死体農場 (講談社文庫)

制作 : 相原 真理子 
  • 講談社
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本棚登録 : 724
レビュー : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (502ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061858367

感想・レビュー・書評

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  • ちょっとえぐいタイトルですが、ちゃんと捜査機関の研究所です。
    どのような環境で亡くなると、このような状態になるのか、を調べるために、多くの死体を必要とするのです。

    前作同様子供が被害者。
    そして前作の犯人はまだ捕まっていない。
    連続殺人を食い止めるために必死の捜査をするケイとマリーノ。
    しかし、今回の二人は、気持ちがうまく噛み合わない。

    で、いつの間にそういうことになったのかわからないが、ケイとベントンが男女の仲に。
    う~む。
    捜査に専念してほしいのだが。

    そして大学生になったルーシーは、FBIでの訓練に参加するのだが、やっかいごとに巻き込まれたあげく、命まで狙われることになる。

    それらを全てケイは解決するのだが、ずいぶん遠回りしたと思う。
    エミリー・ディキンソンの詩を見たときに、犯人とその意図に気づかなければ。

    そして、毎度思うのだけど、どうしてケイもルーシーも、独断で単独行動を取りたがるのか。
    しかも、一番危険なところに。
    頭いいんだから学習しろよ。
    危険に飛び込むときは複数で。これ、常識。

  • 熱意に満ちているけれどもなかなか気難しい仕事人間スカーペッタは、僕の好みの女性像からはかなりかけはなれている。日常的には嫌いなほうかも。でも、このシリーズを読み続けてしまうのは、そういう感覚でヒロイン像を求める男どもへの批判も込められていることや、ハラスメントや偏見の塊の相棒マリーノなど、ちょっとこちらの心が痛くなるような、うしろめたさの感情を刺激する様なぐさりとした感じが毎回盛り込まれていて、反感を持ちながらも痛いところを突かれてはっとすることが多いからかもしれません。
    でも、優秀だからといって学生をFBIのシステム開発プロジェクトに入れるかね?契約書面上どんな内容で承認が降りるのか?この点はマンガチックに設定されていて減点。

  • 主人公はエリートで男勝りの女医、なのに私生活でも悩みを抱え、思うようにならない恋もして。とても面白く時間を忘れて読みふけりました。

  • 初めてのパトリシアコーンウェル

    おどろおどろしい題名が目について読んでみましたが、大学附属の実在する施設と知り、再度ビックリ!
    ただ、殺人事件の分析には必要な施設ですね。

    少女エミリーの殺人事件の展開は多少物足りなかったけど、十分読み応えがありました。

    次作私刑との前後編的構成とのことなので、感想はそちらで。

  • メインの事件とは別に姪の不正行為ぎわくや、相棒の暴走、主人公自身の恋愛や家族の問題など、次々と対処しなければならないという、やたら忙しい本作。面白かった。
    タイトルはドキッとするものだけど、これは様々な条件下での死体の状況を観察するための、研究施設の事。
    終盤にちょっと出てくるだけで、これが事件のキーと言うには弱いですが。

  • オドロオドロしいタイトルですが、これは、アメリカに実在する実験室(の俗称)なのだそうです。アメリカは、やることが大胆。

    大胆なのは、ケイも同じ。同僚というか、仲間というか、ややこしい関係になっていますね。

    一応事件は解決しますが、すべての謎が解けたわけではなく、表面的な問題が解決しただけで、事の本質は解決していません。それは自作以降での解決となりそうです。

  • 2015年記念すべき最初の一冊にふさわしい内容の本で良かった。やはり検屍官シリーズははずさない!堅実にという感じ。読み応えありました。
    途中流れが読めてしまったけど、ルーシーのことやプライベートなことも絡んできて目が離せない展開がいい。
    女として憧れるなあ。そして母親の視点で見てるとドロシーにイライラさせられる。こういう人実際にもいるけど理解できない。したくない。

  • ≪あらすじ≫
    教会からの帰途、11歳のエミリーを何者かが尾行し、自宅のベッドから連行のうえ殺害した。死体の内腿と胸の上部及び肩の肉は切りとられていた。極秘の研究所「死体農場(ボディ・ファーム)」の協力のもと、ケイと殺人課刑事マリーノの、極悪犯に対する凄絶な死闘が始まった。
                               (BOOKデータベースより)

