- Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061859098
作品紹介・あらすじ
1度限りの大トリック!
たった1度の大トリック!劇中の殺人は真実か?
俳優志願の男女7人、殺人劇の恐怖の結末。
早春の乗鞍高原のペンションに集まったのは、オーディションに合格した男女7名。これから舞台稽古が始まる。豪雪に襲われ孤立した山荘での殺人劇だ。だが、1人また1人と現実に仲間が消えていくにつれ、彼らの間に疑惑が生まれた。はたしてこれは本当に芝居なのか?驚愕の終幕が読者を待っている!
感想・レビュー・書評
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舞台オーディションに合格した7人の若手演者達は、とある山荘で4日間を過ごすことになる。
そこは「大雪で電話線が切れて連絡手段が無くなったクローズドサークルで殺人事件が起きる」設定だと、異様な課題が下されたことに7人は半信半疑するが、1日目の夜が明けた頃に4日間の悲劇の幕開けを知る。
『ある閉ざされた雪の山荘で』の概要と感想になります。概要は冒頭の通りですが来年1月に映画化されるため、鑑賞前に原作を読んでみた次第です。
感想ですが、約30年前の作品とは思えないほどに衝撃的かつ斬新でした。これこそ「ネタバレ禁止」と言える作品でしょうし、来年の映画公開(とその後の反響)が楽しみです♪ -
前提条件が今までになく、またその前提条件を推理する展開で最後クローズする構成が秀逸です。やっぱり東野圭吾は凄すぎます。
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雪に閉ざされた山荘
オーディション
芝居
ロミオとジュリエット
耳と目
人物像をつかむ間もなく事件発生でちょっと戸惑いましたが、何しろ狂言まわしの視点が秀逸。文庫解説は法月綸太郎氏。
一気読み必至です! -
東野圭吾なりの、「そして誰もいなくなった」が、こういった展開で進められるとは、よく作りこまれていますね。クローズドサークルの概念が
ひっくり返りました。本作で一つ鍵をにぎるのが、
『設定』ですね。舞台のオーディションだと知らされて役者たちが、山荘に4日間滞在して、そこで繰り広げられる殺人事件の登場人物として、推理して、犯人を見つけるという設定の中演技をしていくのだが、でも、その設定が、本当の殺人事件に膨れ上がっていくのです。次々と、役者が消えていって、最後に残るのは...... 。
これ以上はネダバレなので、言えませんが、とても読み応えがありました。東野圭吾作品ならではの、エンタメ性に溢れていて、しっかりと推理も
しっかりしているので、映画化される前に、読んで欲しいです。 -
これは現実なのか、作られた台本の中での出来事なのか。最後までハラハラドキドキさせてもらいました。
そして、物語の結末に入った時に、自分が最初から騙されていたことに気づきました。誰の視点で物語が進んでいるのか、もっと考えて読まないといけませんね。
また、ペンションの構造が明かされた時ゾクっとして、ホラー感が一気に強くなり、鳥肌が立ちました。
ミステリーはやっぱり面白いですね。日常生活では感じる事ができない驚きを与えてくれます。 -
今作も東野圭吾さんの叙述トリックが光ってました。
完璧なクローズドサークルではないものの、山荘のクローズドサークルとしての役割は果たされていたのが良かった。
そして登場人物たちは皆役者ときたので、これは何かあるなと思いながら読み進めていたのですが、最後にはしっかりどんでん返しが待っていて、過去に読んだ仮面山荘殺人事件を想起させられました。
ただ、動機が少し弱いかなあと思いました。
東野圭吾さんの作品には毎度驚かされるので、まだ読んでいない作品もどんどん読んでいきたい。 -
「仮面山荘殺人事件」がめちゃくちゃおもしろかったので、同じく山荘もののこちら「ある閉ざされた雪の山荘で」。
設定はおもしろいが、誰が犯人なんだろう ドキドキ的な感情にはならず、淡々と読み進めた。ラストはなるほど、だからこういう書き方なのか、と納得した。犯人と被害者のどちらも嫌な感じでしたが、それがリアルで同情してしまう。
仮面山荘の方が全てにおいて自分の好みでしたが、それなりに楽しめたクローズドサークルものでした。 -
初めての東野圭吾さん。
芝居なのか事件なのか、、、
三重構造なのも驚かされました。
この映画は観ていませんが、これからも、東野圭吾さんの作品は、本で読みたいなと思いました。-
2023/11/25
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オーディションに合格した若手俳優7人。演出者に指示され、ペンションでの舞台稽古が始まる。閉ざされた雪の山荘の設定。その中で起こる殺人事件。しかし死体は見つからない。果たして、芝居なのか?現実なのか? さすがは東野さん、面白かった。
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一時期、東野圭吾さんか貴志祐介さんばかり読んでいた時があったのですが、故あって読書離れをしてしまった期間があり、お二人の作品にも久しく触れておりませんでした。
そんな折度々お名前を出していますがフォロワーのもこさんが映像化をきっかけにこちらの作品を読まれているのを見て、あれ、これ読んでないじゃないか私!と謎の焦りを感じて久々に東野さんの作品を手にする事に。
あー、読みやすい、読みやすいわー。するする頭に入るわー。
これなんだよなー東野さんの凄い所は。
絶大な人気の理由の一つがこれだと思います。
文庫の上下段にも関わらずなんの苦もなく読めてしまう。頭を抱える程の難解な文章も好きなのですが(ドグラ・マグラとか、ドグラ・マグラとかドグラ・マグラとか…)東野さんの作られる世界観はこの流れるような文章も含めて、心地良いんですよね。悲しいお話の時も読みやすいが故にダイレクトに響きますし。
さて東野さんの素晴らしさは私がごちゃごちゃ言う必要も最早無いので、その上で本作の感想についてなのですが。
詳細にも書いてある通りの正に一度きりしか使えないトリック、そして作中にも出てきますが『そして誰も居なくなった』へのオマージュ。演劇の練習の一環として山荘にやって来たという状況がフルに活かされており、私ならこのお話を思い付いた時に心の中でガッツポーズをしてしまうと思う。いや、小躍りしてるかも。
どこからこの発想が出てくるのか東野さんの頭の中を覗いてみたいものですが、惜しむらくは全ての登場人物の魅力が今一つな点です。
毎度の個人的主観で申し訳ないのですが誰一人として共感出来ませんでした。
そのせいで犯人の動機も分からなくは無いのですが子供の喧嘩レベルに思えてしまい、迎えるラストにも今一つ感動が出来ないままでした。
とはいえ最後のタネ明かしへの持って行き方は素晴らしいですし、ノックスの十戒を例に挙げて「フェアとかアンフェアとかがたがた言うな」「警察の捜査力を舐めるな」等、東野さんのミステリー愛も感じられ、最終的には東野圭吾、恐るべし…という所に帰結するのでした。
東野さんの作品を読むとなんだか実家に帰った時のような安心感があるなあ。
著者プロフィール
東野圭吾の作品






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だいぶ前に読んで忘れたので再読しなくてば。。
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はい、30年の時を経て映画化というと、変に期待値上がってしまいますが気になりますね♪
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