ムーミン谷の夏まつり (ムーミン童話全集 4)

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本棚登録 : 279
感想 : 35
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061882249

作品紹介・あらすじ

平和な6月のムーミン谷。とつぜんおしよせた大洪水。流れてきた一けんの大きな家に、ムーミン一家はすみつきました。ところがそれは劇場でした。一家はすっかり劇団気分で…。

感想・レビュー・書評

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  • この「夏まつり」はシリーズ中でいちばん好きかもしれない。
    ムーミン谷に大津波が押し寄せて、谷が水浸しに。
    流れてきた不思議な家のような建物に乗り移ってみんなで移動するのですが、その家はお芝居をする舞台だった、という話。

    いちばん好きなところは、「公園番へのかたきうち」の章。
    「わらったり、口ぶえをふいてはいけない」とか「草原でとびはねるべからず」とかたくさんの「してはいけない」看板が立っている公園。厳しく管理をしている公園番を、スナフキンとちびのミイがやっつける話。
    ニョロニョロって種から生まれるって知らなかった!

    この「夏まつり」のお話は、挿絵が秀逸。
    みんな切り取って飾りたくなるようなものばかり。
    ちびのミイが中で眠っている裁縫かごを、スナフキンが釣り針でひっかけて覗き込んでいるところとか、舞台衣装を着て顔を赤らめているミムラとか。
    白黒なのがまたいいのです。

    今回のスナフキン語録。
    「たいせつなのは、自分のしたいことを、自分で知ってるってことだよ。」

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「挿絵が秀逸」
      ヤンソンが楽しんでいるのが目に浮かびます。
      強いコントラストが不思議な雰囲気を醸し出していますね。。。
      私は「思い出」が一番...
      「挿絵が秀逸」
      ヤンソンが楽しんでいるのが目に浮かびます。
      強いコントラストが不思議な雰囲気を醸し出していますね。。。
      私は「思い出」が一番好きです。。。
      2012/12/18
    • betchyさん
      >nyancomaruさん
      ヤンソンのイラストはほんとにいい!
      「不思議の国のアリス」の挿絵も素晴らしいのです。
      >nyancomaruさん
      ヤンソンのイラストはほんとにいい!
      「不思議の国のアリス」の挿絵も素晴らしいのです。
      2012/12/18
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「「不思議の国のアリス」の挿絵も」
      良いですよね!
      邦訳が出た時に、即購入しちゃいました(訳者には申し訳無いのですが、イラストだけ見て満足し...
      「「不思議の国のアリス」の挿絵も」
      良いですよね!
      邦訳が出た時に、即購入しちゃいました(訳者には申し訳無いのですが、イラストだけ見て満足しちゃって、ちゃんと読んでません)。。。。
      2013/01/07
  • ムーミン谷におしよせた大洪水。流れてきた大きな家に引っ越して住み着いたムーミン一家。ところがそれは家ではなくて劇場で。
    スノークのおじょうさんとムーミンは相変わらずのリア充カップルだった。とても微笑ましい。いつも冷静なスナフキンが怒るところも見られた。なかなかにレアい。べからずは禁句なんだなあ。
    ママの「きょうは、おさらをあらわないわ!」がぐっときた。

  • スナフキン好きにはたまらないシーンがありすぎるwww
    アニメ版を見たことある人なら、その時の様子がありありと分かるし、もう一度見たくなる。
    にしても、スナフキンかっけー。

  • 2020.01.02読了。
    今年1冊目。

  • 好きなことをすることが大切だと伝えたいんだろうなーという内容。ミイのサイズ感にびっくり。

  • 再読。何度読んでもいいですね。スナフキンが立て札を引っこ抜くところ、ニョロニョロが生えてくるところ、劇場の入場料が「食べられるものならなんでもよろしい。」というところ。ムーミンでしかない、独特で落ち着く空気感。私もニョロニョロの種を持っていたら、気に食わない人の周りにたまに蒔いてしまいますね。

  •  本巻に出てくるミムラは、スナフキンの母とは別のミムラなのだろう。娘だとすれば、スナフキンの妹ということになるが、作中の描写に、兄妹の雰囲気は皆無。種族名と個人名が入り組んでいて、困惑するしかない。
     
     ムーミンパパが書いたシナリオにダメ出しが出る。
    「ヘクサメーターで、お書きよ!」
     ヘクサメーター? シミュレーション・ゲームの六角形のマスをヘックスと呼ぶ。そこから推して六行詩なのだろうか。
     
     本巻から登場するリトル・ミイの言動が実に妖精っぽい。(妖精は一度に二つのことは考えられないという)。
     
     ガロ時代の佐々木マキを思わせるヤンソンのイラストは、相変らず素晴らしい。

  • ムーミンシリーズで一番好きなのはこの夏祭りの話だ。
    でも今回再読したら驚くほど覚えてなくて我ながら笑ってしまった。
    さすがにあの劇場は覚えていた、というよりあの劇場の周りで皆がボートに乗って劇をみる、というシーンがとても好きなのだ。
    なぜあの劇場にムーミン一家がいくことになったのか
    どんな劇をしたのか、など全く覚えてなかった。
    スナフキンが公園の立て看板を引っこ抜くとこはなんか記憶にあったけど、ニョロニョロがタネから生まれるなんて!衝撃的事実。笑
    やたらと悲観的なミーサには少々イライラさせられるが、
    いろんなカツラをつけて、でもどれも似合わないーっというところをスノークのお嬢さんがそっとしておく、というとこがなんかうまいなあっと思った。
    フィリフヨンカさんはなんか目の周りが黒いのがなんか可愛くて好き。
    本当は楽しくないと思ってるなら無理してしなくていい、って素敵。
    本当に楽しいならべからずを五千回かくのも苦にならないのね!小さなヘルムのラストの行動はそうきたかーっという感じで面白かった。スナフキンはちょっと複雑だったかもしれないけどね。

  • ムーミン童話。
    アニメの印象が強かったけれど読み始めたら本の印象の方が強くなった。

  • フィンランドの夏って、6月なんだ!

    ただのバタ付きパンとか、野外で煮た豆とか、ムーミンシリーズの食べ物は、ちっとも凝っていないのに、無性においしそう。ムーミンママのスグリのジュースが飲みたい。
    ムーミンたちの食卓は健全そのものだ。

    ムーミン谷にいられなくなってさまようことになって、家族も離ればなれになっても、それぞれが自分らしく生き抜いて、再会して、みんなで家へ帰ると、懐かしい故郷が変わらずに迎えてくれる。このラストが好きだ。現実で叶うことがなくても、物語の中くらいは。

    ムーミンとスナフキンの友情、いいなぁ。
    スナフキンといえば、ミィはスナフキンの異父姉のはずだけれど、お互いのことを知らなかったの?でも、スナフキンとミムラはお互いを知ってたよね。兄弟が多すぎて、面識のない家族もけっこういるのかな?
    ムーミンは細かい設定を妄想するのも楽しい。

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著者プロフィール

1914年、ヘルシンキ生まれ。画家・作家。父が彫刻家、母が画家という芸術家一家に育つ。1948年に出版した『たのしいムーミン一家』が世界中で評判に。66年、国際アンデルセン賞作家賞、84年にフィンランド国民文学賞を受賞。主な作品に、「ムーミン童話」シリーズ(全9巻)、『彫刻家の娘』『少女ソフィアの夏』(以上講談社)など。

「2023年 『MOOMIN ポストカードブック 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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