ちぎれ雲 (講談社文芸文庫 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ))

  • 講談社
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本棚登録 : 79
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061962149

作品紹介・あらすじ

「おれが死んだら死んだとだけ思え、念仏一遍それで終る」死の惨さ厳しさに徹し、言葉を押さえて話す病床の父露伴。16歳の折りに炊事一切をやれと命じた厳しい躾の露伴を初めて書いた、処女作品「雑記」、その死をみとった「終焉」、その他「旅をおもう」「父の七回忌に」「紙」等22篇。娘の眼で明治の文豪露伴を回想した著者最初期の随筆集。

感想・レビュー・書評

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  • 幸田露伴の娘、文。
    幸田露伴は80歳で亡くなる。

    晩年出戻りの娘、文が父の面倒を一手に引き受けていた。
    濃密な父と娘の会話。
    世間から文豪の評価の大きな父を持ち、

    常に討論では、ものの見事に論破される。
    常に引け目を感じてもいる娘。

    尊敬してやまぬ父だが、その反面実の親子である。

    剥き出しの感情を薄くベールに包み、

    遠慮で包みこむ日常が、興味深い。

    幸田文の本は、一番好きなのがエッセイ「木」
    この本は晩年の本人の日常のあれやこれを

    書き綴ったものだが。
    この「木」と、自分が看取ることになる

    偉大な父との日常を描いた

    この「ちぎれ雲」は相対する立場ながら、

    生と死を見透かす様な内容に度々触れる。

  • 14/11/1、三省堂古書館で購入(古本)。

  • 幸田文凄い。こんな文章真似できひん。

  • 図書館の本 読了

    内容(「BOOK」データベースより)
    「おれが死んだら死んだとだけ思え、念仏一遍それで終る」死の惨さ厳しさに徹し、言葉を押さえて話す病床の父露伴。16歳の折りに炊事一切をやれと命じた厳しい躾の露伴を初めて書いた、処女作品「雑記」、その死をみとった「終焉」、その他「旅をおもう」「父の七回忌に」「紙」等22篇。娘の眼で明治の文豪露伴を回想した著者最初期の随筆集。

    久しぶりに旧仮名遣いの本を読んだ。漢字もね旧字体。
    でも彼女の文章はとても読みやすく、そして美しい。
    「わたし」といいだしてから自分がしっかりしていないような気がするというのは分かる気がする。
    ひょっとしたら手元に置いた方がいい作家さんな気がしてきました。

  • なんといっても本書の読みどころは、父の臨終の場面です。
    「いいかい」・・・「よろしゅうございます」・・・「じゃあおれはもう死んじゃうよ」
    この前に、おとうさんが殺されるなら私も一緒に死にたいというやりとりがあって、それは違うと諭される場面があります。死んだら死んだとだけ思え、という父。それではあまりに悲しいですと反発する娘。云いたくても云いきれない思いのやりとり。

  • やっぱりちょっと読みづらい。
    でも父親への愛に溢れていて暖かい気持ちになる。

  • 「雑記」
    「終焉」
    「すがの」
    「かけら」
    「手づまつかい」
    「造落語」
    「鴨」
    「れんず」
    「旅をおもう」
    「水仙」
    「膳」
    「父の七回忌に」
    「このごろ」
    「てんぐじょう」
    「紙」
    「結ぶこと」
    「ほん」
    「ぜに」
    「二百十日」
    「在郷うた」
    「対髑髏のこと」

    露伴の娘として見た父の姿が描かれています

  • 100305(a 100330)

  • 第一エッセイ集。作家幸田文としてより、まだここでは露伴の娘の立場に立っている。「小石川の家」での青木玉と祖父露伴との関わりとも微妙に違う、父娘の間の機微が面白い。

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著者プロフィール

幸田 文(1904・9・1~1990・10・31) 小説家・随筆家。東京向島生まれ。文豪幸田露伴の次女。女子学院卒。1928年結婚。10年間の結婚生活の後、娘玉を連れて離婚。幸田家に戻り、父の傍らにあって家を守り、父の最期を看取る。47年父との思い出の記「雑記」「終焉」「葬送の記」を執筆。その清新な文体が好評を博し、随筆家として出発。56年『黒い裾』で読売文学賞、57年『流れる』で芸術院賞等を受賞し、小説家としても文壇的地位を得た。70年頃から、奈良法輪寺三重塔の再建のために奔走した。著書は他に『おとうと』『闘』『崩れ』『木』『台所のおと』『きもの』等多数。『幸田文全集 全23巻別巻1』(岩波書店刊)がある。



「2020年 『男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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