仮面山荘殺人事件 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.63
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本棚登録 : 16473
感想 : 1336
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  • Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061859661

作品紹介・あらすじ

八人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入した。外部との連絡を断たれた八人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。恐怖と緊張が高まる中、ついに一人が殺される。だが状況から考えて、犯人は強盗たちではありえなかった。七人の男女は互いに疑心暗鬼にかられ、パニックに陥っていった…。

感想・レビュー・書評

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  • 面白かったです。
    驚きのラストが待っていますので、お楽しみに。
    全てを読み終えたあとで、改めてタイトルの意味を考えてしまいました。

  • ミステリー小説初心者として、初めて読んだ作品。
    読み始めた直後から、ストーリーの世界観に魅了されて、あっという間に読了。
    最期のどんでん返しも、見事の一言。
    この作品を機に、東野圭吾作品の収集を始めた。

  • 【感想】
    久しぶりの東野圭吾作品。
    初めて読んだはずなのに、途中で展開がなんとなく読めて、ほぼ全く予想通りの結末だったので肩すかし感がハンパなかった(笑)
    強盗の妙な馴れ馴れしさや、あまり場が温まっていない中での突然の殺人、そして犯人のいきなりの自殺など、読み進めていくうちに「あ、これ主人公がハメられるんだろーな」と分かってしまった。
    最後、玄関の仮面がなかった描写があったけど、あれは何だったのかな?

    全体として薄めの内容ではあったけど、まぁ短くまとめられていたのでサクっと読めたし、短時間で読める娯楽小説としては程々だったかも。


    P.S.
    他のレビューで「叙述トリックが凄かった」などの感想が多く書いてありましたが、どのあたりが叙述トリックだったのか僕には分かりません・・・笑

    ※「叙述トリック」:読者の先入観などを利用し、事実を誤認させるトリック

    筆者が読者をミスリードする箇所なんかあったっけ・・・?笑



    【あらすじ】
    8人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入した。
    外部との連絡を断たれた8人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。
    恐怖と緊張が高まる中、ついに1人が殺される。
    だが状況から考えて、犯人は強盗たちではありえなかった。
    7人の男女は互いに疑心暗鬼にかられ、パニックに陥っていった……。



    【メモ】
    仮面山荘殺人事件


    p161
    ジンは自分のこめかみを指でつついた。
    「いや、あんたたちだってわかってるはずだ。いくら何でもこんな状況で、俺が女の部屋に忍んでいったりはしないだろうってことはな。」

    (中略)

    「思っていることを口に出すのが怖いみたいだから、俺が代わりに言ってやる。あんたたちは皆善人面をしているが、誰か一人は仮面をかぶっている。あの女を殺したのは、あんたたちの中の誰かなんだ」


    p237
    「時間をやる、1時間だ。その間に議論でも話し合いでもやって、犯人が誰かをはっきりさせるんだ。それが出来ない時は残念だが、全員死んでもらう。わかったな」


    p280
    「わかっただろう」と伸彦はいった。
    「この別荘での出来事は、すべて作りもの、芝居だったのだよ。強盗が来たことも、殺人事件もね」
    「なぜそんなことを?」
    「なぜ?決まっているだろう。君の殺意を証明するためだった」

  • 「今まで読んだ中で1番の大どんでん返しミステリーは?」
    と質問されたら、この作品を選びます。

    初めて読んだのは15年前。久し振りに再読しました。
    再読なので、結果がわかっているのですが、最初に読んだ時の衝撃は今でも覚えています。
    ミステリー小説の根底を覆されました。

    数年振りに東野圭吾作品を読んだけど、やっぱり面白いですね。

  • いやー!おもしろかったー!
    素直におもしろかったー!と叫べる作品。
    一晩で一気読み。やっぱり王道推理小説大好きだぁー!
    切ない、だが気持ちの良い読後感!


    中盤の強盗が1時間猶予をやるから話し合えってところで、それはないでしょ!といろんな意味で突っ込みを入れつつも人狼ゲームさながらの話し合いはハラハラドキドキ。
    ラスト3頁ではドラマコンフィデンスマンの音楽が脳内で流れてました。(個人的に大好きなだけでぜんぜん違います)

    • しんさん
      同じくフルスコアですね(^o^)
      同じくフルスコアですね(^o^)
      2022/04/28
    • あささん
      めちゃくちゃおもしろかったですね(人´v`)♪
      めちゃくちゃおもしろかったですね(人´v`)♪
      2022/04/30
  • 最後の最後に騙された衝撃は過去に読んだ東野圭吾作品で一番でした!ストーリー的に主人公と思われる樫間高之は真っ先に犯人から除外している為、それ以外の人物で犯人は誰かと読み進めていました。読んでて所々違和感があり、気持ち悪い。。

    読者の視点や思いを巡らす矛先をいとも簡単にコントロールし、しかもこれが28年前の作品とはさすがです。大どんでん返しは見事だけど、読後スッキリしないモヤモヤした感じなので☆3としました。

  • どんでん返しのどんでん返しで予想外の結末に驚いた。そして今回も最後まで犯人に気づけなかった。犯人当ては苦手だ。どうやら私は探偵には向いていないらしい。でもそれなりに犯人を予想しながら楽しく読んだ。どの年代の人が読んでも楽しめる小説だと思う。

  • 東野圭吾さんの初期の作品で、やや強引さはあったが特に違和感なく入り込めた。

    別荘である山荘に強盗が入ってきて密室にするという設定は、臨場感もありワクワクしながら楽しめた。また、登場人物が多いのに、構成がしっかりしていてキャラクター設定が巧みなおかげで、とても分かりやすかった。

    主人公の樫間高之目線で物語が進む中、時々その心理描写に「あれ?」と気付かされたり、強盗がそれらしい装備が殆ど無くて仲間との連携弱すぎだったり、あげくお父さん湖に飛び込んじゃったり・・・
    読み手が推理しやすいのも参加型で楽しめる一因だと思った。

    トリックがメインの作品だが、難解ではないので推理小説初心者にもオススメ。
    面白くて一気読み出来るボリューム感もいい。

    初期の作品でこの完成度かぁ〜と、また新たな東野作品の一面がみえて嬉しかった。

  • 東野圭吾さんの初期作品
    今より粗削りに思える部分もありましたが、読みやすくスムーズにストーリーが入ってきました。
    ただなんとなく犯人はこの人だろうな、と予想できてしまい、それを裏切られていたら更に良かった。自己満足ですが。

  • 途中、犯人がこの人でなければいいなぁ、朋美さんの交通事故の真実も、こうでなければいいなぁ、と思ったことが的中し、予想通りの結末に。

    ただ、「仮面」の意味は最後までさすがに予測できませんでした。それが分かった今は、このトリックを確認するために、時間をおいてからもう一度この本を読んでみたいと思っています。

    どんなことがあっても時を戻すことはできない。様々な人が心に秘める「人を想う気持ち」が理性的ではない行動をもたらしてしまう悲しいお話でした。

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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