畏怖する人間 (講談社文芸文庫)

著者 : 柄谷行人
制作 : 井口 時男 
  • 講談社 (1990年10月3日発売)
3.39
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  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061960992

作品紹介

その出発以来、同時代の"知"に、圧倒的な衝撃を与えつづけて来た著者の、秀れた光芒を放つ第一評論集。群像新人文学賞受賞作「意識と自然-漱石試論」をはじめとし、その後の『マルクスその可能性の中心』『日本近代文学の起源』『探究1』『探究2』など、柄谷行人のその後の力業を予告する初期エッセイ群。

畏怖する人間 (講談社文芸文庫)の感想・レビュー・書評

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  •  宗助の参禅は三角関係によって喚起されたが、三角関係は宗助の内部の苦悩に匹敵しない。どんなに筋を仕組んでもそんな宗助を表現できない。漱石の長編小説の人物たちも漱石がおちこんだ存在感覚に匹敵しない。人間の心理など見えすぎて困るほどだ。そのゆえに畏怖は見えない何ものかに起こる。記憶すべきは生涯この驚きにとらわれた男がいたということだけだ。

    『だが、われわれはむしろこういうべきではないか。真実というものはつねに、まさにいうべき時より遅れてほぞをかむようなかたちでしかやってこないということを。そして、このずれにはなにか本質的な意味があるということを。』34頁

  • とげとげしている。『日本近代文学の起源』にくらべてとげとげしている。
    なんでだろう。多分その理由は「著者の初期評論」であり、どれもこれも20代に書かれたものだからなのでしょう。

    20代でこの思考!

    それはそうと、人物評のような文章を三浦雅士氏が書いていたことに心躍りました。すみからすみまで楽しめる本でした。夏目漱石が読みたくなった。「人に何かをさせたくなる」って、すごいパワーだと思います。

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