ベルリン一九六〇 (講談社文芸文庫 はC 4)

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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061961807

作品紹介・あらすじ

初めてヨーロッパの地を踏んだ50歳の作家のは"ベルリンの壁"の封鎖直前の緊迫した町で下宿をさがす。宿の女主人、同宿人たち、反共主義者のザクス夫妻その他知り得た多くの人の手引で東西ベルリンを往来し、冷戦下の日常を生きるドイツ人の鬱屈した心の襞を知る。"失われた時間"が今に甦る1960年ベルリンの光景。遠く森鴎外の『独逸日記』等に通ずる滞在記文学の名著。

感想・レビュー・書評

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  • 東西ベルリンがまだ行き来できた1960年

    長谷川四郎という肝のすわった作家で詩人で翻訳家でもあった彼の滞在記録
    敗戦後のドイツ人との交流を描いて
    不思議に
    惹きつけられる紀行となっている

    「大きなひと」だったんだろうと
    感じられる
    (実際に身長190cm!)

  • 奇妙な味の紀行文学、とでも言えばよいのでしょうか。東西分裂はしているが、まだベルリンの壁は無かった時代に、ベルリンに滞在していた著者によるベルリンの人々の観察記録です。

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著者プロフィール

長谷川 四郎(はせがわ・しろう):1909年、北海道函館生まれ。45年8月よりソ連軍の捕虜となりシベリヤ各地の捕虜収容所でさまざまな労働に従事。50年に帰国。52年に『シベリヤ物語』を筑摩書房より刊行。その後も、小説、詩、翻訳、戯曲、エッセイなど幅の広い執筆活動を行った。他の著書に『鶴』(ちくま文庫、近刊)、『ぼくの伯父さん』(青土社)、『中国服のブレヒト』(みすず書房)など、訳書に『デルスウ・ウザーラ』(平凡社)、『ロルカ詩集』(土曜社)、『カフカ傑作短篇集』(福武文庫)などがある。87年没。

「2024年 『シベリヤ物語 長谷川四郎傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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