日本文壇史1 開化期の人々 (講談社文芸文庫)

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  • 講談社
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本棚登録 : 67
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061963009

作品紹介・あらすじ

同時代の文士や思想家、政治家の行動、「そのつながりや関係や影響を明らかにすることに全力をつくした」という菊池寛賞受賞の伊藤整畢生の明治文壇史・全十八巻の"1"。仮名垣魯文、福沢諭吉、鴎外、柳北、新島襄、犬養毅ら、各界のジャーナリズムを動かした人々。坪内逍遥の出現と、まだ自己の仕事や運命も知らずに行き合う紅葉、漱石等々を厖大な資料を渉猟しつつ生き生きと描写する人間物語。

感想・レビュー・書評

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  • 新書文庫

  • 鈴木邦男さんの本棚より
    未読
    いったい何館あるのでしょうか、とりあえず一巻を登録してみました。

  • 膨大な資料に基づく歴史的描写と、
    伊藤整の小説家としての実力に裏打ちされた心理描写との2本柱で、
    明治文壇に行き交う人々の生と生のぶつかり合いを暴きだした名作。
    なーんて説明では片付けることのできない、
    はっきり言って異常な作品。
    こんなものを全18巻にもわたって書けるなんて、
    とてもまともな人間のなせる業とは思えない。
    明治の文人たちと同じくらい、伊藤整その人も狂っている。

  • 日本史の教科書としても読めるー<br>
    政治―ジャーナリズム(新聞)―文学の連関が見られる。<br>
    あとなんといっても当時の将来の文人が密集していた東大や早稲田慶応といった大学の人間関係がものすごくおもしろい。彼らの若いときがさらっと書いてあるので、新しい人物が登場すると、これはのちの誰なのか、と考えずにはいられない。

  • 伊藤整が書いてるのは全18巻。こんなにとっつきにくくて面白い本も珍しい。なぜ面白いかという問いと、なぜ文学史でなく「文壇」史なのかという問いの答えは一緒で、文壇を構成する人間の係わり合いにこそ焦点をあてた作品だからだ。
    自尊心や劣等感や愛着心を持つ人間同士が、自分の作品で身を立てようとする時に起こるしがらみや愛憎を、時に想像を交え、時にゴシップめかして伊藤整は生き生きと描写する。そこに立ちのぼる人の生の輝かしさよ!
    日本語が変わる、というすごい過渡期に、なんとか自分の力を発揮しようと奮闘する作家達の姿は感動的だ。でも、というかだからこそ、「文士の生きる
    社会は、文学史にその名前を明らかに辿られる者のみで形成されているのではない。その名もその仕事も失われ忘れられて行く無数の文士の渦巻いている混沌の中から、僅かに数人の者のみが、文学史の上に明確な存在の跡を残す」というくだりにぐっとくる。

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