水域 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 290
レビュー : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061856202

感想・レビュー・書評

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  • 読んだのは、ずっと昔。椎名さんのSF3作の一つ。どうしても評価したく、あえて登録しました。読んでは売ってる椎名さんの本の中で、大切に残している一冊です。

  • 「水域」椎名誠
    SF。空と雲と水の色。
    いわゆる椎名SF3部作の2作目。

    舞台は辺り一面水浸しの世界「水域」。ひとりの男の冒険物語。
    何から逃れて、或は何を求めて旅するのでもなく、ただひたすら生きる。それだけの話なのだけれど、主人公の力強さと世界の大きさに魅了されてしまいます。
    シーナ・ワールドの魅力である摩訶不思議な生き物たちも沢山出てきますが、他の椎名SFに比べると本作では控えめ。
    でもこの広大な世界観は、椎名さんの冒険生活がそのまま反映されているような、一本の不思議な映画を観ているような印象です。

    やはりラスト・シーンの白い砂の島が印象的、ですね。
    もちろんズーとの共同生活も心を励ます温かさを持っているのですが。
    それよりも、その後の試練を乗り越えた、主人公の持つ生命の力というか何というか、それがいい。
    あと、もうひとつ印象に残ったのは主人公「ハル」のイメージが全く湧かないこと。三人称でありながら一人称の移入感があること(そしてそれを違和感と感じないこと)がこの世界の広さを魅力と感じる根源なのかもしれません。

    椎名ファンとして、文句なく星5つの作品です。

  • 椎名誠のSF三大作、だっけ?の一つ。
    特別な出来事がある訳でもなくただ「水域」で生きていく話、
    アド・バードの方がおもしろかった。
    がこっちも良かったのよ。

  • 佐藤貴さん所有
    →浦野レンタル中 →10/09/04返却


    浦野レビュー - - - - - - - - - - - - - - -
    高校生のころに何冊か読んだきり、ご無沙汰だった椎名誠。長編SFは初めてでしたが、よみがえってきましたよ、高校生のころに親しんだ椎名ワールドの感触が。

    この作品はタイトルが示すとおり、一面が水域になってしまった世界のお話。船で一人、あてもなくさまよう主人公の冒険談なんですが、なぜ陸地が水没しているのか、そもそも舞台は地球なのか、そんな説明は一切なし。唐突に物語りは始まり、そして、結論めいた締めもなく終わっていく。独特の舞台設定の一部だけを切り取って、つとめて客観的に見せるというのは、やはり椎名誠ですね。

    作品は非常に重苦しく、常に何者かに脅迫されているかのような焦燥感でいっぱいです。この、独特の風通しの悪さが、またなぜか心地いいんですよ。

  • 解っていたけどズーが死んだところはショックでした。

  • 椎名誠はあまり読んでいない。
    だから偉そうなことは言えない。
    でも、少なくてもこれはものすごくいい!!

    なんでこんなに創造力があるんですか、この人!!

  • 椎名誠のいわゆる SF 三部作の一冊。アドバード、武装島田倉庫を読んで以来、ずっと読みたいと思っていた。現在、書店では手に入り難くなっている本だが、えらいぞ、Amazon マーケットプレイス。

    いつの頃からか、地表のほとんど全てを水に覆われた地球で、ただ、それが当たり前であるかのように、新しい流れを求めて水域に漕ぎ出していく主人公ハルの物語。珍妙な、しかし、それでいてずっと以前からよく知っているような、生き物たちが登場するシーナワールドに、また本書でもどっぷり首までつかった。ただ一つ不満があるとすれば、ハルとズーにはハッピーエンドを用意してあげたかった。僕も、君たちに、ありがとうなんだよ。

  • これぞ椎名文学の最高峰にして真骨頂、と私は思う。
    ストーリーの細かな点は置いといたとしても、もう設定からして最高じゃないですか。
    どちらかというと年齢を重ねてからも精神に幼児性を多分に残しがちな男という生き物の方が共感度は高いのかも知れないが、冒険や探検、秘密基地といった概念が忘れられない向きには最高の舞台であり、世界である。
    そりゃあこれを書く人は「the FUTURE is WILD」を絶賛するであろう、と深く頷ける怪作。

  • 08/9/6 ★★★☆
    いわゆるSFもの。新鮮だったけど、この後が続かない。
    SFってのは想像力がいるから入り込めないと全然面白くないから注意

  • 椎名誠・三大傑作のうちのひとつだと思う。

    しかし、文庫版の背面のあらすじの、壮大なネタバレだけはどうにかならんか講談社。

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著者プロフィール

椎名誠(しいな まこと)
1944年、東京生まれの作家。「本の雑誌」初代編集長で、写真家、映画監督としても活躍。『犬の系譜』で吉川英治文学新人賞を、『アド・バード』で日本SF大賞を受賞。近著に『あやしい探検隊 台湾ニワトリ島乱入』『あやしい探検隊 済州島乱入』『そらをみてますないてます』『国境越え』『にっぽん全国 百年食堂』『三匹のかいじゅう』『ぼくがいま、死について思うこと』『おれたちを笑え! わしらは怪しい雑魚釣り隊』『雨の匂いのする夜に』『おなかがすいたハラペコだ』など多数。
映画監督としては、映画『あひるのうたがきこえてくるよ』で第10回山路ふみ子映画文化賞受賞。映画『白い馬』で日本映画批評家大賞最優秀監督賞、95年度JRA賞馬事文化賞、フランス・ボーヴェ映画祭グランプリ受賞、ポーランド子ども映画祭特別賞をそれぞれ受賞している。

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