身分帳 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061854116

感想・レビュー・書評

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  • 以下記事を見かけ、楽しみにしていた、西川美和さんの次作原案小説というので読んでみた。

    これ、物語なのか。
    というのが、感想。

    主人公の不幸な生い立ちは分かるものの、だからといってやることに共感を覚えることもない。
    加えて、この「作品」に作家としての仕事が、どう加えられているのかも分からない。
    共感も感動も感じられない、どうやらほぼ事実に基づいた記録文章。

    (以下記事抜粋)

    『ゆれる』『ディア・ドクター』『永い言い訳』など、デビュー以来、オリジナル脚本による作品を発表し続けてきた映画監督・西川美和が、作家・佐木隆三の「身分帳」を原案とした作品を手掛けることが分かった。

    オリジナル脚本のみならず、小説においても直木賞候補に名を連ねるなど、文学界・映画界から熱い視線を送られている西川美和監督が、自ら映画化権の交渉をしてまで挑戦したいと考えた小説「身分帳」。

    今村昌平監督が1979年に映画化した『復讐するは我にあり』の原作者として広く知られ、実際に起きた犯罪をテーマに小説やルポルタージュを数多く発表してきた作家・佐木隆三が、1991年度第2回伊藤整文学賞を受賞したこの小説は、人生の大半を獄中で暮らした実在する男性がモデル。出所して改めて戻ってきた日常社会に苦労を重ねながらも必死で向き合って生きる、純粋な魂の持ち主の人生を精緻に描いた傑作。

    今回、本作を映画化するにあたり西川監督は、社会の温かさと冷たさと両面に触れながら少しずつ進んでいく主人公の奮闘に強く惹かれたといい、「佐木隆三さんが書かれた小説は約30年前の日本を舞台にしていますが、もしも今の時代に主人公が出所してきたら、人々はどのように受け止め、彼にはどのような生活が待っているのでしょうか。現在の実情を取材して再検証し、この物語をもう一度届け直したいと考えています」とコメント。

    自ら手掛けた脚本の中で、原案小説の主人公を現在の社会システムや、いまの日本という日常の中に立ち上がらせ、普遍的な人間ドラマを鋭く深く描き起こしていく。

    映画のタイトルは未定となっており、10月より製作を開始。公開は2021年を予定している

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著者プロフィール

1937年、朝鮮咸鏡北道生まれ。1963年、「ジャンケンポン協定」で第3回新日本文学賞、76年、「復讐するは我にあり」で第74回直木賞を受賞、映画化もされた。91年、本作「身分帳」で第2回伊藤整文学賞を受賞。

「2020年 『身分帳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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