  • 昔、OLしてた頃、Patricia Cornwellの検死官を2,3冊読んだことあるけど、そのときは面白いと思わなかった~。
    なんか長編の海外推理ものは初めてだったからなのか、いや~に眠くなった思い出が。。。(苦笑)
    もちろん内容も忘れてる。。。。
    で、これは古本市でゲットしたの~。
    なんとなく目に付いて。。。
    で、何気なく読んでみたら~~~
    面白い!!!
    えええ???こんなに面白かったっけ???
    自分の読書力が高まってきたのか、この本自体が面白く書かれてるのか、何故かすいすい読めてしまった。。。
    海外小説にありがちな「まわりの雰囲気感が書かれてない」「いまいちそこの臨場感がのぞめない」などの問題点が全くない。
    すんなりと、この小説の世界に入っていけた。。。

    これは第6弾に続く前編的なお話なんだけどね~、次が読みたくなったし、検死官シリーズをまた最初から読み直したくなったし、他の彼女の作品も読みたくなってきた。。。
    これ、原文で読めれば格好いいんだけどね~~。
    どうだろ~~。まだまだ先のことかな~?

  • 18年ぶり再読。シリーズ5作目。
    前作4作目の犯人テンプル・ブルックス・ゴールトが捕まるかと思いきや、さらに次に持ち越されるのでありました。
    この猟奇殺人者の仕業と思わせる犯罪が起こるのだが、実は違う犯人。
    この巻からケイとベントンの不倫関係が本格的に始まるのねぇ。
    ゆえに、マリーノがさらにボロボロになってゆく。
    そして、ルーシーがレズビアンであることがわかったり、ケイと間違われて殺されそうになったりと、それぞれがそれぞれの業という十字架を重くしていく始まりの巻でもありますねぇ。
    それにしても、まったく筋を思い出せない再読シリーズで、普通に推理を楽しんでたりする。(^^;)
    しかし、改めて気づくというか、全シリーズ通して言えるが、こういう犯人を生け捕り逮捕して「なぜ??」というところへの落とし所は全くないんだよなぁ。こういう悪魔は殺す以外に無い、と結論づけているように思われてならない。徹底したプロファイリングなど緻密な捜査のわりに、犯人に動機を語らせることなく殺して終わり、という解決のさせ方なのよね。これだけのサイコ野郎出現には何らかの思想文化との因果関係がありそうなのに、そういうところには全く触れてくれないねぇ。


    --------あらすじメモ(★ネタばれ有)----------------------------------
    ・ケイ51才、ルーシー21才/バージニア大学生
    ・ケイとベントンの関係が本格的に始まる。マリーノの失恋ぶりが痛々しい。
    ・11才のエミリー・スタイナーがゴールトの犯行と思われる殺され方で見つかるという出だし
    ・バージニア州クワンティコのFBIアカデミーとリッチモンド、ノースカロライナ州ブラックマウンテンという小さな町が舞台
    ・相変わらず何でもなさそうな小さな証拠がいろいろな裏付けを取っていく(変わった仕様のオレンジのダクトテープ、お尻についていた丸い跡など)
    ・犯人は、娘の母親(ディネサ・スタイナー)。=ミュンヒハウゼン症候群
    ・その母親と捜査中にできちゃったマリーノも最後の最後で殺されかけるところを、ケイに助けられる。
    ・ルーシーはFBIアカデミーERF(エンジニア・リサーチ・ファシリティ)で極秘のプログラミングに期間限定で関わるのだが、そこで恋してしまったルームメイトのキャリー・グレセンに嵌められ、システム侵入の犯人扱いされ、それを自力で解決しようとしてリッチモンドでケイの車を借りて動いたことで、ケイの事件の犯人ディネサ・スタイナーにケイと間違われて自動車事故に偽装されて殺されかける。
    ・ケイは妹ドロシー(ルーシーの母親)の娘への的外れな関心ぶりにキレる。(そのわりにルーシーと妙な距離を取ったりしてほんとこのアメリカ人の精神構造は理解に苦しむ。)
    ・キャリー・グレセンは、テンプル・ゴールトの手先であることがわかる。

著者プロフィール

マイアミ生まれ。警察記者、検屍局のコンピューター・アナリストを経て、1990年『検屍官』で小説デビュー。MWA・CWA最優秀処女長編賞を受賞して、一躍人気作家に。ケイ・スカーペッタが主人公の検屍官シリーズは、1990年代ミステリー界最大のベストセラー作品となった。他に、『スズメバチの巣』『サザンクロス』『女性署長ハマー』、『捜査官ガラーノ』シリーズなど。

「2015年 『標的(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

パトリシア・コーンウェルの作品

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