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- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061961982
感想・レビュー・書評
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図書館で、ふと借りた本。
パリに暮らす男が、忘れえぬ女を
追い求める…「巴里祭」
川沿いに借りた部屋
家主の娘が許婚者となぜか結ばれぬ因縁に
巻き込まれ…「河明り」
芥川龍之介の晩年の交流を描いた
「鶴は病みき」
の三作品収録。
ごてごてとして、過剰な自意識を感じさせる文体、
これが美麗で天真爛漫、ユーモア的であれば
森茉莉さん系となり私の好みなのだが、
どうも無骨だ。
「巴里祭」で、お隣のマダムの着飾った姿、
お祭りの様子、
バッと目の前に現れる描写力は見事。
「鶴は病みき」にいたっては
私もその鎌倉雪の下ホテルH屋に滞在、
暑い夏の日、庭をうろうろ、
部屋の中まで入って座っているような臨場感。
それでもやっぱり、どうしても誰にも
感情移入できず、お気に入りの登場人物も現れず…。
あんまり仲良くなく、
これからも仲良くなれないであろう人の話を
ずっと黙って聞いている感じがあった。
本編より、解説と作家案内の方を
興味深く拝読。 -
2009/12/10購入
2009/12/24購入
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