真犯人 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (532ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061855700

感想・レビュー・書評

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  • 米国人で初めて英国のゴールドダガー受賞した4作目が本作。クセのある登場人物達がうまく描かれ長編ながら最後まで飽きさせず読ませる力量はさすがです。中でも地味に活躍する姪のルーシーのコンピュータ知識は筆者の十八番。文庫本の解説は西尾忠久氏で、過去3作から考察する主人公のプロファイリングが面白い。

  • シリーズ第四弾。
    読んでるね。

  • 検屍官ケイシリーズ第4作。
    恋人マークは、死んでおり、姪のルーシーも17歳となり、コンピュータを駆使して、事件解決に一役を担うまでに成長している。
    連続殺人事件の現場に、死刑執行された死刑囚の指紋が検出される。ケイにも、あらぬ嫌疑がかけられ、目を離せない展開となる。

  • 読書録「真犯人」3

    著者 p・コーンウェル
    訳 相原真理子
    出版 講談社文庫

    p34より引用
    “「くそっ。子供がやられる事件て、大っ嫌
    いだ」椅子を後ろに引いて、こめかみをさす
    る。「まったくいやんなるぜ。一匹つかまえ
    たと思うと、また次の野郎が出てきやがる」


     女性検屍官を主人公とした、長編ミステリ
    サスペンス小説。シリーズ第四弾。
     一人の死刑囚に刑が執行された、残忍な殺
    人事件を起こしたその囚人はしかし、その行
    為と相反する穏やかな詩を残しており…。

     上記の引用は、シリーズで何度も共に仕事
    をしている刑事・マリーノの台詞。
    事件が大々的に知れ渡ると、それを真似て犯
    行に及ぶものが現れるらしいので、凶悪犯罪
    は根絶するのは難しいのかもしれません。
    人と違っていたいとか、人に認められたい欲
    求は、他より目立って有利に遺伝子を残そう
    とする本能に繋がっているのでしょうか?もし
    そうなら厄介な事この上ないですね。
     姪が大人になりつつあったり、主人公の恋
    人が亡くなっていたりと、物語の中でもしっ
    かりと時間の流れに沿って変化のあるシリー
    ズです。

    ーーーーー

  • 『遺留品』に引きつづき読む。「検死官ケイ」シリーズ。

    『証拠死体』で登場し、よりを戻したロースクール時代の恋人マークが、
    『遺留品』では、ふたたびの蜜月は終わり、
    この『真犯人』ではああ、テロのそばづえくって爆死してしまってる。

    ケイは傷心の殻に閉じこもっているが、
    しかしそんな行間が吹っ飛んでしまうほどの、
    事件陰謀にまたもや巻き込まれ、ますます真に迫って面白い。

    ただ単に異常な事件のみではなく、
    人間社会につきものの醜い面がさらけ出される。

    つまり、自分さえよければ人を蹴落とそうと、陥れようと、
    汚い手も辞さない権力者の傲慢。

    巻末の西尾忠久作「前三篇からの抜書き」の
    ケイ・スカーペッタの「横顔」がとてもわかりやすくありがたい。

    後、『死体農場』『私刑』『死因』『接触』・・・・・・つづく。

  • まさかまさかのマークが死んでしまった、、、
    仕事人間だけど、そんな彼女を唯一受け入れてくれそうなちょうどいい男性!と思っていたのに( T_T)
    事件は今回はいつも以上にスカーペッタも巻き込まれて犯人扱いまでされて、大丈夫とは思いつつもハラハラでした。 いつも通り、関連無いと思われる出来事の回収の仕方は圧巻!特に特別大陪審の様子はLaw & Order好きとしては目に浮かぶほど、、
    PCの知識が疎いので、細かい点は???な感じでしたが、この時代、科学の発展が日進月歩なのを特に感じさせてくれました。早く最新号に辿り着きたいです。

  • 死刑執行された人間の指紋が、失効後に別の犯罪現場から出てきた!
    犯人を追う中でマスコミからのバッシングを受けたり、組織内部の犯罪者の可能性だけでなく、自らも巻き込まれていく恐怖が描かれていて、コンプライアンスが重要視されている現代では他人ごととは思えません。

  • 随分昔、大学生協だったか、有隣堂だったかで手に取ったドクタースカーペッタを主人公とするシリーズ本。これは4作目だが、そうと知らずに帯に惹かれて購入したのを覚えている。
    それまで、ウォショースキーのシリーズなど、女探偵物が好きで読んでいたが、これは衝撃だった。冷静で頭が良すぎで孤独なスカーペッタが実在する人物のように感じられる、その孤独さえも。
    途中からでも事件は一話完結なので、分からないことはなかった。
    引き込まれるように読んで、1作目である検死官から慌てて買い集めたのを覚えている。
    他の方が感想に書いていたが、相原真理子さんの訳がとてもいい。外国文学は訳者に依るところも大きい。

  • 今回は、主人公自ら危険の中に飛び込んでいくようなことはなく、張り巡らされた罠にからめ捕られるように追い込まれてはいくものの、彼女の行動に無理やり感はなかったと思う。

    凄惨な殺人事件の謎を追いつつ、信頼しているスタッフの不可解な行動を気にかけ、クリスマス休暇に呼び寄せた姪の行動に振りまわされるケイ。
    マリーノやベントンとのチームワークは深まっているが、マスコミの報道がえげつなくて、アメリカの官僚は大変だなあと思うことしきり。

    最後に事件の謎が解き明かされたけれど、犯人は捕まっていない。
    このシリーズは、最初から登場人物の中に犯人がいるわけではなく、事件の真相がわかるにつれて徐々に明らかになる犯人像が、最後の最後にひとりの人物として姿を現すというパターンだったのだが、今回の犯人はそのパターンをひっくり返すことになるのだろうか。

  • やっぱり面白い!
    マークの事件の経緯が後半で明かされる構成は興奮させられた。ルーシーは大人になってるし、マリーノもいいおっさんだし、そして弁護士のグルーマン、嫌味な奴かと思いきや超頼もしい味方になるというにくい演出。
    それにしてもヘレン、よくあんな男と暮らしてたね。からの犯人逃走…どうやら続いているらしい。
    早く続きが読みたい。

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著者プロフィール

マイアミ生まれ。警察記者、検屍局のコンピューター・アナリストを経て、1990年『検屍官』で小説デビュー。MWA・CWA最優秀処女長編賞を受賞して、一躍人気作家に。ケイ・スカーペッタが主人公の検屍官シリーズは、1990年代ミステリー界最大のベストセラー作品となった。他に、『スズメバチの巣』『サザンクロス』『女性署長ハマー』、『捜査官ガラーノ』シリーズなど。

「2015年 『標的(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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