コミック昭和史(4)太平洋戦争前半 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061857728

作品紹介・あらすじ

南太平洋に眼をむけた日本軍の快進撃も、ミッドウェー海戦を転機に終わりをつげる。やがて運命のガダルカナル島の戦いを迎える。各地で全滅、玉砕、徹退へと追いこまれる。しかし、国内では軍部への翼賛体制ができあがり、「ほしがりません勝つまでは」の檄がとぶ。「鬼畜米英撃滅」のスローガンが舞う。

感想・レビュー・書評

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  • 第4巻 太平洋戦争前半

    ミッドウェー海戦
    「飛竜」の突撃
    ついに出陣
    敵ソロモン群島に上陸!
    パラオ
    ほしがりません、勝つまでは
    ガダルカナル転進
    パラオからラバウルへ
    中部太平洋攻防戦
    ニューブリテン島に敵上陸
    マキン・タラワ攻防
    ズンゲン決死隊
    ワニと靴
    バイエン前哨戦

  • ミドウェー海戦のところ、読むのが辛いかと恐れたが激闘がある意味、勇壮に描かれ「もう少しで勝てたのに」とは思うが悲痛ではない。ミドウェーを占領できない(海兵隊がない、陸海協働作戦もない、何をやってるんだか)以上「敵艦隊をひきつけて叩く」が目的だったが暗号は解読されていた。索敵に送り出した偵察機(着艦できず消耗)は一方向故障で敵はその方向に潜み「先手の優位性」は失われ、空母4隻を失う。4時間遅れで戦果のおこぼれに与ろうと追従した戦艦大和は空しく引き返した。
    一方、水木はのんびりした性格が仇して南方の敵と対峙の前線へ送られ…

  • 昭和17年4月~
    戦闘に次ぐ戦闘で、画面は賑やかだし盛り上がる所なんだろうけれど、ただただ虚しい。
    この時、水木しげるは20歳か。まだほんの子どもだ。
    30歳だと老兵扱いだったのか。

    カミカゼをはじめたのは、ミッドウェーの友永隊長?

    ミッドウェーで負けた時、そのことを正直に国民に知らせようと主張した軍人もいたんだ。
    東条英機は人への信頼が無い人だったんだな。人を信じられない人が社会を作ろうとすると、こうなる。
    政治なんてくだらないわ。

    東条英機って安部みたいな人だったのかも。「バカヤロウ」と言われただけで、人を更迭する?というか、軍部より東条英機の方が強いじゃん。軍部の暴走はどうした。

    昭和18年~ この時点で日本はぼろぼろなのに、どうしてさっさと降伏しなかったんだ。やめどきがわからなかったんだろうな。政治家はメンツを保たなければ死ぬ生き物だから、自分の代わりに一般国民を死に追いやったのか。

    10月 学徒動員開始。兵役を猶予されていた学生も戦地へ送られるようになった。

    ……戦争するのに必要なだけの資源がないなら、最初っから戦争なんかするな。戦争を始めてから占領した所の資源やお金や人を使って…なんて、どうしてそんな皮算用で戦争をやろうとするかな。

    死ぬと分かっていても、命令に諾々と従っていたのは何故なんだ?毎日のように上官から受け続ける虐待のせいで考える力が失われたから?そのように教育されていたから?逆らうと日本にいる家族に何が起きるかわからないから?

    国民の生活を政府に握らせちゃいけない。
    普通の人が自分の思うことを自由に話せなくなる前、人々は何をしていた?自分の自由が奪われていくのを黙って眺めていたの?

    とにかく戦時中の日本には、戦争を遂行する能力がなかったようだ。能力がないのに何故始めたとも思うが、能力がなかったからこそ戦争に踏み込んでいったのかも知れない。

    この戦争には大儀がなかった。
    戦争の大儀なんて、あってないようなものではあるけれども、それでも信じられる建前は必要だ。
    大日本帝国の起こした戦争の大儀は嘘の大儀だった。
    だから、自分たちの行動を律するものが何もなかった。
    人は嘘やごまかしには我慢ができない。その我慢できない感情を部下や侵略先の人々にぶつけたのか。

    何故軍の中では虐待が横行していたのだろう?
    恐怖で人の思考と行動を縛るためなら、軍人のやってることは現代のテロリストと同じだ。

    水木しげるは、従軍慰安婦のいる場所を“ピー屋”と呼ぶ。そして、彼女たちを不幸な人と呼びながら同時に「聖なる人たち」などと言う。
    古い人には、克服できない精神の壁があるように思える。それは人が時代に縛られる存在だということなのだろう。きっと私の中にもある。
    時代が隔たると、どうしても超えられない心の壁がある。

    オーストラリアも参戦してたんだ。

  • 死への崖っぷちに追いやられた水木先生。ご両親が泣き叫ぶシーンは感涙。

  • 世界は自分の興味のためにあると思っていたような若者しげるが戦争へ。歴史としての戦争と、しげるさんが巻き込まれた戦争が思ったよりも合致しない。
    しげるが、もう最後だと思ったときに、日本の母に霊波が届き、両親が必死で名前を呼ぶ。この場面を朝ドラで見たのを思い出した。マスカラつけながら、泣いたな。

  • 読み応え十分。

  • 大脱出直前で終了。第5巻が気になる!

  • 水木しげるさんが本当に書きたかったのは、これだったんじゃないでしょうか。

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著者プロフィール

1922年(大正11年)生まれ、鳥取県境港市で育つ。太平洋戦争時、ラバウル戦線で左腕を失う。復員後、紙芝居画家を経て貸本漫画を描き始め、1957年『ロケットマン』でデビュー。以後、戦記もの、妖怪ものなど数多くの作品を発表。1965年『テレビくん』で第6回講談社児童漫画賞を受賞。1989年『昭和史』で第13回講談社漫画賞を受賞。1991年紫綬褒章受章、2003年旭日小綬章受章。主な作品に『ゲゲゲの鬼太郎』『河童の三平』『悪魔くん』『総員玉砕せよ!』『のんのんばあとオレ』など。2015年11月死去。

「2022年 『水木しげるの大人の塗り絵 あの世紀行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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