69 (講談社英語文庫)

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感想 : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061860797

感想・レビュー・書評

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  • おおよそ、きまぐれオレンジロードだな

  • 先日読んだ高校紛争の本に出て来た著名人の名前に、小説家・村上龍が
    あった。そうだ、ドラゴンは佐世保で高校生活動家だったんだよな。

    それで思い出したのが本書である。1969年に高校生だったドラゴンが、
    仲間たちを巻き込んで起こした騒動の自伝的小説である。

    なので、今月の小説はこれに決定で読みました。

    ラブ&ピースの時代、音楽と芸術と異性と大人への抵抗と。なんて書くと
    格好いいけど、相当デフォルメして書かれた本書は青臭くてほろ苦く、
    そしてお馬鹿な男子高校生の青春が満載だ。

    ニヤニヤしながら読んじゃったよ。舞台が佐世保だからこその面白さ
    なのだろうね。東京から離れた地方都市、そしてそこにはアメリカ軍の
    基地があり、日本にアメリカが色濃く漂う街だからこその悲哀もある。

    終章の同級生たちのその後が好きだな。振り返ってみれば、打ち上げ
    花火のような青春だったのではないだろうか。一瞬だけの輝きってね。

    映画化もされたが、こちらは未見。面白いのかな。機会があったら
    見てみよう。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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