近江山河抄 現代日本のエッセイ (講談社文芸文庫)

  • 講談社 (1994年3月4日発売)
3.90
  • (12)
  • (16)
  • (13)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 184
感想 : 18
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (218ページ) / ISBN・EAN: 9784061962644

作品紹介・あらすじ

逢坂、大津、比良山、竹生島、沖の島、鈴鹿、伊吹等の琵琶湖を中心とした日本文化の発生の地、近江。かつて“えたいの知れぬ魅力”にとりつかれた近江の地を、深々と自らの足で訪ね歩き、古代からの息吹を感得する。王朝の盛衰、世阿弥の能の源流、神仏混こうのパターン等々、日本文化の姿、歴史観、自然観の源泉への想いを飛翔させ、鮮やかに現代から古代への山河を巡る紀行エッセイ。

みんなの感想まとめ

日本文化の源流を探る旅に誘う本作は、近江の風土や歴史を深く掘り下げ、訪れる者に独自の魅力を伝えます。著者は、自らの足で近江を巡り、古代からの息吹を感じながら、王朝の盛衰や能の源流、神仏の融合といったテ...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 来月二泊程度で湖北を訪れようと思う。

    以前はこの「近江山河抄」や「十一面観音巡礼」「隠れ里」に付箋や書込みをしながら、近江をぶらぶらした。細かい内容はほぼ忘れてしまったが、近江の風土の美しさ、歴史の香りを感じる様にはなった。

    今度の旅に白洲正子の本を持っていくか、まだ分からないが、白洲の旅をなぞるのではなく、自分なりに近江の山河を歩いてみたいと思う。

    定宿のご飯も楽しみだ。

  • 白洲正子さんの着物や器のセンスが好きで、少しずつ著書も読んでいるところ、私の出身地の滋賀(近江)についての本があったので嬉しく読んだ。
    住んでいた当時は気付かなかった魅力や、歴史的な背景を知ることができた。帰省するたびに思うのは、滋賀の魅力は外部に出てみないと身に沁みてこない。空がとにかく広いし、山がシンボリックに映る。水(河川など)が近くて安心する。当たり前に享受していたものを、白洲さんが丁寧に言語化してくれている。
    「近江は日本の楽屋裏だ」「近江は日本文化の発祥の地といっても過言ではないと思う」納得&とても嬉しい言葉。

    • ゆどうふさん
      丈さん
      いいね&フォローありがとうございます。
      湖北の観音様の見仏をきっかけに
      近江に魅せられ本を読んだり、
      旅行に行ったりしています。
      近...
      丈さん
      いいね&フォローありがとうございます。
      湖北の観音様の見仏をきっかけに
      近江に魅せられ本を読んだり、
      旅行に行ったりしています。
      近江についての白洲正子さんの文章は
      難しいけど味わい深いですね。
      2026/02/09
    • 丈さん
      ゆどうふさん
      コメントいただきありがとうございます。
      湖北の観音さま、素敵ですよね。上野にあった『東京長浜観音堂』という小さなお堂で、湖北の...
      ゆどうふさん
      コメントいただきありがとうございます。
      湖北の観音さま、素敵ですよね。上野にあった『東京長浜観音堂』という小さなお堂で、湖北の仏像を見仏していました。
      白洲正子さんは、私にとってフェロノサのような方で近江の魅力と価値を再発見させてくれます。
      ゆどうふさんの本棚で、読んでみたい本がたくさんありました。また近江関連の本やそれ以外の本の感想も楽しみにしています。よろしくお願いします。
      2026/02/09
  • 息長氏についても出てきた。この辺りの語が出てくるとどう解きほぐしたら良いのかという気持ちが湧いてきて落ち着かなかった。白洲さんの筆致は心地よいのだけれどところどころ違和感もあり

  • 将来は琵琶湖近辺に住みたい。

  • この本を読んで
    能の知識はおろか、日本史の知識の足りなさを痛感した。
    大学でも西洋史を専攻したぐらい歴史は好きだが
    目はすっかりドイツを始めとする欧州に向いていて
    足元をじっくり見ることを忘れていた。

    最近目が日本に向いているのは
    日本語教育の勉強をしているせいで
    日本語を深く考える習慣ができ
    日本語、日本というものに
    より興味を持つようになったからだと思う。
    言葉は文化であり歴史そのものでもある。

    白洲正子さんはその容貌や生涯が実に魅力的で
    つい表面的な憧れを持ってしまいがちだ。
    だが、豊かな知識と想像力に満ちたその著述からは
    その足取りを私も辿りたいと思わせるほどの
    知的でしなやかな人物像が垣間見える。

    この春、初めて近江路を歩いたのは
    自分のルーツをたどる旅であったが
    正子さんの「見る目」「感じる心」
    をベースにできたことでより充実した旅になった。

    日本を旅をするなら
    ガイドブックに頼るばかりではなく
    司馬遼太郎、松本清張ら文学者や
    白洲正子さんのようなエッセイストの著述に
    まず目を通すべきである。
    旅がより深いものになる。

  • 近江の風土について書かれた本。
    近江の歴史の深さを再認識。
    行ったことのあるとこも行ったことのないとこも、また訪れてその雰囲気を直に味わいたい。

    また地名のもつ、意味合いに日本語の美しさを感じた。
    本文中に旧の町名を見るたびに、今の味気ない行政区分に寂しさを覚える。
    どうにかならんもんかね。

