- Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061960435
作品紹介・あらすじ
"生命の自由の羽ばたき"を信じ、自己の全存在を賭けて、惜しげもなく散っていった京大左翼運動の仲間。彼らの心の闇を喚起した奇怪なブリューゲルの絵の世界-、戦後初期の文学界に衝撃をあたえ、戦後文学に燦然と聳立する「暗い絵」「顔の中の赤い月」「崩解感覚」など、野間宏文学の特質を顕示する初期作品群。
感想・レビュー・書評
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『「知的野蛮人」になるための本棚』
1930年代後半の京都を舞台に、特高警察の監視の目が光る中、革命運動に身を投じる若者たちを、友人でありつつもどこか冷めた目で見る主人公の視点から描く。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
戦争直後、職場の幸薄そうな美女を気にかける男性の話
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2009年9月の「群像」から始まったシリーズ「戦後文学を読む」の第1回作品。
感想は合評の方でもさんざんいわれてましたがホントに描写がうまくないです。
しかし描写のうまいうまくないなど、マンガの絵がうまいうまくないくらいどうでも良いことなんだと改めて痛感。
稚拙な描写の下にすさまじいエネルギーが蠢いているを感じます。
ほとんど柴田ヨクサルさんです。
最近アツイ人減りましたね。 -
数行のうちに、同じ言葉を数回使う、癖のある文体。
わずか1ページの中に「どうせ、そのうち、みんな死ぬんじゃないか。」を4回も書かれたら、こちらも憔悴してしまう。
蠅取り紙を触った感じ。手に付いた粘着液が取れない感覚。お勧めしないよ。 -
19年前の1991年1月2日に75歳で亡くなった小説家。
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5/28
ブリューゲルの暗い作品群と、作品全体に流れる暗い雰囲気が、
終末に近づくにつれて、徐々に払拭されていく。 -
かつて『暗い絵』が、大学生を煽動せしめた。
ボロアパートの中で読もう。 -
『真空地帯』なんて、目じゃないね。