コミック昭和史(8)高度成長以降 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.62
  • (8)
  • (7)
  • (17)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 146
感想 : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061858275

作品紹介・あらすじ

日本列島改造論が吹きあれ、コンクリートの街があちこちに。そこへ石油ショックが襲い、たちまち狂乱物価と物不足が発生する。政界ではロッキード事件、リクルート事件に象徴される汚職がはびこる。昭和はどこへ行く。天皇崩御の悲しみと共に自らの還暦をふり返る。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 第8巻 高度成長以降

    万国博とハイジャック
    美女エプペ
    帰還兵たち
    田中角栄と日本列島改造
    家ダニのような生活(心象風景)
    ロッキード事件
    開放なき自由業(いや、不自由業)
    安定生活の中での頽廃
    再びトペトロの村へ
    奇妙な豊かさ
    平凡な日々と空想
    怪人二十一面相
    天皇崩御とリクルート
    「戦争中の恩が返ってきてうれしい」

    所々過去作の焼き直し?あれど、この熱量よ。

  • 人間なんて結局、なんでもないものなんだ。

    それにしても人は子どもの頃から大して変われないものなんだな。

    お金に余裕ができて以後の水木しげるの世界は、彼の仕事場と漫画の世界でほとんど完結しちゃってるみたいだ。無理もないけど。

  • 改めて読み終わっての感想はこの漫画大作はこの人しか描ききれないものだということ。

  • 全8巻読了。
    戦中から戦後の日本の激動の変化をなぞるように、淡々としかし克明に描写してある。戦争の悲惨さ、戦後復興の様子など、戦中派を生きた著者のリアルな描写が目を引く。

    ・・・・という感想を、おそらく第1,2巻を読んでいるころは想定していた自分がいることは否めない。
    しかし、自分もこの1年で色々と知ることができた。そして今、単純に「なるほど、こうだったんだ」とは思えない内容であることに気付いている。

    著者があとがきで「戦中の出来事については、平成の世になってようやく考えることができた」と語っているのに象徴されるように、リアルタイムの感覚というよりは戦後民主主義の世の中でつくられた大衆感覚になっているのが、それを物語っている。

  • 最後まで描いてくれてありがとう!と讃えたい。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

水木しげる
本名、武良茂。1922年(大正11)生まれ。鳥取県境港市で育つ。太平洋戦争中に召集され、ラバウルで左腕を失う。復員後、さまざまな職業を経て、57年『ロケットマン』で漫画家デビュー。65年『テレビくん』により第6回講談社児童まんが賞、89年『昭和史』により第13回講談社漫画賞受賞。91年、紫綬褒章、2003年、旭日小綬章受章。07年『のんのんばあとオレ』により、第34回アングレーム国際漫画祭最優秀コミック賞を受賞。10年、文化功労者。13年、講談社より「水木しげる漫画大全集」の刊行が開始される。主な著書に『ゲゲゲの鬼太郎』『河童の三平』『悪魔くん』『総員玉砕せよ!』『日本妖怪大全』など。15年11月死去。

「2023年 『決定版 ゲゲゲの鬼太郎7』 で使われていた紹介文から引用しています。」

水木しげるの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×