柳生宗矩(1) (山岡荘八歴史文庫 山岡荘八歴史文庫 61)

  • 講談社 (1986年10月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (404ページ) / ISBN・EAN: 9784061950610

作品紹介・あらすじ

世をすねる。そんな思いが確かにあった。だが巨星徳川家康のひたむきな姿に接したとき、宗矩の眼は豁然(かつぜん)と開けた。この日、迷いは木端微塵に砕け散った。文禄3年(1594)5月3日、家康が父石舟斎に入門した日が、又右衛門宗矩の新たな求道への旅立ちの日でもあった。剣禅一如をなし遂げた男の生涯──。

みんなの感想まとめ

剣術と政治が交錯する中で、主人公の成長を描く物語には深い人生観が息づいています。柳生宗矩は、父の教えを受け継ぎながら、剣術の精神を政治に生かそうと奮闘します。特に、彼と弟子との対決を通じて見える人間関...

感想・レビュー・書評

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  • 友矩はもうちょっと救ってやることはできなかったのかな…と思ってしまう。
    十兵衛が母の死に衝撃を受けてからそれを受け入れさせるまでの宗矩と十兵衛の
    対決は凄いです。

  • 全4巻「柳生宗矩」はでっかいケーキだ。このケーキが甘くて結構美味しい。
    1971年、NHKの大河ドラマ「春の坂道」のために書き下ろされた原作。オイルショック直前、いかに自分を社会に生かしていくべきかを描いた作品。ある意味、同じ71年に完結した「巨人の星」と似た一心一徹な生き方の提示であり、そういう生き方が好まれた時代の作品なのかもしれない。

    とは言いながら、面白いことには間違いない。リアルタイムで「春の坂道」を見ていたので、宗矩の所作言動はすべて中村錦之助の姿と重なる。世間に反抗するだけの青年宗矩が石舟斎とともに家康と出会い、戦国末期の戦乱から学び、家光までの三代将軍の傍にあって、剣を平和のために生かす生き方を全うし終えて往生するまでを描く。
    残念ながら立会いの場面はほとんどなく、あくまでテーマに沿って彼は平和のために奔走する。女性も絡んでくるけれど、みな男性の夢を手助けする理想に近い存在。今読むとそんなところがやや物足りないと感じるのは歳のせいか、時代のせいか。

    描かれた宇宙は丸い。心根からの悪人はおらず、登場する人物はみな真っ正直に自分の人生を生きようとしている。物語全体が未来への希望に満ちた光に包まれている。だから全26巻の「徳川家康」と同様、スイスイと読んでいける。
    ドラマ原作のせいか後半はやや駆け足で尺不足。前半の方が圧倒的に面白い。
    登場人物で最も生き生きして自由自在に動いていたのはやっぱり家康。お手のものだものね。

    柳生コンプリート計画ですが、ホールケーキで満腹になったので、次は悪の柳生か十兵衛の冒険ものを読もうと思います。

  • 全巻通読後のレビューです。

    兵法師範の柳生石舟斎(こちらも講談社から文庫化)を父に持ち、柳生新陰流を確立した人物。

    徳川3代に仕え、秀忠、家光の治世には兵法のみならず、政治面でも将軍に様々なアドバイスをおくった。

    江戸幕府の土台作りに尽力し、立派な名君を作り上げたにもかかわらず、その禄はわずか1万2500石であった。

    というのも、宗矩が固辞して、これだけしか受けなかったからである。さらに死去の際にこれも返上を申し出ている。

    ここに柳生新陰流の真髄が見える!
    厳しい修行の上に作り上げられたしっかりとした人生観は、我々にも参考になる。

    余談だが、秀吉時代から家光の治世まで書かれているので、関ヶ原や大阪の陣についても詳しく、家光の弟・忠長の切腹、島原の乱にまで触れていて、それらの歴史的事象を知るのにも役立つ。

    新陰流の人材育成の方法、宗矩の政治手腕、人生観が特に見どころです。

  • 剣豪小説・・・というと語弊があります。
    この作品には前編通して剣戟の描写はあまりありません。
    柳生宗矩が、剣術の精神をいかにして政治の世界に生かそうと苦心したか?
    そんな成長ストーリーです。
    原題は『春の坂道』。大河ドラマの原作です。

  • 柳生が悪役の作品が嘆かわしい

  • 荘八先生は柳生がお好き

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  • 徳川家康を読み終わったのが悲しくて家康・秀忠・家光三代の師ともいえる柳生宗矩に手をつけました(笑)真っ直ぐというか意地を通したというか、その生き方は『清冽』です。全4巻。

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著者プロフィール

明治四十年(1907年)新潟県に生まれる。十四歳で上京し、博文館印刷所に文選工として働く。長谷川伸に師事、山岡荘八の筆名を用いる。昭和二十五年(1950年)より、北海道新聞に『徳川家康』を連載開始。昭和二十八年(1953年)単行本の刊行が始まり、ベストセラーとなる、『徳川家康』により、第二回吉川英治文学賞を受賞。以後、歴史小説を中心に創作する。昭和五十三年(1978年)七十一歳で亡くなる。

「2023年 『水戸黄門 下巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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