- Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061857131
作品紹介・あらすじ
次々と興信所を訪れては、およそ事件とは思われない奇妙な依頼をしていく謎の女・平林貴子。いったい、彼女の本当の目的は何なのか?やがて、それぞれの調査報告が、ひとつの輪のように繋がって隠された大事件の全容が明らかになっていく。斬新なスタイルで、読者に挑戦する華麗なるメドレー・ミステリー。
感想・レビュー・書評
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岡島二人はうまい作家だ。
ミステリーを読み始めた時に立て続けに作品を読んだが、どれもよく練られていて堪能した記憶がある。
未読の本作も期待に違わず面白かった。奇妙な依頼を続ける女。異なる興信所がそれを追う。そして最後にどんでん返し。プロットが素晴らしく、小気味良い。
今は井上夢人しかいないが、まだ未読の彼等の作品を読んでみよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
30年近く前のミステリだけに、舞台設定はだいぶ昔感があるなぁ(公衆電話がすごく時代感)。
WHEREとHOWの話がすごく面白かった!途中までは全く「平林貴子」の目的がわからなかったので、すごくワクワクできた。 -
よくできた物語。犯人もわからないし、展開が最後まで読めなかった。さすがです。
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素性を隠した一人の女が、様々な興信所に妙な依頼をしていく。
依頼の目的は何なのか、事件性があるのか、最後の1ページまで目が離せない面白い構成だった。
あと読みやすい。 -
構成に惹かれて手に取った初見の作家さん。
それぞれ別の探偵事務所に持ち込まれた依頼。それらは一見なんの繋がりもなさそうだけど、回を追うごとに場所や人物がリンクしてくるのがわかる。
四半世紀前の作品だから色々と時代を感じるところはあるけど、依頼人の目的や、隠された事件が少しずつ明らかになっていく様は結構リアルに感じた。中でも暗号解読編では丁寧に図で解説もしてくれて、その道の素人でもわくわくしながら読み進められたので1番のお気に入り。
こういう連作短編は初めてで、思わず一気読みしてしまった。最後だけちょっと雑感はあったけど、それでも充分面白かった! -
「5W1H」の“探しもの”を、それぞれ6つの探偵事務所に依頼をした女・平林貴子。不可思議な依頼はやがてある一つの真実を浮き彫りにしていく。
貴子からポンと投げられた難題は手がかりすら与えられず、探偵たちは八方塞がりからスタートします。しかし探偵のプロたちは限られた情報と知恵を働かせ、少しずつ“調査結果”に迫ります。6つの探偵編はどれも秀逸で、読み進めていくたびに連作小説のように話が繋がり、徐々に全貌が明らかになる過程はわくわくします。いよいよ解決編は…!というと個人的には不完全燃焼。饒舌すぎたかな…。
そこを差し引いても全体として面白かったので満足です。 -
やっぱり岡嶋二人作品は自分には読み易いし、次の展開がどうなるか気になってしょうがない構成も堪りません。右手の小指の付け根に大きなホクロなんてあると大それた事は出来ませんね。
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あらすじを読んだだけで面白そう、いや、面白くないはずがない!そして実際面白い!
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最後の辺りで怒涛の展開。
色々な興信所で変わった依頼をする女性。その意図を繋げていく話です。
テープの暗号を解読する話では、図付きのTHE・暗号感にわくわくします。
各興信所の人々に起きた捜査中の出来事の意味が解き明かされる瞬間が爽快です。
段々登場人物が増えるので後半になると誰が誰だかわからなくなる部分もありますが、思い出せないほどではありませんでした。
以前読んだこの作者さんの本はあまり好きでは無かったのですが、本作は気持ちよく読了できました。
ただ今回も「肩を竦めた」という描写が多いのは気になります笑 -
「誰が」「どこで」「なぜ」一見バラバラの依頼が、だんだん一つの事件に収束していくのがよかった…と言っても、真相に近付いていくのは最後かその前くらいで、最初のいくつかの依頼は(特に喫茶店はどこに関わっていたのかよく分からない)本の趣旨に沿うようにこじつけているように思う。それでも岡島二人の発想が面白く、一気に読んでしまった。
著者プロフィール
岡嶋二人の作品





