46番目の密室 (講談社文庫 あ 58-2)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061858961

作品紹介・あらすじ

45の密室トリックを発表した推理小説の大家、真壁聖一が殺された。密室と化した地下の書庫の暖炉に上半身を突っ込むという悲惨な姿であった。彼は自分の考えた46番目の密室トリックで殺されたのか。推理作家・有栖川有栖とその友人で犯罪学者・火村英生のコンビが怪事件の謎に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 作家アリスシリーズの1作目。
    推理作家と犯罪学者のコンビ。
    アリスがクリスマスパーティーに呼ばれ、そこで事件が起こる。
    外見は楽しそうに振舞っていても、中身では嫌がっていたりする、人間って怖い生き物ですね。
    まぁ、自分もやっているのでしょうが。
    学生シリーズよりも本格的でした。

  • 密室トリックの大御所作家、真壁聖一の北軽井沢の邸宅で行われる恒例のクリスマス会に招待されたアリスと火村。
    真壁の家族、作家仲間と編集者たちとチラチラと気になる関係はあるものの、和やかに過ごす中、閑散とした冬の別荘地に現れる不審な男。
    そんな中、泊まり客の部屋に意味ありげな悪戯が。
    そして、その夜中、ふと目を覚ましたアリスは窓から屋敷に向かう足跡を見つけ階下に向かう。

    ドラマを観て、気になって火村シリーズを読んでみた。あれ?以前読んだ時は林隆三(若い頃の!)のイメージだったんどけどなあ、と読み進めて、気づいた。
    読んだことのあったのは江神シリーズだー。
    もう脳内キャストはドラマのお二人なので、意外に悪態をついてる火村さんにギョッとしたり。
    アリスがクドクドしいし、火村さん以外の登場人物の印象が薄くて、最後まで話に入りきれず…。
    次は短編読んでみようかな。

  • 火村先生!最高です、鮮やかな推理でお見事!

  • 作家アリスシリーズの第一作目。

    読んでみて思ったのは学生アリスシリーズのアリスのが今のところ好き。
    探偵をやる助教授の火村はちょっと可愛い所があって江神さんとはまた少し違った魅力がある。

    密室のトリックと殺害方法は分かって今回簡単だなと思ってたら犯人はやられました。

    学生アリスに登場した人物が皆魅力的だったので比べてしまう。
    まだ一作目だからこれから魅力的なところが増えていくかもしれない。

  • 推理小説がひさびさで大変懐かしい感じがした。癖になる感じを思い出した、またよみたい。

  • ネタバレありあり。
    火村シリーズには珍しく、江神シリーズのような、
    青春小説的な雰囲気がある。
    火村とアリスの、大学での出会いのシーンなど。

    内容は、
    推理作家の家に招かれたアリスたち。
    編集者や、新人作家など、なんだかいわくのありそうな人たちである。
    その夜、スプレーで落書きされる、靴にワインが注がれる、
    石灰がまかれる、などのイタズラがされる。
    共通点は「白」(白スプレー、白ワイン)らしい、ということは
    分かるが、それが何?となるアリスたち。

    そして、その晩、事件が起こる。
    宿泊客は2階にいたが、
    1階で、ここ数日、屋敷の近辺をうろついていた男が殺される。
    しかも、部屋は密室であり、死体は暖炉で燃えていた。
    ここが、一応密室になっているのだが、作者自身も認める
    肩すかしなので、気にしなくていい
    (セロテープを貼って、扉の下から糸をくぐらせ、引っ張ってはがした。
    まあ「隠し通路」と並ぶ、「分かっててやってます」感のある、
    肩すかし)
    さらに、地下の部屋でも、屋敷の主である、作家が殺されており、
    ここも密室になり、死体が暖炉で燃やされている。
    ちなみに、こっちは、意図せざる密室パターン。
    ただし、死にかけの被害者が閉めたパターンは不可能なので、
    一応、まだマシなほう。不可能犯罪である。

    さて、有栖川お得意のパズラー部分だが、
    石灰の足跡を踏んだのは誰か、という謎。
    (以下、ネタバレ)


    この謎は、結局、踏んだのはアリスであり、
    階段が薄暗かったので、最初は足跡に気付かなかった(なんで?)
    このスリッパを履いたまま外に出たので、
    スリッパから石灰の粉が落ちた
    (結局、スリッパを拭けばいいだけの話で、誰でもいいのでは?)
    で、最初にアリスを介抱していた奴が犯人、という
    もっとも犯人らしい奴が犯人というパターンになってしまっている。
    このスリッパのくだり、いらねえんじゃねえの?という感はある。
    読者を惑わす、意味なしヒントだったのだろうか。

    もう1つ、消えた石油缶問題があり、
    裏口という、もっとも近い所から石油缶を取らず、
    わざわざ離れたガレージから石油缶を持ってきたのはなぜか、という話。
    こちらは、あまり真剣に読んでいなかったので、
    検討していない。
    理由としては、裏口から持ってくると、すぐばれてしまうから、
    というものだったが
    (計画的に準備していた、というのがポイントで)

