本のお口よごしですが (講談社文庫)

  • 講談社 (1994年1月1日発売)
3.29
  • (3)
  • (10)
  • (18)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 112
感想 : 16
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (278ページ) / ISBN・EAN: 9784061857209

みんなの感想まとめ

本を愛する人々にとって、古書の世界は魅力的でありながらも、時に敷居が高く感じられるものです。この作品は、古本への情熱と人間への深い愛情をもって、著者が古書店の魅力やその背後にある人々の人生を描き出して...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 出久根氏の人柄も作品も、本を読むのも好き。

    ただ、所謂古書の世界には、怖くて飛び込めない。経済的理由も大きいが、底なし沼のように抜け出せない気がする。当分は、文庫で満足します。

    この作品集も、渋いお話がいっぱいで、中々いい。読書の方法(姿勢)が似ているのが、嬉しい。

  • 古本屋になりたいという漠然とした夢を持っていて、この本は言わばそのための勉強(?)として読んだ。本を売る商売には、もちろん書物への愛は必要なのだろうが、「所詮は売り物」という割り切りもなければやってゆけない。そんなことを学んだ。

    出久根達郎という古本の達人は文章の達人でもある。それはなぜかと言えば、古本への愛ばかりでなく、人間への愛があるからだ。このエッセイを読むとそれがよくわかる。どれだけ本が好きでも、それで自動的に文章が書けるわけではない。

    2年ほど前からメルカリという「フリマアプリ」で本を売るということを覚えて、ちょっと古本屋気分を味わっている。死ぬ前に、自分の蔵書をこれで売りつくすことはできるか? できないだろうが、本はやっぱり「読みたい人のもとにある」ことが大切だ。そう思って死蔵されている本を切り売りするのだが、不思議なのはもはや興味が失せたと思っていた本をパラパラめくっていると、またもやその本が生き返ってくることだ。

    ここのところ毎週末、都内某所の古本市を「パトロール」することが、私の習慣になっている。

  • 古書店に出入りする人びとは、それぞれの人生の片鱗や新たな発見を店内に佇む書籍に求める。そこに悲喜交交な場面に遭遇する古書店主である筆者の視線と言葉が積み重なっていく。どこに私たちの居場所があるのか、それは人に決められるポジションではなく、自身の心の流動なのだ。ふらついていい、その心情の移ろいこそ素晴らしき人生ではないか。カッコよさや華やかのような瞬間はなくてもいい、そこがゴールでは決してない。

  • 古本屋さんの主人が古本にまつわるエピソードを書き綴ったエッセイ集。
    街に古本屋は中々入るのは敷居が高いけど、これを読んでちょっと興味が出て来た。

  • ★この後、数年分(1994年後半から2005年位まで)の読書記録が不明

    おそらくこの年は広島に帰らされて会社のマンション住まいを
    しばらくしていた様な気がする

  • 古本屋となって32年。中学を卒えて上京し、店員から自分の店を開きこの道一筋で集めた古書をめぐる珍談奇談の数々を、奇妙な客との交流で知った人生のほろ苦い味で仕上げてみました。貴書発掘のドラマから万引、美少女、臨終の書……読書好きに必ず喜んでもらえる講談社エッセイ賞受賞の名文随筆集。(表紙裏)

    本及び古本屋に関する様々な軽重が、さらさらと穏やかなタッチで続けられている。一話につき長くても3頁という短さも読みやすさの一因か。
    安定して面白く、楽しいエッセイ集として、出久根さんの本は続けて買い続けたい。

  • 再読。

    本、古書にまつわる悲喜こもごもが読んでいて楽しい。

    切なくもほっこりする「パパに聞く」が一番の好み。

    本好きにはオススメかな。

  • 本の小話。読書が好きになる。

  • 1ページほどで終わる古本屋小話が収録されている。
    感心したり、切ない話も。

  • 古本屋のうんちく集。
    表紙のように寝る前読むのに最適。

  • 古本屋の話であります。
    本書でも少しふれてゐますが、近年の古本屋といへば、新刊書店みたいに明るいチェーン店が主流のやうですね。
    チェーン店なので、買取の作業や値付けなども標準化・単純化されてゐます。
    その名を聞けば誰でも知つてゐるブック○フといふ店は、ある期間売れないものは問答無用で100円コーナーへ移動するみたいですね。
    私もたまに店に入つてみますが、高価な専門書とかが100円で販売されてゐるのを見ると、複雑な思ひがします。
    井狩春男さん(取次ぎの鈴木書店の人)によると、専門の古書店の人がブッ○オフに「仕入れ」に行くさうです。

    出久根達郎さんは古本屋のあるじ兼小説家であります。
    本書にも、古本屋をめぐるさまざまな話が、数へてみたら150篇以上収録されてゐます。
    一篇一篇は短いのですが、よくこれだけ話の種があるものだと感心します。
    本や人に対して関心が高くなければ、かうはいきますまい。
    その姿勢と文才が相まつて、名作エッセイ集が生まれたのであります。
    余程のへそ曲がりか、極端な本嫌ひでなければ、きつと満足できる内容であると申せませう。

    http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-87.html

  • 確かにウンチクではあるけれど、あまり前向きじゃないし読んでも元気にはならない。現実はきびしいということか。

  • 古書店を営む著者ならではの古本にまつわる話の数々。

    初っ端が子供たちに古本は不潔だからと言われ返品されるエピソードで、この本の好さを確信した。

    古本屋の酸いも甘いも書かれているが、それでも読んでいくうちに古本屋に惹かれてゆく。

  •  ご存じ古本屋主人の名エッセイ集。少し軽いエッセイを読みたいと手にとったのですが、うーん、100以上ある単文がそれぞれ軽そうに見えて渋みのあるエピソードで読み飛ばすことができず、時間がかかってしまいました。

  •  まじめすぎて疲れる

  • 著書を読んでいると
    出久根さんはやさしい人なんだろうなぁと感じます。

    新聞の人生相談の回答者として、その存在を知ってから
    本を書かれていることを知りました。

    出久根さんの著書を読んでいると
    懐かしく、やさしい空気感に包まれます。

全16件中 1 - 16件を表示

著者プロフィール

出久根 達郎(でくね・たつろう):1944年茨城県生まれ。73年から東京・高円寺で古書店・芳雅堂(現在は閉店)を営む傍ら、文筆活動に入る。92年『本のお口よごしですが』で講談社エッセイ賞、93年『佃島ふたり書房』で直木賞を受賞する。2015年には『短篇集半分コ』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。著書に『おんな飛脚人』『安政大変』『作家の値段』など多数がある。

「2024年 『本の身の上ばなし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

出久根達郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×