- Amazon.co.jp ・本 (198ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061854048
感想・レビュー・書評
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名著「影武者徳川家康」の登場人物も出てくる本著。隆慶一郎ファンにはたまらない1冊だ!
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短編四作と、長編の書き出し少し。
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関ケ原合戦で徳川家康は死んだ。そして影武者世良田二郎三郎の存在。徳川家の秘事を知った柳生宗矩は、世子・秀忠にそのことを洩らす。権力の座に執念をみせる秀忠の命を受けて、宗矩は権謀術数のかぎりをつくす…。表題作ほか最後の短編「死出の雪」に加え、書下ろし長編の冒頭30枚を収録する短編傑作集。
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柳生刺客状・張りの吉原・狼の眼・銚子湊慕情・死出の雪の短編五編収録。
全編通じて感じたが、面白い。
相手が嫉妬深く陰湿であればあるほど、執着せず大局に捉える主人公が潔くて格好良い。
では悪人をバサりと斬り捨てスカッとするかというと、スカッとするのだが、勧善懲悪ではない。
闇の業を背負った男女の、業を背負うに至った描写が丹念に描かれているからだ。
むしろ一方の潔さが際立つほどに、一方に近さを感じてしまうくらいだ。
しかし主人公は一見スーパーヒーローだが、皆、苦労家で努力家で人情家として描かれていることで、こちらは全くやられてしまった。
うん、認めるよ、叶わない。あんた、格好良いよ、と。 -
男の嫉妬ほど、嫌ったらしく後味を引くものはないと思う。
女の嫉妬ほど、過激で振り回されるものはないと思う。
どちらにせよ、マイナスイメージな心は粘着質なのだ。
でも、隆慶一郎さんはそれを日本刀のような言葉で切り分ける。
そうして目の前に生肉のように切り出されると、やっぱり箸をつけてしまう。
そして知らない間に、中毒みたいに何枚何枚もページを頂いている自分に気付く。
作品の集め方は良くないけれど、やっぱり全部読んでしまった。
未完の作品は載せなくてもよかったと思う。 -
なんか、死後に無理矢理編んだ寄せ集め。 長編の書き出し30ページなんてのもある。 当然あんまり面白くない訳で。
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2011/02完讀
◎柳生刺客状(影武者短篇版、兵介是另外的要角)
◎張りの吉原
◎狼の眼
◎銚子湊慕情(未完成)
◎死出の雪 -
まだ読んでる途中。
2つめ「張りの吉原」…ようするに、おしりに入れる話じゃないか。エッチ。
花扇のかわいらしさがいい。
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読み終わった。
まとまっていない短編集。
「柳生刺客状」
柳生だし、影武者だし、人斬りだし。劇画チック。
「張りの吉原」
前述通り。
「狼の目」
人間の肉を喰らった奴は、目が狼のように光るんだよ…怖い。
しかし、なんちゅうか、とおいお話しという気がした。
実際そうなんだけど。
長編小説の書き出し「調子港慕情」がよかった。
コウモリ安はちょっと興味深い人物。
以前、千葉の野田市でキッコーマンの創業者の邸宅を見て以来
和歌山から銚子の醸造の伝来は以前から気になっているテーマ。
ぜひとも読みたいと思ったがこの小説が完成することはもうない。
惜しくてしょうがない。
「死出の雪」はいまいちわからん。
冒頭で女が悪いと言いながら
振り回される男が悪いとしか言いようのない話。
そんなこんなで。 -
96年7刷本