ある閉ざされた雪の山荘で (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 7908
レビュー : 610
  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061859098

作品紹介・あらすじ

1度限りの大トリック!
たった1度の大トリック!劇中の殺人は真実か?
俳優志願の男女7人、殺人劇の恐怖の結末。

早春の乗鞍高原のペンションに集まったのは、オーディションに合格した男女7名。これから舞台稽古が始まる。豪雪に襲われ孤立した山荘での殺人劇だ。だが、1人また1人と現実に仲間が消えていくにつれ、彼らの間に疑惑が生まれた。はたしてこれは本当に芝居なのか?驚愕の終幕が読者を待っている!

感想・レビュー・書評

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  • 今作も東野圭吾さんの叙述トリックが光ってました。

    完璧なクローズドサークルではないものの、山荘のクローズドサークルとしての役割は果たされていたのが良かった。
    そして登場人物たちは皆役者ときたので、これは何かあるなと思いながら読み進めていたのですが、最後にはしっかりどんでん返しが待っていて、過去に読んだ仮面山荘殺人事件を想起させられました。
    ただ、動機が少し弱いかなあと思いました。
     
    東野圭吾さんの作品には毎度驚かされるので、まだ読んでいない作品もどんどん読んでいきたい。

  • 本格ミステリの常道のひとつ「吹雪の山荘」ものです。しかし、「吹雪の山荘」そのものではなく、それを「演じる」という捻りがあり、その2重構造が読者を幻惑させる趣向となっています。
    事件発生やメンバーの行動パターンがそれこそ「吹雪の山荘」ものの「定石」通りで、それがテンポよく描かれ、また、「主人公」(?)の独白とストーリーの2重構造の描写という捻りもあって、この二元性の進行も様になって面白く、次の展開が気になり怒涛のごとく読了してしまいました。(笑)
    「吹雪の山荘」ものは、メンバーの心理状態の変化と言動パターンが面白いのですが、本当に良くわかっていらっしゃる!(笑)「解説」の法月倫太郎も書いていましたが、これは少し斜に構えていますが本格ミステリ愛に満ちた作品ですね!しかも、過去の名作を踏襲しながらも、東野圭吾らしい捻りにより複雑性を増しているところが良いです。あまりにも「定石」通りなため、中盤くらいには「犯人」がわかってしまいましたが(笑)、そこはやはり東野圭吾、そんなことは当然お見通しと言わんばかりに、さらなる仕掛けが複雑度を高め、読者を幻惑します。
    この物語構造の複雑性のためか、ストーリー的な技巧が前面に出過ぎていて、ラストの収束場面の描かれ方が少しなおざりになっているのではと感じたのと、何より「動機」の実際性が希薄なのが少し残念なところですね。
    まあ、ラストの収束はとても難しいのでここは大目にみるとして(笑)、中盤までは期待通りの面白さでしたので、星は4つにします。(^o^)v

  • 四半世紀も前の作品とは思えない...。違和感なく読めた。緻密に巧妙に練り込まれた飴細工を目で舌で味わうよう。読後感も良好。
    法月さんの解説の解説もいい。
    著者作品は多数積読あるので、定期的に手に取っていきたい。

  • あっさり読了。設定が面白く、サクサク読めた。
    役者志望の7人の男女が、ペンションに集まり、次々と人が殺されていく。この中に犯人はいるのか、それとも全て芝居なのか?と登場人物と一緒にこちらも疑心暗鬼になる。
    確かに面白いのだが、あっさりし過ぎてしまった感がある。

  • シンプルに面白かった。
    オーディションに合格した俳優たちが山荘に集められ、そこで起きる殺人が演技なのか現実なのか翻弄されるお話。
    ちょくちょく挟まれる久我の独白が読みやすい上、面白い。

  • 何が演技なのか、現実なのか。
    普通ーに騙されました。
    260ページ2行目に驚かされました。

  • かなり前に読んだ本だが、整理したら出てきたので記憶を思い起こしながらレビュー。

    叙述の中でこれは演技なのか?現実なのか?ひたすら思考を巡らされました。途中で全体像が見えてきたように感じたが、それすらも裏切られ最後にはスッキリ読み終わる作品だった。読んでよかったです。

  • 1日一夜毎に読み進めていたが、毎夜話に引き込まれる。とにかく、最後まで芝居?それとも本当に殺人事件?という疑問が晴れずに楽しませてくれる。話の長さも丁度よく、一読することをお勧めする。

  • 山荘の中で役者たちが殺人事件が起きているという体で舞台のように物語が進んでいく。そして,クライマックスではある驚愕の事実が明らかになる。最初からヒントが提示されているのになかなか気がつけなかったなぁ。

  • 【久我和幸の独白】という、主人公?の視点で述べられる節が定期的に挟まれるので彼の心情が分かりやすい。また物語の舞台となる山荘の見取図まで用意されていて、小説を読み慣れていない人でも舞台のイメージがし易い作品。
    題名の通り大雪の山荘で起きる殺人事件、ではなくそういう設定で行われる、劇団員たちの舞台稽古。

    …という設定や作風に、序盤なんとなく違和感を感じていたはずが、いつのまにかストーリーにのめり込んでしまいました。
    いざ結末が分かった時に、ハッと序盤の違和感を思い出させられます。
    読んでいる時には気にもならなかった、登場人物の言葉や動き、作品の構成自体等、全てを後から読み返したくなる作品でした。

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著者プロフィール

東野圭吾(ひがしの けいご)
1958年大阪市生野区生まれ。大阪府立大学工学部電気工学科卒。大学在学中はアーチェリー部主将を務める。1981年に日本電装株式会社(現デンソー)にエンジニアとして入社し、勤務の傍ら推理小説を執筆する。1985年『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞し、小説家としてのキャリアをスタート。2006年『容疑者Xの献身』で第134回直木三十五賞を受賞。2013年『夢幻花』では第26回柴田錬三郎賞を受賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞受賞。現在、直木三十五賞選考委員を務めている。代表作としてガリレオ・新参者シリーズに加え、映画化された『手紙』『ラプラスの魔女』。ほかにもテレビドラマ・映画化された作品が多い。2018-19年の作品では、『人魚の眠る家』、『マスカレード・ホテル』、『ダイイング・アイ』、そして今後の映画化作として玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太らの共演作『パラレルワールド・ラブストーリー』(2019年5月31日映画公開)がある。なお、中国で『ナミヤ雑貨店の奇蹟-再生-』が舞台化・映画化され、映画はジャッキー・チェンが西田敏行と同じ雑貨店店主役で出演する。2019年7月5日、「令和」初の最新書き下ろし長編ミステリー『希望の糸』を刊行。

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