    そしてメイントリック。
    犯人は、殺してから、暖炉に押し込んだと思わせて、
    実は、暖炉に首を突っ込んだ被害者の上から、
    「糸を付けたつぼ状のもの」を落として、殺した。
    で、糸を引っ張って回収した。
    このつぼ状のものが何なのか、最後まで分からなかった。
    ボーリングの玉とかなら死ぬだろうが、
    糸のまきようもないし…。
    暖炉の中に、ちょっとした謎が書いてあり、それが伏線になっている。
    解くと「虹」だと分かるが、それが何?という、
    「白」と同じタイプの、意味なしの謎。

    それにしても、密室の煙突が開いているなんていう、
    超初歩的な手を使ってくるとは思わなかった。
    この「あきれ」感は、
    島田荘司が、犯人当てで、容疑者が右利き・左利きとか
    言いだしたとき以来の、「あきれ」である。
    今さら、そこ?という。
    普通、網が張ってふさいであるものだが
    なんか「5分間ミステリー」並みのしょぼさである。
    (網が張ってあるとは、どこにも書いてない、というレベルの)

    最後に「白」の謎。
    犯人は、自分の部屋の前に石灰をまいて、一晩中
    外に出ていないことをアピールして、アリバイを作りたかった。
    あとのイタズラは、石灰を撒くためのカモフラージュ。
    しかし、一人だけアリバイがあったら、逆に怪しくなる気がするが…。
    スリッパを途中で脱げば、それまでだし。

    まあ、犯人当てが主眼なら
    (屋根に登れたのは、誰か、という限定が目的なら)
    このトリックのしょぼさも、仕方ないのかな、とは思うが。

    謎の多さも、そこそこで。可もなく不可もなく、という出来。
    トリックも、しょぼいとはいえ、一応、トリックの体をなしているし。
    しかし、切れ味が無い。論理展開が「売り」なのだから、
    そこの「限定過程」に、もう少し、切れ味がほしかった。

  • 20年ぶりくらい三度目に読んだが、新鮮に読めた。
    火村シリーズが今でも好きなので、記念すべき第一作目はやはり愛すべきものと思う。

  • 有栖川有栖さんの初読みでした。
    タイトルからも分かるように、密室物のミステリィです。
    こちらも魅力的な探偵と助手が出てきましたよ。
    長く読まれるには理由がありますね。

  •  有栖川有栖作品、再読強化月間中。
     講談社文庫の方を読んだのですが、最後まで読んで解説が綾辻だったことに気がついた。綾辻の解説を読んで、「ああ、分かる分かる」と納得する部分が多々。
     綺麗なんだよ、有栖川の話って。一つ一つがうまく組み合わさってるから、すごく綺麗。トリックロジックは言わずもがな、キャラクタもいいし、ユーモアもあるし、皮肉も入ってるし。本当に綺麗。ただ、綺麗すぎてあまり印象に残らないんだよなぁ。あっと驚く結末に関しては綾辻の方が上だし。(当然だけど、あくまでも自分にとっては、の話。)
     この話もトリックロジックがすごく綺麗で、読みやすい。「ああ、ミステリを読んだ」あるいは「本格だなぁ」と思える話。動機がね、有栖川らしく人間味があるというか切ないというか、「そう言う動機、ありかよ」と思ったりもしたけど。
     どうでもいいが、この作品、作家アリスシリーズの第一弾だったんだねぇ。道理で、アリスが「探偵としての火村を初めて見る」とか言ってるわけだ。これ以降なのかね、アリスを助手として連れ歩くようになるのは。

    05.03.15

     **

     有栖川再読強化運動中(二度目)。

     前はすぐ諦めちゃったから、今回は一年かけて、作家アリスシリーズを読み切れたらなと。
     さすがに三度目となると、犯人と動機は覚えてました。トリック? 何の話ですか?
     やっぱりなんつーか、うめぇなぁ。しみじみと思う。綺麗なんだよなぁ。ひとの書き方も犯罪の書き方も。綺麗にまとまっていてすとんと読める。もちろん犯人が分かったときとか、謎解き部分で「ああそういうことか!」っていう驚きはあるんだけど、それでも綺麗にまとまっている。有栖川作品は基本的にそういう系統が多いから、誤解を恐れずに言えば印象に残らない。だからこそ、裏切られることがないんだな、って思った。
     全部、ちゃんと、面白い。すげぇなって思う。
     途中、アリスと火村の推理が食い違ったところ、あれ、学生アリスだったらもうちょっとちゃんと理詰めで考えたんじゃないかな。作家アリスは甘い。学生アリスはトゲトゲしてる。そこを意識して書き分けているのかは分からないけど。
     抜粋。
     物語最後のとある人物のセリフより。


    「俺だけが知ったんだ。俺だけのものだ。俺だけが知っている」


     なんかもう、いろんな気持ちがごっちゃになってるんだろうなぁ。何て言っていいか分からないくらいぐっときた。

    16.01.25

  • 知的だけどスラスラ頭に入ってくる文章で没入できました。時間が経つとそれぞれ動機がでてきて面白かったです。やっぱりミステリー小説好きだなーと思う作品でした!次巻も購入して満喫したいと思います。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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