哀しき父 椎の若葉 (講談社文芸文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061963023

作品紹介・あらすじ

「生活の破産、人間の破産、そこから僕の芸術生活が始まる」と記した葛西善蔵は、大正末期から昭和初年へかけての純文学の象徴であった。文学の為にはすべてを犠牲にする特異無類の生活態度で、哀愁と飄逸を漂わせた凄絶可苛烈な作品を描いた。処女作「哀しき父」、出世作「子をつれて」、絶筆「忌明」のほか「馬糞石」「蠢く者」「湖畔手記」など代表作15篇。

感想・レビュー・書評

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  • 素晴らしい作家を発見。
    この葛西善蔵の芸風、好きに決まっている。
    芸のためなら女房も泣かす、ついでにメカケも泣かす。
    これも全部芸のため。
    思わず笑ってしまう自己暴露的私小説。
    ダメ人間は借金しても必読の一冊。
    この葛西善蔵は青森出身で、その業の深さに思わず納得してしまった。
    かの太宰治も「善蔵を思う」という短編まで書くほどの敬愛ぶりだったそうだ(因みにこの作品はネットでも読むことができる)。
    確かにその芸風は似ている。
    ただ善蔵の素晴らしい点は太宰とは違ってナルシズムがないところだろう。
    鼻につく自己愛がない。
    そして何より金がない。
    このダメさ加減はまるで『僕の小規模な失敗』時代の福満しげゆきが失敗したまま大人になって未だに芸術家ぶりっ子をやっている、そんなイメージなのだ。
    この一冊は短篇集なのだけど、全部が私小説でなおかつ時系列順に所収されているためさながら自叙伝のようになっており、どれもビンビン伝わってくるエピソードばかり。
    小説家らしい小説家を堪能した。

  • 2016/1/30購入
    2017/10/2読了

  • [ 内容 ]
    「生活の破産、人間の破産、そこから僕の芸術生活が始まる」と記した葛西善蔵は、大正末期から昭和初年へかけての純文学の象徴であった。
    文学の為にはすべてを犠牲にする特異無類の生活態度で、哀愁と飄逸を漂わせた凄絶可苛烈な作品を描いた。
    処女作「哀しき父」、出世作「子をつれて」、絶筆「忌明」のほか「馬糞石」「蠢く者」「湖畔手記」など代表作15篇。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 20120609

  • 8/9
    芸術を生かすために身を滅ぼした、という背景を考慮すれば星四つだけど、大して面白くはなかった。

  • これが私小説の神かという実感。

  • 読んだのは『子を連れて』だけ。
    悲しくなるほどクライ

  • 壮絶にして哀愁漂う私小説

  • 壮絶

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