徳川家康(14) 明星またたくの巻 (山岡荘八歴史文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (494ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061950368

作品紹介・あらすじ

順風満帆の晩年を迎えた秀吉には、千利休の生命を賭した抵抗は大きな驚きであった。そこへ弟秀長の死。秀吉の理性は大波に揺らぐ小舟と化した。彼は利休に切腹を命じ、ついで生涯の業績をまっ黒に塗りつぶす朝鮮出兵の暴挙に出た。家康にとって、秀吉のこの老醜の日日は、他山の石とすべき教訓であった。

感想・レビュー・書評

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  • 大権現様が早春の寒さを堪え忍ぶ14巻。

    尾張小牧の戦いでの政治的敗北以来、
    逆境の連続だった大権現様だったが、
    江戸の街づくりが順調に進み、
    錆び付いていた歯車が回り始めた。
    だが、まだ耐えるべき時期だと諭す天海。

    一方、やることなすことうまくいっていた秀吉は、
    弟秀長の死以降、次々と凶事が訪れる。
    そしてついに大陸出兵が始まる。
    これまで秀吉の怖ろしさを見せつけられたが、
    何だか気の毒になってきた。

  • 秀吉と利休の間が険悪となり利休切腹となる。
    家康は随風改め天海に会う。
    秀吉は子の鶴松丸を亡くし、朝鮮から明に攻め入ろうとする。出兵はうまくいかず講和を画策する。
    その間に淀が懐妊、秀頼が生まれる。

    天海のあたりは面白かったが、この巻は今ひとつだったかな。

  • 利休と秀吉のお互い譲れぬ対立と利休の切腹。家康の江戸開発と天海との出会い。鶴松、大政所の死。朝鮮王との交渉と宗義智や小西行長の欺瞞と朝鮮出兵。茶々の再びの妊娠と出産。

  • 秀吉の朝鮮出兵。秀吉の運命が下り坂に。淀君、やっぱり好きになれない。でも次巻からは台頭してくるのだろうな。

  • 秀長の死。
    千利休の切腹。
    愛息、鶴松の死。
    生母、大政所の死。
    秀吉の周囲で起こる不運。
    その中での朝鮮出兵の失敗。
    下り坂を転がり落ち、人生の岐路に立たされた秀吉。
    家康は、何を思い、秀吉に仕えているのか。
    家康が見つめる先には、何が待っているのか。

  • 千利休の死~鶴松の死~朝鮮出兵

  • いろいろな出来事が書かれているが、主には秀吉による朝鮮出兵(文禄の役)。豊臣政権に綻びが出始めるさまが書かれている。

    秀頼誕生を最後に書いていることで、豊臣家が今後たどる運命を演出しているのだろう。

    主人公であるはずの家康は半分くらいしか出てこず、九州でのコトは不要かもしれないが、今後を示唆する必要な描写なのだろう。

  • 2015/12/8

  • 秀吉の凋落が始まる。
    こう見ると、秀吉のそばにはあまり人材がいなかったのね、と。強いて言うと、大河を見ているからかもしれないけど、黒田だけだったのか。
    大して取り上げられていなかったが、弟秀長の死が痛かったように思う。
    天下とはどんな人でも狂わせるわけね。
    さて家康、今後どう展開していくか。

  • 秀吉と利休の確執、利休の切腹。秀吉の朝鮮出兵。鶴松丸、大政所の死。茶々が拾い(秀頼)を懐妊。家康と天海のやり取りがおもしろい。12.10.14

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著者プロフィール

明治四十年(1907年)新潟県に生まれる。十四歳で上京し、博文館印刷所に文選工として働く。長谷川伸に師事、山岡荘八の筆名を用いる。昭和二十五年(1950年)より、北海道新聞に『徳川家康』を連載開始。昭和二十八年(1953年)単行本の刊行が始まり、ベストセラーとなる、『徳川家康』により、第二回吉川英治文学賞を受賞。以後、歴史小説を中心に創作する。昭和五十三年(1978年)七十一歳で亡くなる。

「2023年 『水戸黄門 下巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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