。推理小説としては犯人が唐突に出現する展開にうーんと唸りたくなる。殺人事件の捜査過程は丁寧に書かれていると思うので、主役のケイがどう考え、行動していくのかという点に絞って読んでいった方が面白いかなあ。暫く間をおいて次を読んでいきたいと思う。

  • 28年1/22読了
    マリーノかわいいな。
    そして、アビーまじか!

  • ラスト100Pがいい感じ。
    犯人は一体誰?
    話が進んでいくにつれ、ページをめくる手が
    止まらない。

    でも最後のキモ、犯人がなんじゃそらで目玉ドゴー。
    まじかよー。
    終わり方が全くスッキリしねー。

  • 読んでる間は面白かったけど、読み終わったら、あれ?って思ってしまいました。
    ちょっと都合が良すぎな今作でした。

  • 上手いなぁ。

    物語終盤、かなり意外な展開があります。どんでん返しと言う事ではないですが、そういう事が起きるとは驚きです。過去の作品にも出ていて、これからも登場しそうな雰囲気でもあっただけに、正直「そう来るんだ」と驚きました。

    作品も三作目になったということで、ここまでは、ちょっとどう言う人物か捉え所のない人たちもいましたが、登場人物の人物像もだいぶ確立してきていますね。

  • たまに息抜きで、読みたくなる、コーンウェルとジェフリー・ディーヴァー。
    どちらもシリーズを一気に読みたくなる。
    そのうち飽きてくるのだが(笑)
    このスピード感がよい。

  • マリーノ刑事との仲がうまくいっているのを読むのは、
    とてもほっとする。
    無神経で、”汚い”オヤジも奥さんに出ていかれて、
    少し心を入れ替えたようだし。

    ミステリーとしては、偶然重要な手がかりを得るのは納得がいかない。
    シリーズとしても、
    せっかく友達になった新聞記者を退場させてしまうのは、ちょっと早すぎるのではないかと思う。

  • こちらも再読。
    マリーノとのコンビもお馴染みに。
    前二作と同じで犯人と思しき人物はラスト近くにならないと現れない(笑)
    今回も私のお気に入りのルーシーは殆ど登場しないが、前二作と比べて面白くて読むスピードが速まる結果に(笑)
    さて続きを読むとするか。

  • ≪あらすじ≫
    虐殺されてゆく恋人の血まみれの姿を眼前に見せつけられたあげく、命を奪われた少女。その母親は次期副大統領候補と見なされている財界の大物だった。二人の殺害は最近起っている連続アベック殺人のひとつなのか?殺人訓練を受けているCIA内の変質者のしわざなのか?検屍官ケイの苦闘はつづく。アメリカ・ミステリー作家協会賞、イギリス推理作家協会賞受賞。
                                 (BOOKデータベースより)

  • あらすじ:
    カップルばかりを狙った連続殺人事件。その操作にケイも参加することになった。そして新しく発見された死体は、女性政治家の娘だった。政治ゲームに巻き込まれるケイは、多方面からの捜査妨害に苛立ちを感じつつ、核心に迫っていく。

    やっぱり面白いじゃなーい。遺留品や状況証拠から、真相に迫っていく描写がすごい。
    身内をかばうのはどこでも同じ。アメリカみたいな大きな国で、FBIやCIAという大きな組織を抱えていると、圧力は日本の警察小説なんかと比べ物にならなくて。それでも検屍官として立ち向かっていく姿はプロフェッショナルでカッコいい。
    たどり着いた真相は……。こうね、無駄な知識って言ったら身もふたもないんだけれど、「ほうほう」と思ってしまったわ。結構好きです。
    ケイの被害者の遺族に対する態度が、またよかった。彼らの辛さに向き合っている彼女に好感が持てたのは大きい。
    そして毎度お決まり、ストレスフルなケイ。毎回、大変だなあ、と思うんだよなあ。エクストリームであるけれど、リアル。

  • この検視官シリーズは、少々読み辛いと感じる部分はあるのですが、なんだか気になって次の巻を買い求めてしまうんです。

    この巻は恋人達が次々と殺される連続殺人事件を扱った内容で、国の偉いさんやらFBI やらCIAやらわらわら登場。
    やっぱり伏線があったり、それまでストーリーに登場していなかった人物が突然出てきて…という驚きの展開ありで、またもや「やられた感」が残った内容で、楽しませてもらいました。

