晩年の子供 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1668
レビュー : 179
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061858299

感想・レビュー・書評

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  • 高校の教科書に載っていた「ヒヨコの眼」が忘れられなくて購入。
    読書から離れてしまった学生時代、また始めようというきっかけになったとても大切な作品です。

  • そういえば私も子供の頃は、私はどうして今ここにいて、ここにいる私を私と自覚して生きているんだろう?なんて、当時はそんな言葉では考えなかったけど、そのように言葉になかなかできない疑問を抱きつつ生きてきたなぁ、ということを思い出した。山田詠美さんのこの少女達を主人公にした短編集は、少女が抱く生と死に対する疑問とか恐れ、愛や性についての戸惑いなど、繊細に豊かに書き出していて共感と好感を抱くことができた。少女時代というのはすぐに過ぎ去ってしまうものだけれど、少女のような感性は一生なくしたくない、と思えた。

  • 中学生の夏読にぜひ推薦していただきたい、名作だと思う

  • だいすき山田詠美 子供書いても大人書いててもほんとうに胸が苦しくなるよ

  • 皆書いてるけど、やっぱり「ひよこの眼」の衝撃がすごい、、。読み終わったあとの後味の悪さというか、やりきれなさというか、なんて表現すれば良いかわからないけど、小学生の時読んで以来この話はずっとトラウマです(><)

  • 小学生ごろの、気持ちを少し思い出す感じ。

  • 「ひよこの眼」が読みたくて手に取りましたが、どれも素晴らしかった。何回でも読み返したい。
    少女のなかに眠る、少女が出会う、生と死と性愛をここまで美しく描くエイミーはやっぱりすごいな。自分が少女のときに出会いたかったと強く思う。

  • ちょっと変わった女の子のちょっと変わったエピソードの短編集。
    自分は男だからよく分からないけど、女の子にはこういった視点があるのかな。女の子の方が早熟だっていうし。
    「花火」は好きだな。「桔梗」のはかなさもいい。

  • 自分の考え方や、感じ方によく似ていて、心情を重ね合わせてよむことができた。とても面白い。

  • とても、いい!

    「ひよこの眼」が入っているから購入したのだが、まず表題作「晩年の子供」から素敵さが溢れ出ている。

    飼い犬チロに噛まれたことで、遠くない未来に自分は狂犬病に罹って死ぬと悟ってしまう「私」。
    そんなこと起こり得る訳がないと知る私たち、大人の目を嘲笑うかのように、自身を苛み、晩年の子供を自称する彼女。
    それまで自分が生きてきた道筋に対し、一枚外側から見つめる視点を獲得する所がすごくいい。

    また、「堤防」も非常に面白かった。
    海に呼ばれた「私」が、その声に逆らうことなく落ちてからというもの、彼女の運命論者としての人生がスタートする。
    運命は決められているものなのに、そこに抗おうと奮闘する人間の姿に不思議を覚えてしまう、そんな素直な彼女が素敵なのだ。

    「蝉」では、少女が苛立ち紛れに破った蝉の腹が空洞だった、という場面にヒヤリとする。
    単純な残酷さだけではなく、そこには彼女なりの生命に対する衝撃が現れていて、その衝撃に私もしばし立ち止まってしまうのだ。

    山田詠美の描く子供は、鋭く面白い。
    子供「らしくない」ように見えて、私たちには皆、世界を裏切る力を普遍的に持ち合わせていたのだろうと思う。

    その眼差しの描き方が上手い!と感じた一冊。

著者プロフィール

山田 詠美(やまだ えいみ)
1959年、東京生まれ。明治大学文学部中退。85年『ベッドタイムアイズ』で文藝賞受賞。同作品は芥川賞候補にもなり、衝撃的なデビューを飾る。87年には『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞受賞。89年『風葬の教室』で平林たい子文学賞、91年 『トラッシュ』で女流文学賞、96年『アニマル・ロジック』で泉鏡花文学賞、2000年『A2Z』で読売文学賞、05年『風味絶佳』で谷崎賞、12年『ジェントルマン』で野間文芸賞、16「生鮮てるてる坊主」で川端賞を受賞している。その他の著書に『無銭優雅』『学問』『タイニー・ストーリーズ』『明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち』などがある。

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