- Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061854017
感想・レビュー・書評
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頼子のためにかぁ。恐ろしい話だった。
最初は溺愛する娘を亡くした父親の独白から始まり、このまま復讐劇でラストまでいくのかと思いきや、推理作家、法月綸太郎の登場から物語は一変。このどこにでもありそうな事件が違う顔を見せ始める。
楽しく読めたが、頼子が浮かばれず、読後感はサッパリとはいかない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
そうか。真相はここまでむごいか。頼子の寂しさ、母親の業の深さ、父親の浅はかさ。ミステリーとしては最上級だが、家族の物語としては最悪だ。
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最近では一番早く読めたかもしれない。手記パートの悲壮感、中盤の捜査パートのワクワク感、そしてクライマックスで明らかにされる真相に振り回され事故のアレで泣かされたかと思ったら本当に最後の最後にとんでもないものぶつけられて完全に黙らされました。密閉教室に近い語り口がまた良くて。再調査のアップルパイのくだりとかバンド少年との会話とか上手いのか何なのかすげえ読んでて楽しい。そんで最後にヒヤッとする真相を頭からぶっかけられるの。こいつはえれえもの読んだなぁ。
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2015.4/3〜9。初めての法月綸太郎。タイトルの意味も含め最後は鳥肌が。
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必死に愛娘の死の真相を探る父親から
狂気じみた気迫を感じさせる
冒頭の手記部分で早くも
物語に没頭していた。
名探偵「法月綸太郎」シリーズは
初めてで、彼のキャラや
「親父さん」とのやりとりは
あまり好みではなかったが、
「陰謀」の見え隠れするストーリー、
予測出来ない展開は
最後まで満足の行くものだった。
真相は予想を裏切る程のもの
ではなかったが、
そこにたどり着くまでの展開が
秀逸だった。
法月綸太郎は「密閉教室」が合わなくてずっと避けていたのだが、
試しに読んでみて正解だった。 -
少し古いミステリーだが、正統派の探偵という感じで良かった。最初の手記を読んだ時点ではこの事件がどう転がるのか全く予想がつかなかったが読み進めているうちに次々訪れる意外な展開に飲み込まれてしまった。
ただハッピーエンドが好きな自分にとっては最後はもうちょっと違う結末を期待したなぁ。
事件の発端が14年前の交通事故だったということで普段仕事でハンドルを握る身としては改めて車を運転する怖さを感じた。
それと頼子がなんだかとことん可哀想だったなぁ。