創竜伝(2)摩天楼の四兄弟 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061854628

作品紹介・あらすじ

竜堂家のスーパー四兄弟(ドラゴン)の超(ウルトラ)パフォーマンスを悪用し、世界征服を狙う四人姉妹(フォー・シスターズ)の極東のボスは、極秘の作戦を展開する。終(おわる)、余(あまる)の年少組を捕まえようとドーム球場に穴をあけたのにこりず、次兄続(つづく)を新宿の摩天楼に追いつめる。忍耐の限界に達した続は巨大な竜に変身し、悪の亡者どもを火炎の中に迎える……。

感想・レビュー・書評

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  • 続の能力、「温度」。当時、ファンタジーで炎属性が氷属性も持つというのは斬新だったから、その可能性にワクワクしたなあ。

  • 醜悪な奴はとことん分かりやすく悪く、破壊するときはとことん破壊し尽くす。勧善懲悪系でスッキリすることはスッキリするのだが、出てくる警察(公安)関係者は皆外道、政治家は無能で下衆、チンピラは低能と、イケメン4兄弟とのバランスが悪すぎるので、逆にちょっと乗り切れない。無辜之民死にすぎ。
    しかし、登場人物のうち、知的なものは美男美女、知性にかけるものは醜悪というのはいかがなものか。知性は顔に出るものかもしれないが。

  • 今回は、続が火竜として覚醒することになります。

    日本における闇の世界の最高権力者であった船津が死んだことで、政治家たちの動きがあわただしくなり、またしても四兄弟を襲撃する者が現われます。四兄弟は人間を超えた身体能力を駆使して彼らの襲撃を退けます。

    ところが、彼らよりもさらに巨大な悪の手が、四兄弟に迫ります。アメリカの政治と経済を牛耳る「四人姉妹」(フォー・シスターズ)から極東へ派遣されてきたレディLとタウンゼントです。レディLは、兄弟たちの叔父の鳥羽靖一郎を利用して、四兄弟を飛行船に招待し、続に取引を持ちかけます。

    続がレディLの申し出をきっぱりとはねのけた結果、レディLは攻撃を仕掛けてくることになります。その結果、続は竜へと変貌して暴走し、果ては自衛隊まで出動する騒ぎとなります。そんな弟を止めるために、始は奮闘することになります。

    なお巻末には、著者と作家の連城三紀彦との対談が収録されています。

  •  さてさて続き物です。

     前の巻は余くんの変身で終わりましたが、今回は続さんでした。
     人気がなかったら、一冊目で終わろうと思っていた、と作者さんが前作のあとがきで書いていたんですが。
     そのせいか、前作は前作で、一冊できっちり終わっていたんですが、今作はこれっきりじゃなく、伏線ありの、登場人物が増えての話でした。

     鎌倉の御前という、裏の政治の大物が亡くなって、その御前の後釜を狙って何だかきな臭いことになる日本。
     そこにアメリカを掌握している企業のトップまで混ざってきて、かなりおかしなことになってしまっている。

     そんな人につきまとわれた竜堂兄弟の暴れっぷりはあっぱれなもので。
     今回は、自衛隊だけですまなくて、橋は落ちるわ、ドームは壊れるわ、都庁は燃やし尽くされてしまう。

     それに伴う甚大な被害を考えれば、この小説を最初に読んだ時からいろいろあり過ぎて、大分胸が痛いんですが。
     相変わらず、政治家権力者諸々に対する皮肉のオンパレードで、すっきりするようなしないような。

     そういう諸々を面白がれれば、とっても面白い本だと思います。

  • 次男坊の番。
    追いつめられた感がいいです。

  • いつ終わるのか。

  • 東京の名所が次々と竜堂四兄弟によって破壊されていくのを読み進めていくとなんだか、心がいたたまれる部分があるけど、なんか読み終わった後に気分がスッキリするのはなぜだろう…?

  • 設定が田中芳樹さん独特で…。
    好きです。こういうの。

  • 常識人が大変そうな話。

  • 竜堂兄弟2番目の続さんのお話でした。続さんと終くんの掛け合いが好きですね。南海紅竜王まさに熱い続さんにピッタリです。

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著者プロフィール

1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年「緑の草原に……」で幻影城新人賞を受賞しデビュー。1988年『銀河英雄伝説』で第19回星雲賞(日本長編部門)を受賞。2006年『ラインの虜囚』で第22回うつのみやこども賞を受賞した。壮大なスケールと緻密な構成で、『薬師寺涼子の怪奇事件簿』『創竜伝』『アルスラーン戦記』など大人気シリーズを多数執筆している。本書ほか、『岳飛伝』『新・水滸後伝』『天竺熱風録』などの中国歴史小説も絶大な支持を得ている。

「2023年 『残照』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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