  • ああ、私もこういう文章を書きたい。せめて、こういう感性を大切にしたい。
    「湖北には大音という村があって、楽器の糸のために、原蚕糸を作っているが、静かな村の中で糸繰りの音に耳を澄ましていると、琵琶の調べが聞こえてくるような気がする」
    「伊吹山の霧が、かかってはたちまち晴れ、またおそいかかる速さに、私は目くるめく思いがした。それはまさしく神のいぶきとしかいいようのない凄まじさであった。」
    「文化財を残したのは、国でもなく皇室でもなく庶民なのだ。」
    「向かい側は比良山のあたりであろうか、秋にしては暖かすぎる夕暮で、湖水から立ちのぼる水蒸気に、山も空も水も一つになり、まったく輝きのない太陽が、鈍色の雲の中へ沈んでいく。沈んだ後には、紫と桃色の横雲がたなびき、油を流したような水面に影を映している。わずかに水面とわかるのは、水鳥の群れが浮いていたからで、美しいとかすばらしいというにはあまりにも静かな、淀んだような夕焼であった。」

  • ・近江的石塔、石佛、石造美術
    ・其實石山寺也是良弁(東大寺建設者)建立的。聖武天皇建紫香樂宮時安積皇子過世(藤原仲麻呂毒殺的?),隔年就遷回平城宮,也把大佛給一起搬回奈良。金勝山是紫香樂宮的鎮守寺,有山岳信仰的傳統,後來勝武天皇把良弁(別名金鷲菩薩)請過去在平城京東山(金勝山に見立てる)建了金鐘寺(同音),據說就是三月堂的前身,後來就由良弁擔任造東大司,擴建成為東大寺,所以東大寺的根源可謂在甲賀。而石山寺在良弁造營東大寺時還不是寺廟,當時稱為石山院,整座山都是石,良弁把這裡當作東大寺的建築事務所,從近江蒐集木材與金屬,從宇治川運到奈良當作東大寺的建財。本尊如意輪觀音菩薩之所以安置在岩石上,據說是良弁的持佛(也是如意輪觀音)黏在岩石上移不走,這裡是巨岩信仰的聖地,良弁本人是山岳信仰的行者、土木親方,湖南這一代很多跟石有緣的地名,也很多寺廟都是當時良弁開山的。
    ・其實以前三十三所巡禮是從竹生島坐船到長命寺(山腳),之後再坐船到觀音正寺
    ・沖の島在作者撰寫當時是全共產制度,沒有私有地,捕魚都是上繳共同體
    ・觀音寺山一名きぬがさやま(繖山),似乎是因為天蓋般的形狀而名之,但由於周圍有很多古墳,可能也有用きぬがさ去覆蓋祖先墳墓之意
    ・山岳佛教的行者不只宣揚佛教還是木材礦物收產者跟土木開發專家、醫學者,甚至也會看星象,其實也是當時民眾生活的指導者,湖南一帶富藏原料對他們而言是很好的修行處,因此聖武天皇的紫香樂宮也是有這樣的集團當背景,叡山的木材也是在這邊調取的。此脈絡延續到日後修驗道的山伏繼承。此外湖南這代化為貴族大寺莊園的肥沃山野,是日後甲賀武士活躍的地盤,結合山岳兵法變成甲賀流忍術
    ・伊吹山不只是もぐさ跟藥草(信長與德川家都在此推行栽種,據說信長還從葡萄牙還進口藥草到此栽種)知名,其實花火的火藥也很知名,有藥草的地方,武器製造也會特別發達,國友村就在製造彈丸,這些人都是當時最頂尖的科學家,因為他們善於調和"藥",當然也有山伏的幫忙。當地至今水泥業依然興盛

  • 19/02/24。

  • 何と深い教養をお持ちだろう。そして、この教養に裏打ちされた歴史観や審美眼で、近江が如何なる処なのかを、明晰に語られます。奈良や京都の文化的後背地である近江に魅かれていたところ、運良くこの随筆に出逢えて良かったです。
    香り立つような美しい文章も心に深く沁みました。

  • 滋賀県の自然。地図必携。多少強引だが、日本文学への深い知識がすごい。

  • 滋賀の良さが分かる作品。
    といっても、作者がこの作品を記した時代から随分変わってしまい、当時の面影もほとんどないような気がするのは非常に残念です。

    エッセイなので、作者の思いが強いですが、読んでいて嫌な感じを受けないのはさすがです。

  • エッセイなので読みやすいんだけど、古典の教養を前提とされている上に仮名を振られない正確に読めない漢字が多くて、教養主義の深さを痛感する次第。こうやって説明しないから人は古典に手を伸ばすんですよね。

  • 初めて白洲正子さんの本を読みました。時代を感じさせない文章だと感じました。

    近江の自分の辿った道を 文学的・歴史的な背景を織り交ぜながらの文章は、内容も深く面白かったです。
    他の本も読んでみようと思います。

  • 何度も読み返している本

全15件中 1 - 15件を表示

著者プロフィール

1910(明治43)年、東京生れ。実家は薩摩出身の樺山伯爵家。学習院女子部初等科卒業後、渡米。ハートリッジ・スクールを卒業して帰国。翌1929年、白洲次郎と結婚。1964年『能面』で、1972年『かくれ里』で、読売文学賞を受賞。他に『お能の見方』『明恵上人』『近江山河抄』『十一面観音巡礼』『西行』『いまなぜ青山二郎なのか』『白洲正子自伝』など多数の著作がある。

「2018年 『たしなみについて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

白洲正子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×