  • ケイってある意味なぞの多い女性だと思います。このシリーズって、事件以外にもストーリー展開がはやくていろいろ意味深な関係が多いです。やっぱりのめりこみます。

  • 19年ぶり再読、シリーズ3作目。
    なんかね、再読が止まりません。(^^;)
    事件の展開と、主要登場人物の人生模様が垣間見えるストーリー展開が、この3作目が一番いい感じだったのね~。
    奥さん(ドリス)が出ていきかけててしょげしょげマリーノを、さりげなくフォローするケイとのやり取りがシリーズ中一番平和で人情味溢れてるのねん。発売当初の帯に「藤沢周平氏激賞!」とあるんだけど、たしかに藤沢氏好み?の“人情味”がミステリーに一番うまく絡んでるもんだから、続きにさらに期待が湧く作品になったのかもなー。
    犯人像は相変わらずのサイコ野郎だし、登場の仕方も前2作と同じパターンなんだけど、ヒステリックな感じがほとんどないんだよね、だからだねぇ。

    それにしても、あとがきに次の4作目が映画化決定と書かれていたが、これってほんとに映画になったっけ??とググってみて、あぁやっぱりなかったよね~、でした。(そういえば、13作目でも映画化決定の話出てたねん…?です)


    --------あらすじメモ(★ネタばれ有)-------------------------
    ・若いカップル連続殺人事件
    ・最後の犠牲者カップルが次期女性副大統領候補(パット・ハービー)の娘とそのカレ
    ・遺留品にCIA内人間の犯行と思わせるものがあり、FBIが隠密行動しまくり
    ・そのことへの不信感などから登場人物たちがそれぞれに動いたことがことごとく裏目に出る。(パット・ハービーは失脚するハメに。)
    ・まだ3作目でもベントンとは恋愛関係にはなってなかったんだねぇ~
    ・元彼マーク・ジェームズとは2作目から復活してるがすれ違いばかりでブルーモード
    ・ルーシー高校2年生/PCSHOPでバイト/運転免許取得
    ・犯人の決定的な証拠がなく、最後までCIA内犯人説と揺らす
    ・追い詰められ精神破綻気味のパット・ハービーが犯人を殺しに行く
    ・1作目で妹を殺された記者のアビー・ターンブルが最後に犠牲になる(犯人のインタビューと取りに行っていた/著作予定の本の内容を不倫していた上司に横取りされる)
    ・骨髄移植がDNAを変えるという科学オチ

  • うん年ぶりの再読。マリーノが犯人かもと疑われてた話があったなあというのがどうも残っていて、読み進めていくうちに犯人が違う人だと分かったものの最後がちょっとスッキリしない。ケイにとっては辛い結末。

  • 検死官シリーズ3作目。いよいよ面白くなってきた。

  • 昔に読んだ本。

    このシリーズにもハマった。
    途中で嫌になって、追っかけるのやめたけど。

  • 評価はのちほど。。。

  • <あらすじ>
     次期副大統領候補といわれている女性の娘がボーイフレンドと行方不明になった。状況はここ2年ウィリアムズバーグ近辺で起こっているカップルを狙った殺人事件と似ている。若いカップルがドライブの途中、車を置いて行方不明になり、数か月後に森の中で遺体で発見されるという事件だ。遺体がほとんど白骨化しているため、ケイも死因がつきとめられないでいた。捜査が進むうちに、容疑者はCIAに関係した人物ではないかという疑惑が浮かび上がってきて……。

    <ひとことコメント>
    「検屍官ケイ」シリーズの第3弾。ケイはマリーノとも気心が知れてきて、いいコンビネーションを発揮しつつあります。「誰も信じられない」とか言いながら、マリーノのことは信用している様子。それから1作目で出てきた記者のアビー・ターンブルが再登場。いつのまにやらケイと親友になっていて、恋愛相談にまでしっかり乗ってくれます。アビーの指摘って結構的を射ててグサッとくるんですよ。
    原題“All That Remains” 訳:相原真理子

  • 今回も相変わらず惨殺である。
    しかしながら、主人公のケイは果敢に立ち向かう。
    実際のとこ、検屍官てのは
    ここまで捜査に口出し、手出し、するんだろうか。

    よくわからないけれど、今回も大活躍のケイであった。
    面白かったから、じゃ、次読みませう。

  • 既読

  • 1992年発表
    原題:All That Remains

  • はじめは険悪な関係だったマリーノが、頼れる存在となってケイを助けてくれている。
    第1弾からずっと、最後に助けてくれてるのは、マリーノ。
    それがこの先の話の伏線か?

    昔の恋人のマークが出張ってる。

    尋ね人に注意。
    親切が仇になる。

  • 読むスピードは変わらないとおもうけどすごく長持ちした。なぜ。

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著者プロフィール

マイアミ生まれ。警察記者、検屍局のコンピューター・アナリストを経て、1990年『検屍官』で小説デビュー。MWA・CWA最優秀処女長編賞を受賞して、一躍人気作家に。ケイ・スカーペッタが主人公の検屍官シリーズは、1990年代ミステリー界最大のベストセラー作品となった。他に、『スズメバチの巣』『サザンクロス』『女性署長ハマー』、『捜査官ガラーノ』シリーズなど。

「2015年 『標的(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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